退場させるには惜しいキャラが逝ってしまいました。
ラストシーンの演出もなかなか良かったです。
戦闘シーンは動きがカクカクしていてちょっと気になったけど、うまい具合に緊張感が出ていて見入ってしまいました。
前回オーリとミナイを助けてくれたマキナですが、どうやら契約僧から離れて単独で戦うことは許されていないようで、伊佐木からストップがかかってしまいます。
そしてミナイが伊佐木の命令で再び戦うことに。
攻撃すればミナイ自身にダメージが跳ね返ってくるので、オーリはミナイを止めようとしますが、ミナイは毅然と言います。
「注意をそらして集中力を欠かせれば、呪いをかける前に倒せます」
さらに「命令されたからやるんじゃありません」と、勝算があるから戦うのだと頼もしいお言葉。
ところが屍もバカではありませんでした。
ミナイの戦術を読んだかどうかはわかりませんが、戦い方を変えてきます。
自分の首に爪を突き刺し、自分自身で体にダメージを与えます。
これがミナイに伝わり、彼女の首からは大量の出血。
ミナイは倒れてしまいます。
この屍は、自分の体へのダメージを自分が意識を集中した相手に送ることができるようです。
攻撃者に無条件に跳ね返ってくるというわけではないんですね。
ここでオーリが機転を利かせて携帯で墨鳥に連絡を取ります。
携帯から聞こえてくる墨鳥の声に心を奪われた光良は、戦闘から意識が離れてしまいます。
そこをすかさずミナイが一撃で仕留めます。
光良の体は消滅して戦闘終了。
オーリは怪我をしているミナイに駆け寄ります。
ミナイはこれまで、屍姫として屍と戦うことは人を殺してしまったことに対する罰だと考えていましたが、戦闘中にオーリが言ってくれた「ありがとう」の言葉で考えが変わったようです。
「大丈夫です。
このキズは、私はもう罰だとは思いません。
私は、人間じゃないから、屍姫だから、キズを受けても戦える。
あなたたちを守ることができる。
私は、人でないことに誇りを持ちます」
前回の予告を見て、ミナイはこの戦いで死んでしまうのではないかと思っていたので、あっけない終わり方にちょっと驚いてしまいました。
でも今回は、この戦闘よりも、この後の出来事のほうがずっと重要。
療養中の景世。
荒神莉花(あらがみりか)という人がオーリの処遇について話に来ました。
この人も契約僧で、その屍姫が天瀬早季(あませさき)のようです。
僧というにはかなり露出度の高い服装というかコスチュームですが(^^;
早季はかなり幼い容姿の屍姫で、口もかなり悪いです。
自分の契約僧である莉花の本音(?)を代弁して困らせています。
景世はオーリをこれ以上「こちら側」に関わらせるつもりはないと言います。
莉花は、景世がマキナの契約僧である以上、オーリを近付けないというのは無理ではないかと言いかけますが、景世はあくまでオーリをこちら側に近付けさせないと言い切ります。
と、ここで早季の毒舌が炸裂。
「ケッ、偉そうなことぬかしてんじゃねーよグラサン。
今度しくじったらビンタな」
と莉花の本音を代弁(^^;
莉花は本当はそんなことをまったく思ってもいないので、狼狽してしまいます。
莉花と早季の関係もなかなか面白いですね。
学校。
ミナイがオーリの携帯を没収するためにやってきました。
オーリが携帯で光良のブログにアクセスしたので、証拠品として回収されるようです。
立ち会っていた山神異月(やまがみいつき)は、本来は監査部門の仕事なのになぜミナイがやってきたのかと疑問を口にします。
ミナイの答えは「急いだほうがいいと思って」
異月は不審そうに送儀嵩柾(そうぎたかまさ)と顔を見合わせます。
携帯がなくなると困ると言うオーリに対して、ミナイは機種変すれば大丈夫だと言い、手数料は自分が出すから放課後に一緒に行こうと誘います。
そして放課後、二人は携帯選び。
機種変更を終えたオーリは、ミナイの携帯番号を尋ねます。
ミナイは嬉しそうに頬を赤くします。
でもこの後に続くオーリの言葉は「やっぱり兄貴のこととか星村さんにはもう聞きにくくて・・・」
ミナイは一瞬残念そうな表情をしますが、すぐに気を取り直して自分の携帯を取り出します。
携帯画面を見ると、伊佐木からの着信が20件。
折り返し連絡をとろうとしても繋がりません。
そのとき突然、ミナイは体に異常を感じて倒れてしまいます。
「そんな・・・まだ・・・これから・・・」
ミナイは自分の体に起こっている異常の原因を理解しているようです。
伊佐木は前回光良の情報を集めているときに痛めつけた不良たちに襲われ、殺されてしまいました。
それに気付いた屍姫たち(早季と異月)が動き出します。
ミナイを始末するために。
契約僧が死ねば屍姫も死ぬのが普通で、契約僧の死後も生き続けている屍姫はただの屍。
だから屍姫が屍姫を殺さなければならない、ということのようです。
オーリはミナイを心配して声をかけますが、ミナイは平常心を失いかけている様子。
オーリを払い除けようとした拍子に勢い余って自動車を弾き飛ばしてしまいます。
