2010年12月17日

今週の一本(2010/12/12~12/18)―『アマガミSS』第24話

「詞は詞のままで 純一は純一のままで すべてわかりあえたら」どうなるのか?
その答えを見せてくれる、絢辻詞編 最終章です。

クラスメイトへの協力を求めることを頑なに拒否する詞に対して純一が口にした一言「そんなのらしくないよ」
これが引き金になり、詞はこれまで以上に温和な表情で周囲と接するようになり、本当の自分を純一にすら見せなくなってしまいました。
クラスの雰囲気も大きく変わって、創設祭の準備はスケジュールどおりに完了。
創設祭当日もすべてが順調に進みます。

でも純一は浮かない顔。
今の詞も悪くないけど、心の中のもやもやが消えません。
純一はそのまま学校を離れてしまいました。

やがて創設祭が終わり、教室で打ち上げ会が開かれます。
そこに純一が戻ってきます。
正吉に励まされて、あとで後悔しないようにもう少し頑張ってみることにしました。
詞を無人の教室に呼び出して「好きだ」と告白します。
そして、自分も純一のことが好きだと言いかけた詞を遮って、さらに続けます。
自分にはクリスマスに嫌な思い出があること。
詞が隠していた裏の性格を知って驚いたこと。
「でも知ってよかった」
詞はこの言葉に驚きますが、純一の話はまだ続きます。
創設祭の準備に没頭しているころから詞のことが好きになっていき、変わってしまった今の詞のことも好きだと。
「でも、僕は、前の意地っ張りな絢辻さんも、その前の猫をかぶってた絢辻さんも、全部ひっくるめて好きなんだ。だから、いなくなったなんて淋しいこと言わないでほしい。また僕の至らないところがあったら叱ってほしい」

ここまで聞いた詞はとうとう我慢できなくなってしまいます。
「なんで、なんでそんなこと言うの?」
そしていきなり掌底突きと膝蹴りをきめて、倒れた純一に馬乗り。
「あんたがあんなこと言うから、だからあたしは自分を消えたことにして!なのに・・・」
どうやら詞は、「そんなのらしくないよ」と言われたことで、このままでは純一に嫌われてしまうと思ったようです。
そこで本当の自分を押し殺して、純一が考える完璧な絢辻詞を演じていました。

詞に馬乗りされた純一は、以前の詞が戻ってきてくれたことに喜びます。
純一の反応を見た詞は、そのまま泣き崩れてしまいました。
そんな詞をそっと抱きしめる純一。

その後。
打ち上げが終わって全員帰宅し、学校に残っているのは純一と詞の二人だけになりました。
詞は、これまで話していなかったことを純一に打ち明けます。
小さいころに“現実”を突きつけられてサンタがいないことを知ってから、自分がサンタになってクリスマスイブにみんなに幸せをプレゼントしようと決心したことを。
子供のころに創設祭に来たときに、これを自分の手で成功させればみんなを幸せにできるんじゃないかと思ったそうです。
創設祭実行委員になったのはそのためでした。
でも、創設祭を成功させることがいつのまにか自分の満足感を満たすためのものに変わってしまったと、後悔の念を口にします。

純一はそんな詞を励まします。
「まだクリスマスは終わってないよ。来年も再来年もクリスマスはまたくる。そのたびにみんなを幸せにすればいいじゃないか―――だから、僕のことも幸せにしてほしい」
詞は照れて答えるのを躊躇ってしまいます。
その時突風が吹き、詞の髪が乱れてしまいました。
純一は思わず手を伸ばし、詞の髪に触れてしまいます。
顔が近づき、しばし見つめあった後、詞が目を閉じ、そのまま自然にキスをする二人。
そして詞が、純一の言葉に答えます。
「私も橘くんのこと好きよ。もう絶対に離さない」
「それって契約?」
「ううん。約束」

ということで、最高の笑顔を浮かべる詞を映した後に初期オープニング「i Love」が流れ出し、各メインキャラたちの様子を描きながらラストシーンへ突入です。

10年後。
このころの創設祭にも、今と変わらぬクリスマスツリーが飾られています。
それを見てはしゃぐ女の子。
女の子はママとパパに駆け寄ります。
もちろんこの二人は純一と詞。
かつての約束を思い出し幸せを確かめ合う二人。
あまりのハッピーエンドにニヤニヤが止まらないラストとなりました。

でもここで、すべてを打ち砕くエンディング。
これまでと演出が変わらない通常エンディング「嘆きの天使」です。
ここまで空気を読まないエンディングはどうなんでしょうか。
せっかくの雰囲気がすべてぶち壊されてしまいました(^^;
これがなければ最高の気分で観終えることができたのに。。。


ということで、絢辻詞編は終了です。

詞が小さいころのクリスマスに経験した“現実”というのはかなり重い出来事だったようで、これが詞の人格形成に大きな影響を及ぼしたように思えます。
でも今回の話の中では具体的に語られませんでした。
また、詞の家族関係やエンディングの意味ありげな画の数々など、気になることはかなり残っています。
でもそんなことはどうでもいいと思えるほど素晴らしい結末で、『アマガミSS』の締めとして文句のつけようがないエピソードだったと思います。


次回は上崎裡沙編。
特別編的な位置づけでしょうか?
純一がクリスマスに対して嫌な思いを抱くことになった出来事の真実が明かされるようです。

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公式サイト
http://www.tbs.co.jp/anime/amagami/
http://www.amagami-ouen.com/

アマガミSS 第24話
絢辻詞編 最終章 ヤクソク

演出
仁昌寺義人

脚本
木村暢

キャスト
橘純一   前野智昭
絢辻詞   名塚佳織
桜井梨穂子 新谷良子
棚町薫   佐藤利奈
中多紗江  今野宏美
七咲逢   ゆかな
森島はるか 伊藤静
橘美也   阿澄佳奈
梅原正吉  寺島拓篤
田中恵子  門脇舞以
伊藤香苗  松岡由貴
塚原響   浅川悠
夕月琉璃子 佐藤泉美
飛羽愛歌  原田ひとみ
高橋麻耶  早水リサ
ヤヨイ   鵜殿麻由
ゆーこ   平野史子
みゆき   浅羽柚花
田中先生  川原慶久
男子生徒  大下孝太
posted by animisc at 19:36| Comment(0) | TrackBack(0) | アマガミSS | 更新情報をチェックする
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