いよいよ三つ巴の戦いが開始される、という引きで大きく盛り上がって終了した前回でしたが――さてさて今回は。。。
戦闘開始直後だというのに、管区長がいきなりジョセフ投入を指示しました。
サーシャとの約束はどこへ?
いち早く戦局を見抜いたのか、アポカリプスナイツを出撃させるための詭弁だったのか、食えない男です。
アマンダとヘルマンはシェッペリン空軍基地に到着。
ウォルフは二人のことをしっかりと認識しています。
ヘルマンのことはベアトリスから情報を貰っていたとしても、パラディンに搭乗しているのがアマンダだということはどのように知ったのか。。。
そんなことを考える余裕もなく、唐突にジョセフ登場。
ウォルフ配下の融合体がジョセフを取り囲みますが、ここでなぜか融合体の動きが止まってしまいます。
ウォルフが攻撃を指示しても動こうとしません。
どうやらザコ融合体は、位階の高い融合体に服従するようです。
ジョセフは圧倒的な力でザコ融合体をなぎ倒し、ちょっと位の高い(まだウォルフの指揮下にある)融合体も軽く倒してしまいます。
このままでは融合体部隊が壊滅してしまうと判断したウォルフは、自らジョセフと対峙。
肉弾戦なら互角に戦えるようです。
ここでウォルフの視界にヘルマンが入ります。
ウォルフは、ジョセフに対するヘルマンの深い憎しみを読み取ります。
融合体の特性として、遠距離で意思疎通できることはこれまでにも示されていましたが、相手の心理まで読み取れるようです。
空軍基地に到着したパラディンに乗っているのがアマンダだと分かったのもそのためなのかもしれません。
ウォルフは姑息な作戦に出ます。
その場から逃げる振りをして、ヘルマンのもとへジョセフを誘導。
ヘルマンは、ウォルフを追って現れたのがジョセフだと気付きます。
そして怨み再燃。
「お前だけは俺がやる!」
ゲルトとマレクの仇だと言ってジョセフに襲い掛かります。
ジョセフがあまりにも寡黙だったために積み重なった誤解が事態を悪化させます。
それを尻目にウォルフは残存戦力を引き連れて撤退。
上空でアポカリプスナイツと戦闘中のベアトリスはそれに気付き一言。
「ウォルフのヤツ・・・」
そして、油断した隙に左肩を負傷。
再び地上。
ヘルマンはジョセフにまったく歯が立ちません。
見かねたアマンダが二人の戦いを止めようと間に割り込みますが、ジョセフはアマンダの機体も破壊しようとします。
どうやら強化ユニット(首輪)のせいで暴走しているようです。
前回、サーシャが未知の部分が多すぎると言っていたのは、このユニットのことだったのかもしれません。
間一髪でヘルマンがジョセフをアマンダの機体から引き離します。
そして再びジョセフに攻撃しようとしたときに、アポカリプスナイツが駆けつけます。
ベアトリスは撤退した模様。
彼らにとってはヘルマンもただの融合体でした。
躊躇なくヘルマンに攻撃を仕掛けます。
そこに割り込むアマンダ。
ヘルマンの盾となります。
サーシャはツヴェルフへの背任行為だと責めますが、それに対してアマンダは「私はXATの隊員よ!」
このままではアマンダが危険だと判断したヘルマンは、ジョセフのことは忘れて、いったんその場を撤退します。
一方のジョセフは、今度はアポカリプスナイツの機体を攻撃し始めます。
暴走は止まりません。
「お前まで手が回らん」と言って、アマンダにウォルフ追撃を指示するシドウ。
ウォルフを倒さなければもう帰る場所はないとアマンダを煽りますが、アマンダの機体に「絆」の文字を書いたときのように、これは彼なりの優しさなのかもしれません。
ここで、事態の打開は不可能と判断したヴィクターから退却命令が。
サーシャは、たとえ暴走していようともジョセフは自分の弟だと言って命令に従おうとしません。
でも、シドウとメイフォンに無理やり連れられて撤退させられます。
シェッペリン空軍基地は破壊し尽くされ、残ったのは暴走したジョセフただ一人。
ここで物語は大きく展開。
これまでドイツ国内だけで進んでいた事態が一気に世界規模に膨らみます。
融合体問題は国連で討議される事態になりました。
現実世界の国連は、北極上空から見た地球をモチーフにしたマークを採用していますが、ここでは地球を横(赤道上空)から見た様子をモチーフにしています。
この作品の時代設定は「近未来」ということなので、北半球と南半球の国家間の平等を強調するために国連マークが変更されているようです。
そしてこの場で、ドイツへの多国籍軍投入が検討され、ほぼ決定したようです。
ドイツの首相官邸(?)では、ヴィクターを交えてこの件について議論しています。
ヴィクターは多国籍軍の統治下には入らずに独力で事態に当たると宣言。
首相はその考えを支持している様子。
いくら多国籍軍とはいえ、通常兵器では融合体に対処できないと知っています。
戦闘から戻ったアポカリプスナイツは一時の休息。
シドウはロッカールームで着替え中。
ロッカーの中には一枚の写真が。
平和記念公園の原爆の子の像の前で家族と一緒に撮った写真のようです。
シドウの出身は広島ということでしょうか?