すぐにごめんと謝りますが、体の動きを制御することも難しくなってきたようです。
そこに早季と異月が駆けつけます。
異月はオーリが邪魔に入れないように取り押さえ、早季はミナイとの戦いを開始。
使っている用語が難しくてよくわかりませんでしたが、とにかくミナイの力では早季にかなわないようです。
でも早季はミナイに同情して最後の最後で一瞬気を抜いてしまいます。
ミナイは反撃し、オーリとともにその場から逃げます。
二人はオーリのバイト先の喫茶店へ。
貞比呂とアキラが契約僧と屍姫だと知らないオーリは、ここでしばらくミナイをかくまってもらおうとします。
ミナイは彼らを見た瞬間にその正体が分かったようです。
オーリが立ち去った後、貞比呂はミナイにまだ助かる方法があると伝えます。
光言宗の裏道みたいな方法。
必ず成功するわけではないが、今すぐ新しい契約僧を見つけて強い縁を結べれば屍姫のままでい続けられるかもしれない。
今の時点でそれが可能なのはオーリだけ。
正式な僧ではないが、貞比呂なら契約を仲介できる。
一方、オーリは自分が囮になってミナイを守ろうとしていました。
あまり意味があるとは思えない行動ですが、これがオーリなんだと納得(^^;
そんな彼の前にマキナが現れます。
ミナイの居場所を問い詰めるマキナに対して、オーリは言います。
「ミナイは人を守りたいって言ってた」
でもマキナはそれも執着だと切り捨てます。
言っていることが正しいか間違っているかに関わらず、ミナイは未練に執着している屍なんだと。
それでもオーリはミナイの居場所を話そうとしません。
マキナはオーリから聞き出すことを諦めてその場を去ります。
その後、オーリはお坊さんを殺した犯人が逮捕される場面に遭遇。
オーリはやっと伊佐木が殺されたことを現実として認識し、異月やマキナが言っていたことの意味を理解できたようです。
慌ててミナイに連絡をとろうとします。
でも、このときミナイは伊佐木の屍姫として死ぬ道を選んでいました。
無抵抗でアキラに始末してもらったようです。
ミナイはオーリのことがかなり気になっていたようですが、それでも伊佐木との縁のほうが強かったようです。
伊佐木がミナイに辛くあたっていたのも、ミナイへの特別な感情を抑えるためだったのかもしれません。
そしてラスト。
残されたミナイの携帯にオーリからの着信。
携帯画面には

これだけでもけっこうグッと来るものがあるのに、「オーリくん」の前の顔文字が切なさを倍増させる(T_T)
ということで、なんだか予想外に感動してしまったエピソードでした。
そういえば今回、契約僧を変更できる可能性があることが語られました。
これはけっこう重要な伏線なのかもしれません。
いずれオーリがマキナの契約僧になるのかも。
[追記]――――――――――
ミナイが伊佐木の屍姫として死ぬことを選択した理由についてちょっと考えてみました。
感情的には、本当はオーリのことが好きだったけれど、彼を巻き込みたくないから死ぬことにした・・・と考えたいです。
でも、彼女のほうから積極的にオーリと関わりを持とうとしていたことを思うと、どうにも納得がいきません。
ということで、彼女が実は見かけほど清純ではなかったという前提で考えてみます。
まず彼女は、屍姫になる前に彼氏と思われる男性を殺して自分も死のうとしました。
このとき彼女はビルから飛び降りています。
この場面を見る限り、これ以前に自殺を計ったようなケガがあるようには見えません。
彼氏と「一緒に死ぬつもり」だったわりにはちょっと不自然ではないでしょうか。
つまり彼女は、彼氏と心中しようとしたわけではなくて、何らかの理由で彼氏を発作的に殺してしまい、それを後悔してビルから飛び降りたのではないでしょうか。
その原因として、彼氏の暴力や浮気なども考えられますが、もしかすると、彼氏に自分の浮気を責められて反射的に・・・という可能性もありそうです。
屍姫になった彼女は生前と同じような行動を繰り返していたのかもしれません。
伊佐木と一緒にいたかったけれど、オーリのことも気になる。
だからオーリとの関係も深めようとした。
伊佐木が死んだときにどちらを選ぶか悩んだ末に、やはり思いの強い伊佐木を選んで、自分も死ぬことにした。
こんなふうに考えると、せっかくの感動的なエピソードが後味の悪いものになってしまいました(^^;
――――――――――――――
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屍姫 赫 第8話
安らぎ
演出
佐伯昭志
脚本
會川昇
キャスト
花神旺里 羽染達也
瑠翁水薙生 平田裕香
伊佐木修二 杉田智和
星村眞姫那 秋山奈々
田神景世 藤原啓治
光良 千葉進歩
天瀬早季 菊地美香
荒神莉花 千葉紗子
山神異月 中村知世
壬生貞比呂 諏訪部順一
遠岡アキラ 悠木碧
本多 神奈延年
高峰宗現 中村秀利
送儀嵩柾 川島得愛
轟旗神佳 堀江由衣
白江 古島清孝(DVDでは「白江鈴千」)
墨鳥 庄司将之
犬彦瑞樹 大浦冬華
牛島尋維 奈良徹
僧 早志勇紀