2013年05月14日

ちょっと昔のいいアニメ―『光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-』

最近はアニメが大量に放送されていて、それをチェックするだけでも大変。
でもここでちょっと一休みして過去の名作を振り返ってみようかな、というこのコーナー。

第26回は『光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-』です。

『光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-』第1話より 『光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-』第6話より 『光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-』第17話より

神奈川では2004年1月から土曜日の深夜にtvkで全24話が放送されました。
その後発売されたDVDの第1巻と第7巻でエピソードが2本追加され、総話数は26話となっています。
追加された2本は、作品内の時系列的には①第5話以後~第13話以前、②第9話以後~第18話以前に起こった出来事のように思えますが、はっきりしません。
この記事では便宜上、第25話と第26話としています。

当時のキャッチコピーは
常夏の海洋都市。そして、少女たちの危険な職業――
でした。

舞台となるのは、はるか昔に地球を襲った異常事態により陸地の多くが水没してしまった世界です。
作中では異常事態の詳細について一度も触れられませんが、公式サイトによれば「地球温暖化により陸地の大半が水没した未来の地球」とのこと。
第15話でマイアがシベリア・シティに行った時の気温は海洋都市にもかかわらず32度なので、高温化が進んでいるのは間違いなさそうです。

主人公は、学業優秀な15歳の少女・マイア。
マイアは、この世界のエリートが集まる海洋庁への入庁を目指していました。
でも合格確実と思われていた試験になぜか落ちてしまい、紆余曲折の末、第1級犯罪を含めた複合的な調査探偵業(簡単に言ってしまうと「なんでも屋」)を行うネレイス・カムチャッカ支店で働くことになります。

そして脇を固めるのはネレイス・カムチャッカ支店の個性豊かなキャラたち。
本城レナは、一見冷酷に見えながら実は仲間のことをしっかり考えているネレイス・カムチャッカ支店のリーダー。
葉山静香はメカオタクで、なにかとマイアのことを気にかけてくれます。
グロリアは我が道を行く守銭奴&ガンマニアで、その突き抜けた言動がとにかく笑えます。
朴ゆうはかつて賞金首でしたが、レナに捕らえられて服役した後、ネレイス・カムチャッカ支店で働くことになった格闘術に秀でた無口な超人。
花岡勉はこの支店の支店長ですが、作中の大半においてうだつが上がらないダメ人間。でも第7話と第23話でちょっとだけ凛々しい姿を見せてくれる、やるときはやるいい男(?)です。
この5人とマイアのキャラ立てがうまく、とても活き活きと描かれているのもこの作品の魅力の一つです。

内容的には、導入エピソードにあたる第1話と第2話、それと第20話から最終話までのちょっと重めの話を除き、基本は1話完結のコメディが繰り広げられます。
なかでも第9話「オレだけに明日はない」や第17話「赤ちゃんに完敗!」、第26話「水樹マイアの大限界2 入れ替わったらおどろいた!!」は個人的にかなりツボなエピソードで笑いが止まりませんでした。
シリーズ全体を通してみると「マイアの記憶」を軸に、綿密に計算された伏線が折り込まれていて、第20話以降で真実が次々に明かされていく過程はなかなかの見ごたえでした。
また、ある重要な事実に関するミスリードの仕方もうまくて、「騙される楽しさ」を味わうこともできます。

文化やテクノロジーレベルなど、作中で描かれる未来観には古めかしさが漂っていますが、あからさまな矛盾や破たんはないので素直に受け入れるのが吉でしょう。
一番の突っ込みどころは異常なほど露出度が高いマイアたちのコスチュームで、これに抵抗を感じてしまう人もいるかもしれません。
でも作品内容そのものはエロとは無縁で、コメディとしてはかなり出来が良いので、コメディ作品に興味がある方は騙されたと思って一度見てみてはいかがでしょうか。

ということで、今回はここまで。

それではまた、次回をお楽しみに。

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公式サイト
http://www.thedaphne.jp/(ストーリーなど一部コンテンツが消えています。見るならInternet Archiveの2004年9月あたりがいいかもしれません)

