2011年02月12日

今週の一本(2011/2/6~2/12)―『魔法少女まどか☆マギカ』第6話

今回はソウルジェムについての真実が1つ明かされました。
これを知ったうえで前回アバンでのさやかの契約シーンを見返してみると、さやかがまるで死んだように倒れてしまったり、ソウルジェムが生み出されたときにさやかの目に生気がなくなっていたり、ソウルジェムを受け取るときに生気が戻っていたりと、なるほどなと思える描写がいろいろありました。

また今回、ソウルジェムに関する事実が明かされてからのやりとりでは、キュゥべえが人間とはまったく異なる価値観を持って行動していることがはっきりしました。
考えてみれば当然のことなのですが、キュゥべえの淡々とした語りがその衝撃を倍増していました。

このほかにも、まどかとまどか母とのやりとりも何気に良かったです。
まどかが立派に育ったことを認めたうえで、大人になるための次のステップを踏み出すことを促すまどか母。
でもこのアドバイスが最後のとんでもない展開につながっていくとは。。。


ということで本編。
いつもより本文長め、妄想多めです(^^;

前回ラストでさやかと杏子の間に割って入ったほむら。
さやかを一瞬で気絶させ、杏子に問いかけます。
杏子が自分の味方となる冷静な人間なのか、それとも敵となる無駄な争いをするバカなのか。
杏子はほむらに関する情報が圧倒的に不足しているので、この場は退くことにしました。

まどかは、ほむらがさやかを助けてくれたのかと尋ねますが、ほむらはそれに答えず、まどかへの怒りをあらわにします。
魔法少女にかかわるなとこれまで何度も忠告してきたのに、またかかわっている。
どこまで愚かなのかと。
そして「愚か者が相手なら、私は手段を選ばない」と言い残して去ってしまいました。
キュゥべえは、ほむらが何かたくらんでいるのは確かだから注意するようにとまどかに助言します。
キュゥべえはほむらの正体あるいは目的について何か思い当たることがあるようです。


翌日。
ほむらが杏子に接触します。
見滝原市を杏子に預けたいと言い、さやかについては自分が対処するので手を出さないでほしいと頼みます。
これに対して杏子は、ほむらは何者で目的はなんなのか尋ねました。
ほむらは答えます。
「2週間後、この街に“ワルプルギスの夜”が来る」
「なぜわかる?」
「それは秘密。ともかく、そいつさえ倒せば、私はこの街を出ていく。あとはあなたの好きにすればいい」
ワルプルギスの夜については杏子も知っているようで、2人がかりなら倒せるかもしれないと言ってほむらと組むことにしました。
ワルプルギスの夜というのは強力な魔女のようです。
第1話アバンの魔女でしょうか?

一方その頃、さやかとキュゥべえは昨日の使い魔を追う手掛かりを探していました。
でも残念ながら時間が経ちすぎているので手掛かりはなし。
そこにまどかがやってきます。
そして、杏子と再び“けんか”にならないように話し合ったほうがいいのではないかとさやかに助言。
でも当事者のさやかにしてみれば、昨日の出来事は“殺し合い”でした。
グリーフシードを得るために一般人を犠牲にすることをいとわない杏子とは折り合えないので、さやかはまどかの助言を受け入れません。
それでもまどかは説得を続けます。
魔法少女同士で戦うのはおかしいと。
魔女を倒すという目的は同じなのだから、仲良くする方法は見つかるはずだと。
さらに、杏子だけではなくほむらとも仲良くしてほしいと頼みます。
これにさやかは強く反発。
さやかは、ほむらがグリーフシードを独り占めするためにマミを見殺しにしたと誤解しているようです。
他人を犠牲にするような魔法少女であればためらわずに戦うと宣言しました。


その夜。
まどかは深夜に帰宅した母に相談します。
友達が大変なことになっていて、言っていることもやっていることも間違っていないのに正しいことをすればするほど状況が悪くなっていくと。
それを聞いた母は、それはよくあることだと言います。
正しいことをしようと意固地になればなるほど幸せは遠ざかっていくものだと。
他人が口出しすることではないけれど、それでも何とかしてあげたいのであれば「間違えればいい」とアドバイスします。
「正し過ぎるその子の分まで、誰かが間違えてあげればいい。ずるい嘘をついたり、怖いものから逃げ出したり。でもそれが、後になってみたら正解だったってわかることがある。本当にほかにどうしようもないほどどん詰まりになったら、いっそ思い切って間違えちゃうのも手なんだよ」
「それがその子のためになるってわかってもらえるかな?」
「わかってもらえないときもある。特にすぐにはね。言ったろ。きれいな解決じゃないって。その子のこと諦めるか、誤解されるか、どっちがましだい?まどか、あんたはいい子に育った。嘘もつかないし、悪いこともしない。いつだって正しくあろうとして頑張ってる。子供としてはもう合格だ。だからさ、大人になる前に、今度は間違え方もちゃんと勉強しときな。若いうちはけがの治りも早い。今のうちに上手な転び方を覚えといたら、あとあときっと役に立つよ。大人になっちゃうとね、どんどん間違うのが難しくなっちゃうんだ。背負ったものが増えるほど、下手を撃てなくなってく」
「それって辛くない?」
「大人は誰だって辛いのさ。だから酒飲んでもいいってことになってんの」


