2012年08月13日

今週の一本(2012/8/12~8/18)―『TARI TARI』第7話

今回から「紗羽編」ともいえる紗羽にスポットが当たったエピソードが始まりました。
騎手になるという夢をかなえるため、紗羽が動き出します。
ただ、紗羽にとってこの夢はつい最近まで文字通り漠然としたただの夢だったように思えます。
おそらくバドミントン大会のときに大智が真剣に夢を掴もうとしていることを知り、それに影響されて動き出したのではないでしょうか。
そのため、騎手になるには体重制限があるということを競馬学校の入学案内を読んで初めて知ったようです。
それでもあきらめないで、父と衝突しながらも夢を掴もうと努力する姿がいじらしかったです。
でもこの夢はきっとかなわないのではないでしょうか。
というか、この夢がかなってしまったら非現実的すぎてちょっとがっかりです。
ここで挫折を経験して新しい夢を見つけるといった展開になるような(なってほしい)気がします。


さて、本筋は紗羽についてですが、そのほかのことについても少しずつ話が進んでいました。

①和奏の参加で本格始動した合唱部が、文化祭のメインステージへの参加を目指します。
メインステージに参加するには教頭の承認が必要なようなので、またひと波乱あるのかもしれません。
それはさておき、合唱部としての出し物を決める場面のやりとりがなかなか楽しかったです。
母に対する葛藤が解消して本来の性格を見せ始めた和奏と来夏&紗羽による女子の連携はまさに10代の女の子といった感じで、「女ってこえーな」な様子がとてもうまく表現されていました。
この場面に限らず、紗羽と父のやりとり、和奏と父のやり取り、来夏の自由奔放な言動などなど、これまで同様あるいはそれ以上に台詞回しが冴えわたっていました。
橋本昌和さんも佐藤梨香さんも、脚本家としてクレジットされるのは本作が初めてだと思いますが、脚本の巧みさに改めて感心してしまいます。
また、映像面でも各キャラを細かく描写していて、台詞として表現されない部分を見事に補完していました。
なんだか毎回同じようなことを書いている気がしますが、本当に素晴らしい仕上がりです。

②「ウィーン編(?)」のための布石がさらりと描かれました。
当面の目標(文化祭参加&声楽部打倒)に向けてみんなの先頭に立って走り出した来夏、流鏑馬の練習に励む紗羽、バドミントンを続けるためにがんばる大智、母の残した曲を完成させる(その後は音大をめざす?)という目標がある和奏。
それに対してウィーンには明確な目標がなく、一人取り残されたように感じているようです。
紗羽編のあとは、そんなウィーンの葛藤が描かれるのかもしれません。

③最後は、白浜坂高校の理事長の登場です。
なにやら事業計画が正式決定してロードマップを少し早めることになったとか。
これを聞いた校長がしょんぼりしていました。
そうなることがあらかじめわかっていたためなのか、音叉を何度鳴らしても心を落ち着かせることができませんでした。
その様子からして、音楽科を廃止して全校を普通科にするといったような計画なのかもしれません。


ということで、今回はここまで。
紗羽の夢にどう決着をつけるのか、次回が楽しみです。

TARI TARI 4 [Blu-ray]
TARI TARI 4 [Blu-ray]
TARI TARI 4 [DVD]

公式サイト
http://taritari.jp/

TARI TARI 第7話
空回ったり 見失ったり

演出
安斎剛文

脚本
橋本昌和
佐藤梨香

キャスト
坂井和奏  高垣彩陽
宮本来夏  瀬戸麻沙美
沖田紗羽  早見沙織
田中大智  島﨑信長
ウィーン  花江夏樹
坂井圭介  浜田賢二
沖田正一  木下浩之
沖田志保  能登麻美子
校長    宝亀克寿
高倉直子  田中敦子
宮本誠   松岡禎丞
広畑七恵  赤﨑千夏
上野みどり 種田梨沙
大谷政美  大西沙織
理事長   菅生隆之
多田先生  宮坂俊蔵
郵便屋さん 石川界人
ラベル:TARI TARI
posted by animisc at 21:54| Comment(0) | TrackBack(0) | TARI TARI | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
コチラをクリックしてください

この記事へのトラックバック