2008年12月13日

今週の一本(2008/12/7~12/13)―『のだめカンタービレ 巴里編』第10話

「日本にいるときからそうだったけど、いつも一緒にいるようでそうでもない。
一人で旅して、いつの間にか帰ってきてる。
それでいい。
オレが見失わなければ」
by 千秋

今回は、のだめの初リサイタル。
千秋が自分の負けを認めて、のだめを完全に受け入れた感動回でした。


モーツァルトマニアのコスプレイヤー(?)、ピエールの城にやってきたのだめ、千秋、ターニャ、黒木くんの四人。
いよいよリサイタル当日を迎えます。

のだめはお母さんが作ってくれたドレスを着て演奏しようとしますが、千秋に甘やかされて(?)ちょっと太ってしまったようで、背中のファスナーが閉じません。
千秋に手伝ってもらって無理やり閉じようとすると、ドレスの脇が破れてしまいました。
ピエールに針と糸を借りようとしますが、なぜか仮装して演奏することになってしまいます。

教会。
のだめリサイタルの入場料は12ユーロ。
ターニャは受付係に頼んでタダで入れてもらおうとしますが、無理でした。
ピエールに限らず、城主は城の維持費で苦しんでいるようなので、お金を取れるところではしっかり取っておこうということなんでしょうね。
自分が招いたゲストの友達も例外ではありませんでした。
ターニャはここに来る前に買い物をしたので、所持金は残り7ユーロ。
黒木くんからお金を借ります。
黒木くん 「そんな変なネックレス買うからだよ」(けっこう辛辣(^^;)
ターニャ 「今日は息子の日なんだから、おしゃれしないと」(ターニャはのだめの演奏よりもピエールの息子目当て)

リサイタル開始。
待ち望む聴衆の前に颯爽と登場するのだめ。
モーツァルトのコスプレです。
ピエールは大満足な様子ですが、聴衆はちょっと引き気味。
「あの子、城で毒されたのか?」という声も聞こえてきます。
そう言えばのだめはSオケでマングースの着ぐるみを着て演奏したこともありました。
あれも第10話でしたね。
「のだめカンタービレ」の第10話は仮装回?
来年秋に3期の放送が決定したようですが、そこでも第10話で仮装してくれるでしょうか(^^;

リサイタル会場の空気が一変して不安が渦巻く中、のだめが挨拶します。
「楽しんで演奏するので、頑張って聴いてください」
ちょっと違うような。。。(^^;

1曲目はモーツァルトの「キラキラ星変奏曲」
まん丸の美しい形の音のツブがあふれ出します。
このツブが舞い始めたときののだめの指の動きはなかなか良かったですね。
CGも少しは改良されたのかな?

2曲目はモーツァルトの「ピアノソナタ第18番ニ長調」
曲が終わったとき、ピエールは思わず立ち上がり「ブラボー!!」
聴衆も拍手喝さいです。

ところがここでピエールが
「あ~素晴らしいモーツァルトだった~~。
さて、モーツァルトは終わっちゃったし、
夜に備えて、ムニャムニャ」
モーツァルトの曲が終わったので寝ようとします(^^;

それに気付いたのだめは、3曲目のリストの「波の上を歩くパオラの聖フランチェスコ」を弾き始めます。
思いっきり重厚な出だしでピエールを叩き起こすのだめ。
モーツァルトの軽快な音楽から一変、まったく別の世界を展開しました。
黒木くん 「すごい、あっという間に違う世界に引き込んでくる。
これが始めてのリサイタルだなんて・・・」

それに続く4曲目はラヴェルの「水の戯れ」
またまた雰囲気が一変し、優しい水のイメージが溢れます。
のだめは「プランクトン多目」のイメージで演奏しているようです。
以前、公園の池に落ちたときの経験を活かしているのでしょうか?
聴衆はただただ聴き入ります。
演奏が終わるとのだめに向けて拍手の嵐。
ピエール 「ラヴェルっていいな・・・」

そして最後はシューベルトの「ピアノソナタ第16番イ短調」
千秋 「出会ってこいつのピアノを最初に聴いてから4年。
オレはたぶん、いろいろなことを覚悟しておいたほうがいい」
千秋は今回のリサイタルでのだめの演奏に圧倒されてしまったようです。

その夜。
ピエールの城でパーティー。
ピエールは、今度はキミ達の出番だと言って千秋たちにも演奏するよう求めます。
さすがに宿泊費までは取らないけど、しっかり働けということのようです。
しかも演奏するときは仮装をしなければならないとは(^^;
千秋は指揮者だから演奏できないと言って逃げようとしますが、バイオリンを弾けることをすでにのだめがばらしていました。
黒木くんは自らすすんで「青緑色」の衣装を選択。
仮装することに躊躇いはないようです。
ターニャは綺麗な衣装に大喜び。
この衣装で目立ってピエールの息子と仲良くなるつもり。
ところがパーティーが始まってみると参加者全員が仮装していました。
ターニャ 「みんなが着てたら私が目立たないじゃないの」