翌日。
さやかが恭介の見舞いに行くと、病室は無人でした。
通りかかった看護婦によれば、昨日退院したとか。
恭介はさやかに連絡もせずに退院してしまいました。
さやかのことなど眼中になかったのでしょうか。
その後さやかは恭介の自宅に行きます。
チャイムを鳴らそうとすると、バイオリンの音が聞こえてきました。
さやかはそれだけで満足して帰ろうとします。
そのときさやかの背後に杏子が現れます。
魔法で他人を救うのが正しいことだと信じるさやかと、魔法は徹頭徹尾自分だけの願いをかなえるためのものだと考える杏子。
杏子はさやかを煽ります。
今すぐ乗り込んでいって、恭介の手も足も二度と使えないように潰し、さやかなしでは何もできないようにしてしまえばいいと。
それが正しい魔法の使い方だと平然と言ってのけます。
さやかはもうがまんできません。
結局2人は人目のない場所で戦うことになってしまいました。

人気のない陸橋の上に場所を移し、いよいよ戦いが始まろうとしたとき、キュゥべえの知らせを受けたまどかが駆けつけます。
まどかは必死に止めようとしますが、さやかはまどかの言葉をまったく聞き入れません。
そのとき杏子の後ろにほむらが出現。
ほむらは、話が違うと言って杏子を止めようとします。
杏子はほむらのやり方では手ぬるすぎるし、さやかは戦う気満々だから、ここで退くつもりはないと断言します。
これを聞いたほむらは、それなら自分が相手をするから手を出すなと言って自分が前に出ました。
そのとき、なんとしても戦いを止めたいまどかが、母のアドバイスに従って“間違い”を起こしてします。
さやかが変身するのを防ごうとして、さやかのソウルジェムを奪い、投げ捨ててしまいました。
陸橋の上から投げ捨てられたソウルジェムは、トラックの上に落ちて離れていきます。

この事態に驚き焦ったほむらはすぐさまテレポートしてトラックを追いました。
ほむらがテレポートで一度にジャンプできる距離には制限があるようで、何度もジャンプを繰り返しています。

一方、さやかは怒ってまどかに駆け寄ります。
ところがここで、さやかの目から生気が失せ、突然倒れてしまいます。
成り行きを見ていたキュゥべえがまどかのミスを責めます。
「いまのはまずかったよ、まどか。よりにもよって友達を放り投げるなんて、どうかしてるよ」
でもまどかにはキュゥべえの言葉の意味がわかりません。
ソウルジェムについて詳しいことを聞いていないのだから当然です。
杏子も駆け寄ってきてさやかの様子を確認しますが、さやかが死んでいることを知って驚愕します。

まどかはさやかを起こそうと、さやかの体に必死に呼びかけます。
杏子は、何が起こっているのか確認しようと、今度はキュゥべえを問い詰めます。
キュゥべえの答え。
それは思いもしなかった真実でした。
「きみたち魔法少女が体をコントロールできるのは、せいぜい100メートル圏内が限度だからね」
「100メートル?何のことだ?どういう意味だ!?」
「普段は当然肌身離さず持ち歩いてるんだから、こういう事故はめったにあることじゃないんだけど」
「何言ってるのよキュゥべえ、助けてよ!さやかちゃんを死なせないで!!」
まどかの叫びにキュゥべえは呆れたようにため息をついて続けます。
「まどか、そっちはさやかじゃなくてただの抜け殻なんだって。さやかはさっききみが投げて捨てちゃったじゃないか。ただの人間と同じ壊れやすい体のままで魔女と戦ってくれなんて、とてもお願いできないよ。きみたち魔法少女にとって、元の体なんていうのは外付けのハードウェアでしかないんだ。きみたちの本体としての魂には、魔力をより効率よく運用できるコンパクトで安全な姿が与えられているんだ。魔法少女との契約を取り結ぶ僕の役目はね、きみたちの魂を抜き取ってソウルジェムに変えることなのさ」
「てめぇは、なんてことを!ふざけんじゃねぇ!それじゃあたしたち、ゾンビにされたようなもんじゃないか!」
「むしろ便利だろう。心臓が破れても、ありったけの血を抜かれても、その体は魔力で修理すれば、すぐまた動くようになる。ソウルジェムさえ砕かれない限り、きみたちは無敵だよ。弱点だらけの人体よりも、よほど戦いでは有利じゃないか」
あまりのことにまどかは泣き崩れてしまいますが、それを見てキュゥべえは逆に困惑します。
「きみたちはいつもそうだね。事実をありのままに伝えると、決まって同じ反応をする。わけがわからないよ。どうして人間はそんなに魂の在りかにこだわるんだい?」

