2008年12月04日

今週のおまけ(2008/11/30~12/6)―『ef - a tale of melodies.』第8話&第9話

今回は第8話と第9話をまとめて書きました。
Cパート以外は本当に簡単に数行でまとめるはずが、なぜかとんでもない長文になってしまいました(^^;


10年前の夕と優子と雨宮明良
夕が優子を強引に連れ出し、なんとか四畳半一間の部屋を見つけ、二人だけの新しい生活が始まりました。
この逃避行に夕が持ってきたのは、どうしても手放すことができない妹の形見の腕時計。
そしてスケッチブックと優子が音羽学園の屋上から飛ばしていた紙飛行機です。

優子はこの紙飛行機を見たとたんに表情を変えます。
夕が自分に同情しているのだと思い込み、部屋を飛び出してしまいます。
そして舞台は岸壁へ。
夕は必死に優子を説得します。
同情でも哀れみでもなく、まして優子を妹の代わりにしようとしているのでもないのだと。
優子を守りたい。
それが本心。
だから「俺はもうこの手を離さない!」
なんとか優子の心を引き戻すことができました。

やがて仕事も見つかり、新しい生活が順調に進むかに思えたある日、夕は道端で雨宮明良に遭遇します。
雨宮明良は、夕が震災のときに妹を見捨てて逃げ、今もあらゆることから逃げ続けていると執拗に責めます。
雨宮明良の言葉に翻弄されて混乱し、部屋に戻れなくなってしまう夕。

一方、部屋で夕を待ち続ける優子は、腕時計がなくなっていることに気付きます。
夕がこれだけは手放せないと言っていた腕時計がなくなっている。
自分を残して夕が一人でどこかに行ってしまったと思った優子は、夕を失うことを恐れて街中を探し回ります。
実は、雨宮明良が部屋に忍び込んで持ち出していただけなのですが、優子がそれを知るすべはありません。

夕を捜し求める優子の前に、再び雨宮明良が登場。
雨宮明良 「お帰り。帰るか?」
うなずく優子。

その後、部屋に戻った夕は、優子がいなくなったことに気付きます。
おそらく雨宮明良に連れ戻されたと思ったのでしょう。
夕は畳の上に残された紙飛行機を広げます。
そこには「たすけて」の文字が。
この文字が書かれていたから、優子は紙飛行機を持ってきた夕が自分に同情しているのだと誤解したんですね。
優子はこの紙飛行機を毎日(?)飛ばすことで、いつか誰かが助けてくれるという夢を見ていたのかもしれません。
・・・と思いたいけれど、復讐を果たすためにこれで夕を釣ろうとしていたというのが真相でしょうか?

音羽学園。
しばらくぶりに学校に行った優子に凪が話しかけてきます。
夕のことを知らないかと尋ねる凪。
凪は、夕と同じ日から学校に来なくなった優子が夕のことを知っているはずだと考えています。
とぼける優子に対して、夕を不幸にしないでほしいと頼む凪。
優子にしかそれができないのだから。

その後優子は屋上へ。
そして独白。
望みどおり夕を不幸にした。
復讐をしたかったから。
一人で生きていける夕に痛みを分けてやりたかった。
夕のことがうらやましかった。
たったそれだけのことで夕を恨んでしまった。
でもそれは大きな過ちだった。
妹になりたいなどと回りくどいことを言わず、最初から素直に好きだと言っていればよかった。
間違いに気付いた優子は、すでに傷だらけの手をさらに傷つけます。
自分に罰を与えるために。

同じ頃、四畳半で一人沈む夕も独白。
優子を妹にしてやれなかった。
優子の絵を描いてやれなかった。
妹のことが忘れられなくて。
たったそれだけのことで優子を不幸にしてしまった。
でもそれは大きな過ちだった。
もっと早く好きだと認めていればよかった。
間違いに気付いた夕は、かつて描けなかった優子の絵を描きます。
いまさら感がありますが、この絵が後で重要な意味を持ってくることに。

自宅に戻った優子は、雨宮明良に手のキズを見咎められます。
そこに、間違いに気付いて再び優子を救いにきた夕が現れます。
夕は雨宮明良を諭そうとしますが、逆に再び雨宮明良の言葉と暴力で叩きのめされてしまいます。
このとき雨宮明良は、夕が持ってきたスケッチブックに気付きます。
それを手に取り中を見たとき、彼の表情が一変。
そこに描かれていた優子の表情を見て、これまでどうしても思い出せなかった妹のイメージをつかめたようです。
雨宮明良は自室にこもり、狂ったように妹の絵を描きます。
やがて絵が完成したとき、彼は部屋に火を放ちます。
震災のときは妹のそばにいられなくて妹だけを死なせてしまったが、今度は妹と一緒に死ねる。


現在の久瀬と夕と凪
久瀬は「清算」をほぼ完了し、最後に夕と凪も清算しようとします。
もう自暴自棄になっているようにしか見えません。
仮面をかぶり夕を挑発する久瀬。
「もう雨宮優子とは、会えやしないのに」
これはつまり、優子が死亡してしまったことがついに確定したということでしょうか?
これまで散々そういう風な印象が散りばめられていたので驚きはしませんが、ついに物語の核心に触れ始めたのかもしれません。

夕は今久瀬に何を言っても無駄だと思ったのか、立ち去ってしまいます。
凪は言っていいことと悪いことがあると久瀬をたしなめますが、そんな凪に対しても久瀬はからみます。
まだあいつのことを引きずっているんだろうと凪の古傷をえぐる久瀬。
凪も、頭を冷やせと言って立ち去ってしまいます。

1月24日11月24日(たぶん)。
フィーネの2月24日まであと1ヶ月3ヶ月。
清算終了。
最後まで残っていた夕と凪まで離れていき、久瀬が望んでいたとおりになりました。

現在のミズキ
久瀬の仕打ちから立ち直れず蓮治の家で落ち込むミズキ。
そんな彼女に宛ててバイオリンが送られてきます。
それは久瀬のバイオリンでした。
バイオリンにはメッセージが添えられていました。
「ごめん
さようなら」
1ヶ月3ヶ月ほど早く届いたように思いますが、もしかして久瀬は無意識のうちにミズキに助けを求めて配達日の指定を間違えたのでしょうか?

