2012年10月20日

今週の一本(2012/10/14~10/20)―『新世界より』第4話

今回は、冒頭でお茶目なミノシロモドキに笑ったものの、その後は怒涛のような情報の洪水で歴史の真実が明かされ、さらにこれまでののんびりした雰囲気からは想像もつかない危機感あふれる展開に突入しました。
いよいよ物語が本格的に動き出したようです。

とにかく情報量がすさまじいので、今後の混乱を避けるために、これまでに明らかになったことを第1話の時点で想像したことと比べながらまとめてみました。
あくまで個人的なメモみたいなものです。
第4話をまだ視聴していない方はこれ以降は読まないほうがいいかもしれません。

ということで、ここからまとめです。

第1話時点での想像:人口が減少して文明も衰退した世界が舞台(超能力者によって無差別殺人が行われた?)

実際は…:超能力者の出現により社会秩序が崩壊し、約500年にわたる暗黒時代が訪れたが、やがて暗黒時代も終わりを告げてさらに500年ほど経過した世界が舞台。
暗黒時代に世界人口は社会秩序崩壊前の2%以下にまで減少。
さらに、生命の危機を感じさせる状況がPK能力者の能力的進化を促した。

この過程で東北アジアでは人々が4つの集団に分断されることに。
第一の集団:PK能力者が多数の一般人を支配する奴隷王朝
第二の集団:奴隷王朝の脅威から逃れていた非能力者の狩猟民
第三の集団:PKによって襲撃と殺戮を繰り返していた略奪者たち
第四の集団:細々と科学技術文明を伝承していた集団

日本では事態発生から570年で奴隷王朝(暗黒時代)が終焉を迎えた。
その後、第四の集団が立ち上がり、今の早季たちの社会が作られた。
社会構築にあたっては、PKによる対人攻撃を防ぐために教育や心理学的手法を駆使して殺人を抑制しようとした。
心理テストや性格検査を駆使すれば問題を起こす可能性のある児童はほぼ100%事前に抽出できることがわかり、危険因子を持った者はあらかじめ排除するシステムが出来上がった。
これらは完ぺきな解決策ではないので、その後、動物行動学が脚光を浴びることになり、ボノボの行動が参考にされた。
ボノボは個体間の緊張が高まると濃密な性的接触でストレスを解消するので、人間社会をボノボ型の愛の社会に作り替えることが考えられた。

ただし、たった一人のPK能力者が暴走しただけで社会が崩壊するので、これでもまだ解決策として不十分。
そこで、強力な攻撃抑制機能を人間に与えることになった。
その方法は、遺伝子を改変して愧死(きし)機構を組み込むこと。

愧死(きし)機構とは――
同種の人間を攻撃しようとしていると脳が認識すると、無意識にPKが発動して肝臓と副甲状腺の機能を停止させ、不安、動悸、発汗などの警告発作を起こさせる機構で、この効果は学習や動機づけ、暗示などで増強可能。
これに抗ってなおも攻撃を続行すると、窒息死または心停止に至る。



第1話時点での想像:呪力(超能力)が発現した子供たちは儀式で暗示をかけられて力を封じ込められる

実際は…:清浄寺(しょうじょうじ)での儀式では、愧死(きし)機構の効果を増強するための暗示が行われていた。
ただし、今回後半で離塵が「真言(まんとら)を思い出すことはないだろう」と言って呪力を凍結していることからすると、真言を唱えないと呪力を使えないと思わせる暗示も同時に受けていた可能性も?



第1話時点での想像:でもその後、再び力を使えるように学校でトレーニングが行われる

実際は…:学校で呪力のコントロール方法を身に着けていたのは間違いないと思いますが、それ以外にも、問題を起こす可能性のある児童を見極めて排除する目的があったようです。



第1話時点での想像:力をうまく使えない子供は間引かれる(これも人口が少ない理由の一つ?)

実際は…:「力をうまく使えない子供」ではなく「問題を起こす可能性のある児童」が間引かれるということでした。
人口が少ない理由の一つとまでは言い切れないようです。



第1話時点での想像:親と子の間に血のつながりはなく、「家族」は能力者を育てるためのシステムの一部として機能している

実際は…:早季の両親が少なくとも2人目の子供を育てている割には若く見えたのでこのように想像しましたが、いまのところこの可能性はなさそうです。



次は、これまでよくわからなかった「悪鬼」と「業魔」について

悪鬼は、ラーマン・クロギウス症候群[別名:鶏小屋のキツネ(Fox in the Hen House)症候群]に該当する人間でした。
これはもちろん架空の症例ですが、「無力なものの中にあってほしいままに殺戮を行う人」のことだと名称から想像できます。
第一の集団でPKを使っていた人(第2話に登場した大歓喜帝のような人)が悪鬼に該当するのだと思います。

業魔は、橋本・アッペルバウム症候群の重篤期患者に対する俗称とのこと。
第三の集団で無法をしていた人たちが該当するのでしょうか?



最後は、早季の言動とかバケネズミとかについて

離塵がバケネズミの集団を倒すときに「本来、山海にその住処なく、仏の格別の恩恵によって人外畜生道を生くる身でありながら、この離塵に向かって蟷螂の斧を振り上げるか。ならば、調伏せねばなるまい」と言ったことに対して、早季は「違う…」とつぶやきました。
その後「本当の敵はあいつら(バケネズミ)じゃないでしょう!」とも言っています。
早季はこれまでに知った歴史の真実から、今の社会システムそのものが間違いであり敵であると考え始めたのかもしれません。

さらに妄想すると、バケネズミについて直感的に何かを感じたのかもしれません。
前回の話で、現在の特異な動物相が存在する理由についてナレーションが入りました。
「ミノシロが地上に生まれてきたのは、せいぜいここ数百年のうちということになるが、進化の常識に照らして、そんなに短期間に新しい種が生まれるとは考えられない。これはミノシロに限った話ではなく、1000年前の文明期と現在とではFaunaに大きな断絶が見られる。ミノシロを含む数百種は突然、天から降って湧いたように登場しているのだ。近年、新たに提唱された仮説が主流になりつつある。ミノシロを含む多くの生き物は、人間の無意識が及ぼす働きで急激に進化を加速されたというのである」
バケネズミもこの仮説のようにして生まれたのではないでしょうか。
もとになった動物がいたのかもしれないし、もしかすると第三の集団の影響で第二の集団が変異してしまったのかもしれません。
第二の集団が「非能力者の狩猟民」だったというのがバケネズミの行動や知力とかぶってしまい、どうにも引っかかります。


それにしても、朝比奈覚はミノシロモドキや風船犬についての噂をどこから仕入れたのでしょうか?
正確性に欠けているとはいえ、一般の人がこんな噂を流し始めるとは考えられません。
真相を知っていて社会変革を望んでいる人が噂という形で人々を煽ろうとしているのではないでしょうか?

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posted by animisc at 18:53| Comment(0) | TrackBack(2) | 新世界より | 更新情報をチェックする