光と水のダフネ -DAPHNE IN THE BRILLIANT BLUE-
第1話 マイアのいちばん長い日(前編)
第2話 マイアのいちばん長い日(後編)
第3話 ネレイスほど素敵な商売はない?
第4話 チャカチャカバンバン
第5話 帰ってきた暴れん坊
第6話 夜の大捜査戦
第7話 オール・ザット・パパ
第8話 スピードに体を張れ!
第9話 オレだけに明日はない
第10話 シベリア超特休
第11話 かくも長き滞在
第12話 世界が浮上した日
第13話 怒りを上げて
第14話 老人とUMA
第15話 大波動(ダイハドー)
第16話 大波動(ダイハドー)2
第17話 赤ちゃんに完敗!
第18話 静香なる葛藤
第19話 潜水艇よもぎ一号浮上せず
 ※公式サイトでは2004/8/31まで「よもぎ一号未だ浮上せず」と表記されていた。
第20話 ワンス・アポン・ア・タイム・イン・シベリア
 ※公式サイトでは2004/8/31まで「ネレイスから遠く離れて」と表記されていた。
第21話 何がマイアに起ったか?
第22話 アイと追憶の日々
第23話 エスケープ・フロム・カムチャッカ
第24話 光と水のダフネ
第25話 全部見せます!ネレイスカムチャッカ支店のすべて(日常のトラブル/業務代行/探偵業務/仕置人)(TV未放送。DVD第1巻初回特典)
第26話 水樹マイアの大限界2 入れ替わったらおどろいた!!(TV未放送。DVD第7巻初回特典)

監督
池端隆史

シリーズ構成
水上清資

演出
第1話 山田一夫
第2話 うえだしげる
第3話 又野弘道
第4話 清水一伸
第5話 三芳唯稀
第6話 久保太郎
第7話 湖山禎崇
第8話 浅見松雄
第9話 上原秀明
第10話 又野弘道
第11話 うえだしげる
第12話 清水一伸
第13話 三芳宏之(第5話演出「三芳唯稀」の別名)
第14話 石川久一
第15話 篠崎康行
第16話 又野弘道
第17話 浅見松雄
第18話 清水一伸
第19話 高田耕一
第20話 上原秀明
第21話 篠崎康行
第22話 又野弘道
第23話 山田一夫
第24話 三芳宏之(第5話演出「三芳唯稀」の別名)
第25話 浅見松雄(TV未放送。DVD第1巻初回特典)
第26話 清水一伸(TV未放送。DVD第7巻初回特典)

脚本
第1話 水上清資
第2話 水上清資
第3話 山田靖智
第4話 新宅純一
第5話 砂山蔵澄
第6話 水上清資
第7話 砂山蔵澄
第8話 山田靖智
第9話 砂山蔵澄
第10話 砂山蔵澄
第11話 水上清資
第12話 山田靖智
第13話 水上清資
第14話 吉岡たかを
第15話 高山文彦
第16話 高山文彦
第17話 水上清資
第18話 山田靖智
第19話 砂山蔵澄
第20話 水上清資
第21話 山田靖智
第22話 砂山蔵澄
第23話 山田靖智
第24話 水上清資
第25話 水上清資(TV未放送。DVD第1巻初回特典)
第26話 水上清資(TV未放送。DVD第7巻初回特典)