ミズキは久瀬のことを思いながら海岸でバイオリンを弾こうとします。
そこに凪が現れ、いろいろとアドバイス。
久瀬の仕打ちにこてんぱんに打ちのめされていると言うミズキに対して、
「でも、君は逃げない。
あいつは勝てる勝負しかしたことがないから、
負けてもなお立ち向かってくる相手には勝てないんだよ。
あいつを救ってやれるのはもう君しかいないみたいだな」

翌日(?)。
音羽駅。
ミズキは、久瀬がよく演奏していた音楽を口ずさみます。
ここで彼女は何かに気付きます。
そして、久瀬の曲に歌詞を当てはめて歌ってみます。
「いきーるゆうきとー♪」
「これって確か・・・」
確か何?これはかなり気になりますね。
ミズキが溺れたとき(があったという妄想が只今個人的に進行中(^^;)と何か関係がある歌なのでしょうか?

と、そこに千尋と景がやってきます。
ミズキと久瀬の現状を聞いてミズキに同情する二人。
そして千尋は、御守りだと言ってミズキに鍵を渡します。
音羽学園の屋上の鍵。
そして景も、日本の音羽学園の屋上の鍵を渡します。
これで効果は2倍?

ミズキはついでにもう一つ千尋に頼みごと。
日記帳の1ページを貰いました。
その場で何か書き込みます。
それを見た千尋と景は「あっ!?」


再び現在の久瀬
久瀬は、死ぬのが怖いとついに声に出して認めます。
そしてここにきて、すべて捨てて一人になってしまったことを後悔します。
「勝負」に負けて一人になり、何もなくなってしまったと絶望する久瀬。
その時玄関のブザーが鳴ります。
行ってみるとドアに果たし状が挟まっていました。
ミズキが音羽駅で書いたのはこの果たし状だったようです。
それを見た久瀬は大泣きし、泣き崩れます。
勝負の決着はまだついていなかったと思ったのか、まだ一人きりになったわけではないとわかって嬉しかったのか・・・。


教会
最後の対決(?)の前にちょっとだけ勇気を分けてもらいにきたミズキ。
花束を捧げます。
その様子を見守る夕は、誰に勇気を分けてもらうのか尋ねます。
ミズキは夕の知らない人だと答えます。
それに対して夕は、ここには自分の知らないやつはいないと応じます。
するとミズキは「だって本当は、ここじゃないですから」
「これは雨宮優子さんという人にです」
驚く夕。
驚く自分(^^;
なんとミズキの口から優子の名前が飛び出しました。
さらにミズキは続けます。
「本当は25日のほうがいいんですけどね」
夕の驚きはさらに大きくなります。
「お前は・・・お前は・・・」

最後の最後で一気に来ました。
やはりefはこうじゃないと(^^;
優子の死は確定で、ミズキは優子の死に何らかの関わりがありそうです。
「本当は25日のほうが・・・」ということで、久瀬のフィーネの翌日というのも意味深ですね。
まさか久瀬は生き残って、最後にみんなで優子の墓参りとか?
いや、さすがにそれはないですね(^^;
次回のサブタイトルは「reunion」ということで、いろいろと散りばめられていた伏線が収束に向かうのかもしれません。

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公式サイト
http://www.ef-melo.com/

ef - a tale of melodies.
第8話 reutter
第9話 return

演出
第8話 園田雅裕
第9話 石倉賢一

脚本
第8話 高山カツヒコ
第9話 高山カツヒコ

キャスト
第8話
雨宮優子  中島裕美子
火村夕   遠近孝一
羽山ミズキ 後藤麻衣
久瀬修一  浜田賢二
広野凪   伊藤静
雨宮明良  古澤徹
麻生すみれ あおきさやか
TVの声   松尾大亮

第9話
雨宮優子  中島裕美子
火村夕   遠近孝一
羽山ミズキ 後藤麻衣
久瀬修一  浜田賢二
広野凪   伊藤静
雨宮明良  古澤徹
新藤景   岡田純子
新藤千尋  やなせなつみ

パスワード(公式サイトの紙飛行機をクリック)
第8話は岸壁で夕が優子に言ったセリフを選ぶ三択問題でした。
「対決?! 四コマ第八弾!」ということで、みやこと凪の女の対決?

第9話は「QUARTZ」
「きゅん♥きゅん♥・・・!? 四コマ第七弾!」ということで、千尋の着ぐるみコレクション(?)が再び登場した四コマでした(^^; なぜ「第七弾」なのかは不明です。
posted by animisc at 01:22| Comment(2) | TrackBack(8) | ef - a tale of melodies. | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
長いレビュー乙です。
読みやすかったですw
OPも徐々に色が付いてきて、最終回が楽しみですねー。
Posted by ジャガ at 2008年12月04日 13:31
ジャガさん
残りの話数はきっと盛り上がると思うので、すべてレビューするはずです。無駄に長い文章ですが最後までお付き合いください。
Posted by アニミスク at 2008年12月06日 15:02
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