写真の中で彼が着ている制服は航空自衛隊(この時代では空軍?)の制服のようです。
ジョセフはまだ空軍基地。
暴走が止まらず、残った施設を破壊し続けています。
その様子を監視カメラの映像で見ていたヴィクターは、融合体の体内ナノマシンを崩壊させるアンチナノマシンの開発を再開することを決意します。
開発はいったん凍結していたようですが、暴走してもサイボーグで対処できるという判断があったのでしょうか。
でもやっぱりだめだったから開発再開。
それとも、サイボーグの開発に注力するために予算が足りなくなったのかな。。。
再び、ウォルフ。
旧XAT本部があった廃墟に戻った彼は、ベアトリスと連絡を取ります。
そして「見込み違いだった」の一言で切り捨てられてしまいます。
でも彼は鉄の意志を持った男(^^;
「いいだろう
俺は俺でやる
ヘルマンを倒し
そしてお前がやれなかったブルーを
今度こそこの世界から葬り去ってやる」
あくまで当初の目的を達成しようと改めて決意を固めます。
そして空軍基地の戦闘で生き残った一人の人物に歩み寄ります。
「よくやってくれたな、アル」
姿は人間ですが、前回気化爆弾を狙撃した融合体で間違いなさそう。
ここでアルはウォルフの言葉に「はい、ボス」と応えます。
以前の彼はウォルフのことを隊長と呼んでいたような?
融合体になる前の記憶が失われているということでしょうか。
まぁ、記憶が残っていればウォルフに従うことは絶対にありえませんが。
そしてアマンダ。
ヘルマンを探して廃墟にたどり着いたアマンダが見たのは座り込んで焚き火に当たる一人の少女でした。
第10話のジョセフの夢に出てきた少女のようです。
振り返り、立ち上がった彼女は、アマンダの名前を口にします。
驚いたアマンダに自分の手のひらを見せる少女。
そこには融合体の印が。
そして一言。
「あたしは、スノウ」
さてさて、今回はシナリオ的にちょっと物足りないような気がしたのですが、その分、戦闘シーンはたっぷり堪能できました。
設定的には、ジョセフの暴走を止めるカギになりそうな少女が登場。
さらに、アンチナノマシンという掟破りの最終ギミックの存在も明らかに(^^;
ジョセフやマレク、そしてザーギンの野望についてはこの掟破りの最終ギミック(しつこい)でなんとか解決しそうです。
でも、ヘルマンについては悲惨なことになりそう。
彼はいったん死亡しているはずなので、体内のナノマシンを崩壊させられたらその後は・・・。
ここからは余談。
DVD第1巻買ってしまいました。
オーディオコメンタリーが熱いです。
2話分ほぼフルに使いきってしゃべりまくり。
他のアニメのオーディオコメンタリーだと1話ごとにしっかり区切りをつけているのですが、これはそんなことしていません。
だから、オーディオコメンタリーを選んで第2話から再生を始めると会話の途中から始まってしまいます。
しかも、第16話まで視聴済みなことが前提のコメンタリー。
すご過ぎる(^^;
とはいえ、他の作品でも見習ってほしいくらい内容が濃いです。
制作の裏話から小林脚本による「ブラスレイター2」(笑)の話まで盛りだくさん。
極めつけはエレア関連のネタバレ(正直これはきつかった・・・)。
さらに、最後には板野監督の強烈なお言葉。
「GONZOのDVD高いんですよ(中略)もっと安くしてほしいなと」
こんなコメントをカットしなかったGONZOはある意味太っ腹。
これまで聴いたオーディオコメンタリーの中では1、2を争う内容でした。
ちなみにもう1つは「ef - a tale of memories.」第7話のコメンタリー。
残念ながらこちらはDVDに収録されたものではありませんが、聴き応えの面では今のところこの2本がダントツです。
エレア関連のネタバレに耐えられる自信がある方にはお勧めのコメンタリーです(^^;
![BLASSREITER VOL.9 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41Pq1qUzmYL._SL160_.jpg)
BLASSREITER VOL.9 [DVD]
公式サイト
http://www.blassreiter.com/
ブラスレイター 第18話
第四の黙示
演出
友田政晴
脚本
太田愛
キャスト
ジョセフ 松風雅也
アマンダ 伊藤静
ヘルマン 三宅健太
メイフォン 遠藤綾
ウォルフ 立木文彦
ヴィクター 斧アツシ
アル 檜山修之
サーシャ 生天目仁美
シドウ 石塚運昇
ザーギン 諏訪部順一
ベアトリス 大原さやか
スノウ 中原麻衣
シュヴァルツ 上城龍也
ケーニヒ 新田万紀子
大国代表A 安元洋貴
大国代表B 荻野晴朗
大国代表C 伝坂勉
事務総長 高橋研二
オペレーター 中村公子
いくら裏方で主張しないといってもやり過ぎだったんじゃないかとちょっと活躍すればずっと寝てるシーンばかりですし。
人間味溢れるXATの面々に感情移入ちゃってジョセフの因縁のことが気になる人は多くないと思えます。
今回もいきなり出てきて暴れてるだけ。しかもウォルフや三騎士に致命的な傷も付けられないじゃ、三週も寝てた意味あったのかって思いますよ。
これからどうなるか分かりませんけど今まで見た限りじゃ私は演出不足だったとしか言えませんね。
確かに失敗しちゃったかもしれないですね。でも僕としては演出よりも脚本に頑張ってほしかったという思いが強いです。
ジョセフがザーギンを追う動機や、サーシャとの結びつきの強さについてしっかりと説明する唯一の機会だった過去編の出来が中途半端だったので、ジョセフに感情移入するのが難しくなっているんじゃないかなと(過去編については確かに演出もいまいちでしたが)。
このへんのことが13話と14話でしっかり描写されていれば、悪夢にうなされてばかりで突然暴走してしまっても、ジョセフの心中が視聴者にはっきり伝わってきて違和感がなかったのかもしれません。
ジョセフと同じことがザーギンについても言えるので、今後ザーギンがどう描かれていくのかも結構不安ですね(^^;