とここで、ほむらがさやかのソウルジェムを持って戻ってきました。
体力を消耗して息を切らせています。
魔力もかなり消費したはずです。
ほむらはソウルジェムをさやかの手に戻します。
するとさやかの体が動き出しました。
「なに?。。。なんなの?」
倒れる前と状況が一変していることに驚いているようです。
短時間とはいえ身体機能が完全に停止していたので、記憶障害が残っているかもしれませんが、とりあえずさやか復活。


ということで、今回はここまで。

ソウルジェムが魂そのものだということは考えればわかりそうなものでしたが、“濁り”の意味にばかり気を取られてまったく思い至りませんでした。
キュゥべえの話を聞いて、本当に素で驚いてしまいました(^^;

ところで、ソウルジェムが濁ったら、その濁りをグリーフシードに移して魔力を回復しなければならないことはこれまでの話でわかっていました。
この濁りは“穢れ”で、魔力を使えば使うほどソウルジェムにたまっていきます。
ソウルジェムが穢れきってしまうと魔法が使えなくなってしまうということは間違いなさそうです。
魔法が使えなくなれば体を維持できなくなり、穢れた魂だけが残ってしまいます。
その後はどうなってしまうのでしょうか?
キュゥべえが回収して“食べて”終わりなのでしょうか?
魔法少女は願いから生まれ、魔女は呪いから生まれるという説明がありましたが、この穢れた魂(ソウルジェム)が何らかのきっかけで魔女化するということもありそうです。

また、体を通常の状態に維持するためにも魔力を使っていると思うので、時間とともにソウルジェムは濁っていくはずです。
いったん魔法少女になってしまうと、契約を抜きにしても否応なく戦い続けなければならないのかもしれません。
ただ生き続けるためだけに。

さらに妄想を続けます(^^;

ソウルジェムが濁ると魔法が使えなくなるなら、ソウルジェムが澄んでいればいるほど魔法力は強くなりそうな気がします。
まどかに魔法少女の高い資質があるのは、まどかが純粋で魂が穢れていないから(そのためソウルジェムが澄みきっているから)なのかもしれません。

最後にもう1つ。
契約時の願いの内容によって魔法少女が手に入れられる能力に違いが出るようだということが前回わかりました。
では、ほむらはどのような願いでテレポート能力を得たのでしょうか?
何らかの事情(誘拐されたとか?)があって「早く帰りたい」とかいう願いで契約したのでしょうか。
あるいは、変身後のほむらの手の甲に現れるのがほむらのソウルジェムだとするなら、今回、トラックの上でさやかのソウルジェムをつかもうとするときに不思議な描写がありました。
ほむらの両方の手の甲にソウルジェムがあります。
魂を2つ持っていることはありえない(と思う)ので、ほむらは別の魔法少女と体を共有しているのかもしれません。
それが“イレギュラー”の原因でしょうか?

[追記]――――――――――
英語圏には「猫は9つの魂を持つ」ということわざがあるそうです。魂1つにつき願い事1つで契約できるなら、そしてほむらがもともと猫だったなら、ほむらはとんでもない能力を備えた存在なのかも。。。
――――――――――――――

ただ、ほむらがまどかや杏子のことをよく知っているようだったり、ワルプルギスの夜が来ることを知っていたりする理由がよくわかりません。
ほむらの戦い方を見る限りでは、ほむらの能力はテレポート(瞬間移動)または高速移動なので、未来からタイムリープしてきたとは思えないからです。
本編にはまだ出てきていない別の魔法少女、あるいは未知の力が存在しているのかもしれません。

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公式サイト
http://www.madoka-magica.com/

魔法少女まどか☆マギカ 第6話
こんなの絶対おかしいよ

演出
浅利藤彰

脚本
虚淵玄

キャスト
鹿目まどか 悠木碧
暁美ほむら 斎藤千和
美樹さやか 喜多村英梨
佐倉杏子  野中藍
キュゥべえ 加藤英美里
鹿目詢子  後藤邑子
看護婦A   大久保瑠美
posted by animisc at 14:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 魔法少女まどか☆マギカ | 更新情報をチェックする
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