2010年12月10日

今週の一本 その2(2010/12/5~12/11)―『アマガミSS』第23話

純一の前では飾り気のない素の表情(裏の顔)をみせる詞。
あることをきっかけにして、その裏の顔をクラス中にさらけ出すことになってしまいます。
純一さえ傍にいてくれればいいと言って手帳を燃やし、いったんは表と裏の顔を使い分けることをやめる意思を示したかに思えましたが、最後には驚きの展開が待っていました。

詞というキャラの魅力もさることながら、4部構成のストーリー物としてはこれまでで一番見ごたえのある出来になっています。
少なくとも今のところは。
最後にどう締めてくれるのか、今から楽しみです。


ということで本編です。

人手不足で創設祭の準備が間に合わなくなりそうなうえ、過労で倒れたことが職員会議で問題になったこともあり、詞は追い詰められてしまいます。
ほかの人の協力を募るという考えは頭の中にあるものの、すべてを完璧にこなす絢辻詞という人物像(とプライド)に縛られて、柔軟に動くことができなくなっているようです。
でも、純一のアドバイスがあったことで、とりあえず同じクラスから協力を募ることにしました。

始めのうちはためらっていたクラスメイトたちでしたが、薫や正吉が挙手したことがきっかけとなり、次々と協力者が増え、結局クラス全員(?)で協力することになったようです。
これに納得いかない女子3人組が、詞と純一がまるで恋人同士のように仲睦まじく創設祭実行委員の仕事をしているという噂を大げさに取り上げて不満を口にし始めます。
最初は穏便に話そうとしていた詞でしたが、説明しようとした純一が邪険にされたのを見て態度が一変。
みんなの前でウラガワの性格をさらけ出してしまいます。
スケジュールに問題はないという若干のウソが含まれていたとはいえ、正論で女子3人組を黙らせてしまいました。

学校からの帰り道。
純一と2人で神社に立ち寄った詞は、「書きなぐったアレ」が書かれている手帳を取り出して燃やしてしまいました。
「もう必要のないものだから」
学校でもう表と裏の顔を使い分ける必要がなくなったということでしょう。
そして、自分にはもっと大切なものがあるとわかったと言って、純一に告白します。
「あなたを私のものにします」
ちょっとはしょりすぎ。
要するに、純一と一緒にいると嬉しいし楽しいから、ずっと一緒にいたいということでした。
純一がそばにいてくれれば十分だと、自分の想いを真剣に伝えます。
純一は突然の出来事に驚きながらも、詞の告白を受け入れました。
すると詞は、契約の証だと言って目を閉じます。
そして2人はキス。
ここで終わっていれば綺麗だったのですが、詞は興奮して鼻血を出してしまいました。
純一は「絢辻さんでも興奮するんだね」と余計なひと言。
詞に張り手を食らってしまいました(^^;


翌日。
昨日のことがあるため、教室の中は異様な雰囲気です。
そして体育の時間。
女子と男子に分かれて授業を受けます。
女子はドッジボールです。
詞 vs その他の女子全員に分かれてしまいました。
この状態に嫌気がさした薫は、恵子を誘って詞チームに加わることに。
そこに純一が飛び込んできます。
男子はグラウンド10周の課題を与えられていましたが、女子の不穏な様子に気付いた純一が猛ダッシュで10周終えてやってきました。
息を切らせながら、暇だから自分も参加させてくれと言う純一。
詞はそんな純一に満面の笑顔を見せます。
例の女子3人組は状況がおかしな方向に流れ始めたので怒って立ち去ってしまいました。

放課後。
詞と純一が教室に顔を出してみると、薫、正吉、恵子の3人だけしかいません。
ほかのクラスメイトたちは用事があるとかで帰ってしまいました。
仕方なくこの面子で作業を進めることに。
結局、この日の作業が終わったのは夜遅くなってからです。
みんなで帰途につきますが、詞は忘れ物をしたと言って教室に戻ってしまいました。
不審に思った純一が教室に行ってみると、思ったとおり詞が作業の続きをしています。
「言ってくれれば僕も手伝うのに」といつもの調子で語りかける純一に、詞はおもわず抱き着いてしまいます。
ここで純一が言います。
やはりもう一度みんなに手伝いを頼んだほうがいいんじゃないのかと。
このままでは確実に間に合わないし、詞もそのことはわかっているはずだと。
これに対して詞は、間に合わないようなら自分が徹夜でも何でもしてなんとかすると応えます。
純一は、そんなことをしてまた倒れたらどうするのかと言って、思わず怒鳴ってしまいました。
ここから少し口げんかのような状態になってしまいましたが、純一はまだ詞を説得しようとします。
みんなに謝ってもう一度手伝いを頼もうと。
それが嫌ならイベントを少し減らそうと。
でも、そんなことは詞のプライドが許しません。
詞は、唯一の理解者だと思っていた純一の口からこのような言葉が出てきたことに耐えられなくなり、純一を平手打ちして走り去ってしまいました。


翌日。
登校した純一が教室に入ると、詞と女子3人組が仲良く創設祭の準備について話していました。
純一はあっけにとられてしまいます。
薫によれば、詞が彼女たちに頭を下げ、涙まで流して頼んだ結果、協力してもらえることになったそうです。
女子3人組と話す詞の様子に黒い面影はまったくありません。

その日の放課後。
純一は詞と2人きりになって事情を聞こうとします。
昨日はクラスのみんなに手伝ってもらうのをあんなに嫌がっていたのに、どうしてこんなことになっているのか尋ねました。
手伝ってもらうのが嫌だと言う詞が、純一のことをひっぱたいたことも口にします。
「なんのこと?
あ、もしかして、あの子のことを言ってるのかな?
意固地になって、一人で創設祭の準備を何とか間に合わせようとしてたあの子。
でも、もうあなたの知ってるあの子はいなくなっちゃったの」

この成り行きを最初に見たときは、「絢辻詞編」は二重人格を扱うサスペンスホラーだったのかと思ってしまいました(^^;
でもこれは、詞が唯一の理解者だと思っていた純一に裏切られたと思って、素の自分(裏の顔)をさらに深いところに押し隠して、純一にすら偽りの自分(表の顔)しか見せられなくなってしまったのだと思います。
これまでも表の顔と裏の顔を自分の意志で使い分けていたので、二重人格というわけではないでしょう。
ただし、この状態が続くようなら本当に人格が分裂してしまいかねないと思います。
純一は詞を救えるのでしょうか?

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公式サイト
http://www.tbs.co.jp/anime/amagami/
http://www.amagami-ouen.com/

アマガミSS 第23話
絢辻詞編 第三章 プライド

演出
関田修

脚本
木村暢

キャスト
橘純一   前野智昭
絢辻詞   名塚佳織
桜井梨穂子 新谷良子
棚町薫   佐藤利奈
橘美也   阿澄佳奈
梅原正吉  寺島拓篤
田中恵子  門脇舞以
伊藤香苗  松岡由貴
高橋麻耶  早水リサ
ヤヨイ   鵜殿麻由
ゆーこ   平野史子
みゆき   浅羽柚花
男子生徒  大下孝太
posted by animisc at 17:41| Comment(0) | TrackBack(0) | アマガミSS | 更新情報をチェックする
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