2010年02月11日

今週の一本(2010/2/7~2/13)―『刀語』第2話

ラストの「今月今宵のお楽しみはここまで」という語りが入るタイミングにおもいっきり違和感があったことを除けば、今回もなかなか楽しめる内容でした。
前半の延々と続くとがめと七花の会話はいい味が出ていたし、それとはがらりと雰囲気が変わる後半の剣士 vs 剣士(拳士?)の戦いも熱かったです。

作中では第1話の時点から1ヶ月経過したようです。
実際の季節変化に合わせて作中の季節も変わっていくのでしょうか?

とがめは、何かの間違いで七花に攻撃されてしまわないように、自分の匂いと味を七花に憶えさせようとしています(^^;
でも残念ながら、20年間にわたって刷り込まれた習性はたかだか1ヶ月では矯正できないようで、七花はまだとがめを完全に識別できていません。
同じ背丈の女の子をとがめだと間違えていました。

そんなエピソードを挟みながら刀集めの旅は続きます。

とがめが次に手に入れようとしているのは、斬刀・鈍(ざんとう・なまくら)。
旧将軍が刀狩令を出したときの所有者は鳥取藩主に仕えた武士・宇練金閣(うねり きんかく)でした。
彼は斬刀の提出を拒んで一万を超える将軍の兵団を倒しました。
そんな金閣の10代目の子孫が斬刀の現在の所有者です。
名前は宇練銀閣(うねり ぎんかく)。

とがめと七花は、銀閣がいる下酷城を目指して砂漠化した因幡にやって来ました。
砂漠を進む2人の会話が延々と続きます。

やがて、刀集めの報告書を少しでも面白くして読者の興味をひきつけるため、七花の口癖を考えることに。
ちなみに、とがめを裏切った剣士・錆白兵(さび はくへい)の口癖は「拙者にときめいてもらうでござる」
なかなか個性的です(^^;

とがめは口癖候補をいくつか考えていました。
「ほら俺って、誰よりも神から愛されてるじゃん」
「どうやらあんた島流しにされたいようだな」

七花は不毛な会話が続くことにうんざりしている様子です。

「ただしその頃にはあんたは八つ裂きになっているだろうけどな」

七花 「ああ、もうそれでいい。それでいこう」
この不毛なやりとりを少しでも早く終わらせたいから、かなり投げやりな返答で口癖を決定してしまいました。

これで8分30秒に及んだ砂漠での会話も一段落。
さっそく七花がこの口癖を使う場面がやってきます。
この調子なら夕方には目的地に着きそうだと言うとがめに対し、「ただしその頃にはあんたは八つ裂きになっているだろうけどな」

状況を読まない七花に呆れたとがめは「ちぇりおー!」
七花の腹にパンチを一発お見舞いします。
この「ちぇりお」はとがめの口癖らしく、薩摩藩あたりで流行している気合を入れるための掛け声だそうです。
気合を入れる言葉のわりに発音が可愛いだろうと自慢げに語るとがめですが、どうやらこれはとがめの勘違いで、正しくは「チェスト」
ちぇりお(cherio)は、「それじゃね」とか「またね」とかいう意味で、主にイギリスで使われているかなり砕けた口語表現。
ということは、次回予告でとがめが最後に「ちぇりお」と言うのは正しい用法なんですね。


そんなこんなで、日が沈みかけた頃に2人は下酷城に到着します。
寂れた城内に入ったとがめと七花は、さっそく宇練銀閣と対面。
とがめは斬刀を譲ってほしいと頼みますが、銀閣がそれに応じる様子はありません。
敷居越しに話すとがめに対して、礼を失しているから部屋の中に入って話すよう促します。
銀閣の言うことはもっともなので、とがめは部屋に入ろうとしますが・・・。
七花は、銀閣が刀を抜こうとしていることに気付きました。
とっさに虚刀流の技でとがめを引き戻します。
とがめは突然の出来事に驚いて怒り出してしまいますが、そのとき、着ていた服の胸元が切り開かれます。

七花 「居合い抜きか?」
銀閣 「びっくりした。この斬刀を手にして以来、俺の零閃(ぜろせん)がかわされたのは初めてだぜ」

銀閣には斬刀を手放すつもりはまったくないようです。
先祖が主君や将軍を敵に回してまで守り抜いた刀をあっさり渡してしまうことはできないと言って、とがめの申し出を拒否します。