ここでピエールが自分の息子たちをのだめに紹介し始めます。
長男と次男は既婚者。
そもそも年齢が高すぎる、とターニャは愕然とします。
でも、三男は28歳。
しかも独身の弁護士。
ターニャはここぞとばかりに自分をアピールしようとしますが、その三男はのだめリサイタルの受付係をやっていた人でした。
「おや、キミは残り7ユーロの」
一応ターニャのことを憶えてくれていたようですが、ターニャのことは眼中にない様子。
ターニャの野望はあっけなく終了してしまいました。

彼はのだめに来年もリサイタルを開いてくれるよう頼みます。
それを耳にしたゲストの一人も、自分のところでもサロンパーティーで演奏してほしいと言ってきます。
思わぬ依頼を受けたのだめは、そのことを伝えようと千秋を探します。
千秋は「ブノワ家特設モーツァルト弦楽五重奏団」に交じってバイオリンを弾いていました。
誰もが聞き惚れる演奏。
千秋の演奏に続き、黒木くんもオーボエを吹きます。
のだめや千秋だけに楽しい思いをさせていられない。
そしてこの演奏もゲストを魅了します。
さらにターニャのピアノがその後に続きます。
ピエール 「聞け!この美しくも悲しい旋律を!!」
と、モーツァルトマニアのピエールも認める素晴らしい演奏。
ターニャの実力がどの程度のものかはっきりしていませんでしたが(というか、どちらかといえばヘタなのだと思っていましたが)、全然そんなことはなかったようです。
ただし、パーティーには場違いな曲だったようですが(^^;
のだめのリサイタルもすごかったけど、このパーティーも「天才」が揃い踏みの贅沢なものとなりました。

その後、千秋と二人きりになれたのだめは、サロンパーティーでの演奏と来年のリサイタルの仕事が入ったと報告。
「モツアルトの言ったとおり、旅はしてみるもんですね」
モーツァルトは、一箇所に留まると才能を伸ばせないから旅をしたほうがいいというような言葉を残しているようです。
千秋の言うとおり、のだめの解釈はちょっと違うようですね(^^;

そしてのだめは、リサイタルはどうだったか千秋に尋ねます。
千秋は、のだめ流の演奏が心臓に悪かったといつものように怒ります。
特にリストの出だしがでたらめすぎだったと。
でも、「まぁ良かった」と自分の負けを認めます。
のだめスタイルの良さを認めました。
これまで千秋は、曲を正しく解釈して演奏することに拘って、のだめ流の演奏に常にダメ出ししてきましたが、それが間違っていたと気付いたようです。
アクの強さを残したまま育てるというオクレールの指導法が功を奏したということでしょうね。

のだめは、ご褒美に、仮装している千秋と一緒に写真を撮らせてほしいとせがみます。
嫌な予感がした千秋がのだめのデジカメを確認すると、仮装した千秋が演奏している姿が何枚も写っていました。
千秋はデジカメを取り上げ、二人は「じゃれあい」ます。

その様子を離れた場所から見ていたターニャと黒木くん。
好きにさせておけばいいと、半ば呆れ気味。
黒木くんは、もう少し見ているというターニャの手をつかみ、ご飯を食べに行こうと強引に引っ張っていきます。
意表を突かれて呆然とするターニャ。
今回の旅行を通して、黒木くんの意外な一面を何度も見てきたターニャは、黒木くんがただの暗い男ではないと気付いたようです。

今回は本当に良かった。
普通、これだけ演奏シーンが入っているとストーリーのほうが希薄になりそうなものですが、全然そんなことはなくて、各キャラがしっかり描かれていました。
何度も書くけど、脚本が本当にしっかりしていますね。
次回は最終回。
最後はどう締めてくるのか楽しみです。

のだめカンタ-ビレ 巴里編 【初回限定生産版】 第4巻 [DVD]
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公式サイト
http://www.nodame-anime.com/

のだめカンタービレ 巴里編 第10話
Leçon 10 リサイタルキラキラ星

演出
今千秋

脚本
榎戸洋司

キャスト
野田恵   川澄綾子
千秋真一  関智一
黒木泰則  松風雅也
ターニャ  伊藤静
ピエール  青山穣
エマニエル ちふゆ
執事    間宮康弘
ロマン   三浦祥朗
母親    北西純子
子供①   藤堂真衣
子供②   世戸さおり
男①    青木強
男②    御園行洋
男③    高岡瓶々
女①    隈元愛子
髭男爵   山田ルイ53世
髭男爵   ひぐち君
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