そして魔法少女がまた1人退場。
ということでさっそく本編。
前回ラストでさやかが魔女化しましたが、杏子はその事態を理解できず、突然現れた魔女にさやかが何かされたのだと思います。
とりあえずさやかの体だけは回収しました。
そのとき、ほむらが救援にきて、ほむらの能力が時間操作だということがはっきりしました。
しかもその能力は、ほむらの体に触れている者にも影響するようです。
ほむらは、さやかの体を抱えて戦うことができない杏子と手を繋ぎ、時間を止めて結界から脱出しました。
これで、前回、杏子に抱き着かれたときに能力を使わなかったわけもはっきりしました。
結界から脱出した2人は、1日中さやかを探していたまどかと出会います。
杏子に抱きかかえられて意識がないさやかの体を見て慌てたまどかは、何が起こっているのか尋ねました。
ほむらはあくまで冷静に事実だけを伝えます。
「彼女のソウルジェムはグリーフシードに変化した後、魔女を生んで消滅したわ」
ほむらは、ソウルジェムが濁りきると魔女化するという事実を明かしました。
それが魔法少女の逃れられない運命であることも。
その後、自宅に戻って落ち込んでいるまどかのもとへキュゥべえがやってきます。
現在の事態を弁解しに来ました。
キュゥべえはほむらが話していたことを大筋で認めたうえで、さらに詳しい説明をします。
すべてはこの宇宙の寿命を延ばすための仕組みなんだと。
キュゥべえの種族は、エントロピーの増大による宇宙の熱的死を避けるための方法を探し求めていました。
たどり着いた答えが魔法少女の魔力だったと語ります。
知的生命体の感情をエネルギーに変換するテクノロジーを発明したが、自分たちの種族には感情がなかったので地球人類に目をつけたのだと。
人の感情エネルギーは、成長に要するエネルギーを凌駕するので、その魂はエントロピーを覆すエネルギー源となることに気付いたからです。
とりわけ、第二次成長期の少女の希望と絶望の相転移が最も効率がいいとのこと。
ソウルジェムがグリーフシードに変わる瞬間に発生する膨大なエネルギーを回収するのがキュゥべえ(インキュベーター)の役割でした。
いずれは地球人類も宇宙に進出するはずだけれど、そのときに宇宙が枯れ果てていては困るから、たとえ魔法少女が犠牲になっても人類全体にとっては利益になると言います。
キュゥべえの種族は何らかの方法で集団で意識を共有しているようなので、多少の個体が破壊されても(死んでも)意に介さないようです。
まどかは当然こんな理屈を理解できません。
まどかに理解してもらえないことがわかったキュゥべえは、とりあえず立ち去ります。
別れ際の言葉がまたすごかった。
「この宇宙のために死んでくれる気になったら、いつでも声をかけて。待ってるからね」
どこまでも無邪気で悪意がないだけにたちが悪いです(^^;
キュゥべえよりも上位の存在がいるのかと思っていましたが、キュゥべえ自体がその種族を構成する個体の1つのようです。
キュゥべえが以前に口にした“ルール”というのは、これまでの経験から編み出されたものなのかもしれません。
感情を有する種族に対して何を伝えるべきか、(聞かれない限り)何を伝えてはいけないのかを学習してきたということでしょうか。
ところで、感情を持たない種族が感情エネルギーを操作するという発想を得ることは不可能に思えます。
おそらく感情を持つ種族と交流があって、そこから感情というものの存在を認識したのではないでしょうか。
だとすれば、この技術の完成前に実験台にされた種族もいたはずです。
もしかしたら、それがほむらの種族だったりして。。。という妄想が(^^;
その頃、杏子はさやかの体を魔力を使って維持していました。
そこにまたまたキュゥべえが。
杏子はなんとかしてさやかのソウルジェムを取り戻すつもりでいます。
その方法があるかどうかキュゥべえに尋ねましたが、キュゥべえは自分が知る限りではそのようなことはできないと答えました。
魔法少女は条理を覆す存在だから何が起こっても不思議ではないけれど、前例がないから方法は不明だと、あくまで事実を列挙します。
杏子にしてみれば、ソウルジェムを取り戻せる可能性はゼロではないと受け取れる返答です。
翌日。
まどかは仁美と一緒に登校。
仁美は、今日もさやかがいないので心配しています。
でも、今はさやかと話しずらいと言って、見舞いに行くことをためらっています。
どうやら仁美は前回、恭介に告白して受け入れられたようです。
ここで杏子がテレパシーでまどかに語りかけてきました。
ちょっと話があると言ってまどかを誘います。
まどかは躊躇わずにその誘いに乗りました。
杏子は、さやかを助ける手伝いをしてほしいとまどかに頼みます。
魔女になってしまっても友達の声くらいは覚えているかもしれないから、まどかがさやかに呼びかけてみてほしいと。
まどかは手伝うことを快諾しました。
このとき杏子はソウルジェムを手にしながら話していますが、そのソウルジェムはだいぶ濁っているようです。
さやかの体を維持するために相当な魔力を消費しているのでしょう。
ここで2人は初めて自己紹介。
打ち解けて友達になるにはまず「なまえをよんで」ということでしょうか。
一方の杏子は、友達になった証として、まどかにお菓子を手渡します。
杏子とまどかはさっそくさやかの結界へ。
杏子が戦い、まどかが必死に呼びかけます。
でも、まどかの呼びかけは一向に届きません。
杏子の魔力は消耗する一方です。
ソウルジェムが濁りきるのも時間の問題、というところでほむら参上。
杏子はまどかをほむらに託し、自分だけで最後の決着をつけることを決断しました。
このままでは自分も魔女になってしまうことは避けられないと判断したのかもしれません。
自分のソウルジェムを破壊して、そのときに発生する爆発でさやかとともに消滅する道を選びました。
その後。
ほむらの自宅。
ほむらはおそらく今後の方策について考えています。
数日後にやってくる“ワルプルギスの夜”という超弩級の大物魔女を倒す方法を。
そこに神出鬼没のキュゥべえが。
ほむらは尋ねます。
杏子にさやかを救える可能性が本当にあったのかどうかを。
「まさか。そんなの不可能に決まってるじゃないか」
ほむらはさらに尋ねます。
なぜ杏子を止めなかったのか。
「もちろん、無駄な犠牲だったら止めただろうさ。でも今回、彼女の脱落には大きな意味があったからね。これでもうワルプルギスの夜に立ち向かえる魔法少女はキミだけしかいなくなった。もちろん1人では勝ち目なんてない。この街を守るためには、まどかが魔法少女になるしかないわけだ」
次回、ほむらはだれにも頼らずに自分だけで戦う決意を固めるようです。
でもそれだと結果は第1話アバンと変わらないはず。
どういう展開が待っているのでしょうか?
ところで、ほむらの感情のなさは絶望の表れに見えますが、もし彼女が魔女になってしまうとどうなるのでしょうか?
ほむらの場合、希望と絶望の感情の起伏の幅は相当に小さいように思えます。
だとすれば、魔女化してもたいして強くない可愛い魔女になるのかもしれません(^^;

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魔法少女まどか☆マギカ 第9話
そんなの、あたしが許さない
演出
向井雅浩
脚本
虚淵玄
キャスト
鹿目まどか 悠木碧
暁美ほむら 斎藤千和
美樹さやか 喜多村英梨
佐倉杏子 野中藍
キュゥべえ 加藤英美里
志筑仁美 新谷良子
数学教師 松本大
女子生徒 大久保瑠美