ここからはもう、緊張感溢れるBGMと銀閣の渋さに画面から目が離せなくなってしまいました。

この後に七花ととがめの作戦立案シーンが挿入されますが、コミカルなやり取りの中でも戦いに勝利しようとする七花の真剣さがしっかり伝わってくるいいシーンでした。

そしていよいよ最終決戦。
銀閣は、七花の構えを見るなり失望してしまいます。
自分が刀を抜くよりも早く自分を押さえ込もうとしているのだと思ったようです。
ところが七花の作戦は、残像を利用して零閃をかわし、銀閣に一撃喰らわせることでした。
残念ながら実戦経験のない七花はビビッてしまい、一撃で致命傷を負わせることはできませんでしたが、銀閣は2度も零閃をかわした虚刀流のすごさに驚かされます。

「びっくりした。2回続けばもうまぐれじゃねえやなぁ。すっかり目が覚めちまったよ、虚刀流」

そして本気を出す銀閣。
自分で自分の肩を斬り、流れ出した血で鞘内を湿らせ、鞘走りの速度を上げて、零閃の連撃を可能にします。
七花の残像攻撃は通用しなくなりました。

とがめはここで戦術的撤退を提案します。
このまま放っておけば銀閣は出血多量で自滅するから。
でも七花はそれを拒否。
「そんなの勝利とは言わん」
七花は奥の手を隠していた自分を恥じます。
そして、虚刀流のすべてを出して真剣勝負することを誓います。

最後の戦いを前に、銀閣はとがめに1つだけ確認。
斬刀を渡せば望みを叶えると言っていたが、因幡の地を元通りにしてもらうことはできるのかと。
とがめは、それは無理だと即答します。
鳥取藩は幕府にとっては存在しない藩になっているし、砂漠化した土地を元に戻すこともできないと。
それを聞いた銀閣は、最初にとがめを斬りつけた自分の判断が正しかったことに安心します。
剣士として、守るべきもののために戦う自分の判断が正しかったことに。
銀閣にとって守るべきものとは斬刀です。
本来なら自分の主君を守るために戦うのが筋なのでしょうが、彼には斬刀くらいしか残されていませんでした。
もしかしたら、銀閣はそれが虚しいことだと理解しているのかもしれませんが、それでも「守るべきもの」のために戦うのが剣士の宿命。

七花 「じゃあ、行くぜ」
銀閣 「あぁ、零閃はいついつでも出撃可能だ。光速を超えた零閃を見るがいい。そして、もしも本当にそんなものがあるのなら、お前も奥の手とやらを見せてみろ」
七花 「あぁ、見せてやる。ただしその頃にはあんたは八つ裂きになっているだろうけどな」
七花が再び口癖を披露しました。
今度は最初に使ったときの投げやり感とは対照的に、かなりグッとくるかっこよさ。

この後、戦いは七花の勝利で決着します。
銀閣は零閃の10連撃というとんでもない技を繰り出してきましたが、七花は居合い抜きの死角を突いて一撃で銀閣を倒しました。

倒された銀閣は、散り際の一言を口にします。
「これでやっと、ぐっすり眠れる」
剣士としての生を終え、守るべきものを奪いに来る輩に備える必要も無くなり、やっと平穏なときが訪れました。


ということで今回は終了。
前座で逆さしゃべりの真庭白鷺(まにわ しらさぎ)というキャラも登場しましたが、なんだかよくわからないキャラなので上では触れませんでした。
逆さしゃべりに何の意味があったんでしょうね(^^;
それはともかく、今回もセリフ回しが冴え渡っていました。
次回が待ち遠しいです。

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公式サイト
http://www.katanagatari.com/

刀語 第2話
斬刀・鈍(ざんとう・なまくら)

演出
則座誠

脚本
上江洲誠

キャスト
鑢七花  細谷佳正
とがめ  田村ゆかり
宇練銀閣 宮本充
錆白兵  緑川光
真庭白鷺 羽多野渉
店主   高橋圭一
浪人A   酒巻光宏
浪人B   川上貴史
娘    中原美佐緒
語り   池田昌子
ラベル:刀語
posted by animisc at 17:07| Comment(0) | TrackBack(0) | 刀語 | 更新情報をチェックする
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