キャスト
中原麻衣         水樹マイア(#1~26)
大原さやか        本城レナ(#1~21、#23~26)
植田佳奈         葉山静香(#1~21、#23~26)
野川さくら        高城つかさ(#1、#6、#9、#11、#12、#16、#20、#21、#23~25)
乃村健次         ウォン(#1、#2、#5、#13、#19、#23~25)
川田紳司         チャン(#1、#2、#5、#13、#19、#23~25)、スタッフA(#8)、射的屋男(#12)、ベス(#17)
仮屋昌伸         教官(#1)、部下A(#16)、店主(#21)
生天目仁美        女生徒A(#1)、婦警(#5、#6)、母親(#12)、メイ(#13、#19、#23、#24)
川瀬晶子         女生徒B(#1)
大西健晴         面接官A(#1)、マフィアA(#21)
永田亮子         面接官B(#1)
保村真          アナウンサー(#1)、パンク男B(#3、#12)、マンモーくん(#10)、漁師(#14)、部下B(#16)、マフィアB(#26)
近藤孝行         担当(#1)、イケメンB(#10)、ビリー(#17)
岩田光央         花岡勉(#2~9、#11、#12、#14~18、#20、#21、#23~26)
中村秀利         八木浩輔(#2、#5、#6、#12、#15、#16、#18、#21、#23、#25)
田中総一郎        ルン芝崎(#2、#26)※第26話の役名表記は「ルン柴崎」
長克巳          マーチン(#3)※クレジットでは「長克己」
松尾まつお        おっさん(#3)
風間勇刀         パンク男A(#3、#12)、警官(#6)、スタッフB(#8)、看守B(#13)
大水忠相         パンク男C(#3、#12)、男(#25)
小野大輔         ラーメン屋店主(#3)、家賃滞納男(#4)、酔っ払い男(#5)、看守A(#13)、秘書(#15)、管制係官(#16)、チンピラ(#18)、試験官(#21)、警備員(#23)
たかはし智秋       ホステス(#3)、高橋美津江(#15、#16)、婦人(#25)
浅野真澄         謎の女(#3)、グロリア(#4~21、#23~26)
江川大輔         ひったくられ男(#4)
甲斐田裕子        朴ゆう(#5~21、#23~26)
西村知道         リー(#5、#13、#19、#23、#24)
志村知幸         老店主(#5)、高橋亮介(#15)、海洋庁長官(#16、#23、#24)、古本屋店主(#17)
小西克幸         ジロー(#6)
城雅子          パオ(#6)
小清水亜美        花岡ゆかり(#7、#12、#15、#16)
夏樹リオ         花岡の妻(#7)、おばさん(#15)
伊藤栄次         窃盗団ボス(#7)
平野俊隆         窃盗団A(#7)
桐井大介         窃盗団B(#7)、係員(#9)、医師A(#11)、無法者(#17)
野田順子         ミリィ(#8、#12、#21~23)
高瀬右光         トーマス(#8)
河合義雄         医師(#9、#17)
下屋則子         看護士(#9、#17)
谷山紀章         イケメンA(#10)
麦人           声(#10)、水樹翔(#11、#23、#24)、翔(#20)
藤原啓治         ケビン・ウェイ(#11、#20、#21、#23)
柚木涼香         クレア光永(#11、#20、#21、#23)
田中完          医師B(#11)、老人(#25)
さとうあい        中屋敷ヘレナ(#12)
湯屋敦子         首相(#12)
広瀬正志         中村康夫(#14)
木内レイコ        中村航汰(#14)
関智一          森克也(#15、#16、#20)
釘宮理恵         高橋健太(#15、#16)
宝亀克寿         アレクサンドル・フジヤマ(#15、#16)
中嶋聡彦         セルゲイ・フジヤマ(#15)、機長(#16)
坂口候一         デイビス(#15、#16)
新垣樽助         係員(#15)、マフィアB(#21)、潜水艦副艦長(#24)、マフィアA(#26)
兼光ダニエル真      サングラスの男(#15)
マーク・アンダーソン   レオンスキー(#15)
シャロン・ハヤシ     機内アナウンス(#15)
中村大樹         ウィルフレッド・キム(#16、#21~24)
辻親八          田中(#16、#21~24)
丸山ちひろ        ニュースリポーター(#16)
千葉進歩         謎の男(#16、#18、#21)、トニー・ロン(#22~24)
金田朋子         アンディ(#17)
笹島かほる        ローズマリー(#17)
浜田賢二         トレバー(#18)
上田陽司(現:上田燿司) 窃盗団ボス(#18)、秘書(#23)、潜水艦艦長(#24)
皆川純子         少年(#19、#20、#22)、水樹翔(少年)(#24)
広橋涼          少女(#20)、アイ(#22、#24)
立木文彦         水樹洋一(#22、#24)
平松晶子         水樹美恵子(#22、#24)
伊丸岡篤         研究員A(#22)
最上嗣生         研究員B(#22)
伊藤健太郎        ヤン・ツーミン(#25)
福山潤          城之内康樹(#26)

海底都市と海洋都市について
アニメ本編では海底都市と海洋都市についてほとんど説明がなく、第12話でさらっと触れられる程度です。
これについては、DVD第10巻付属ブックレットに記載されているので、その意味と合わせてまとめておきます(海底都市の名称には人間の根源的属性を成す言葉が使われ、そこには地上の生活を放棄せざるをえなかった人々の人間性を失うまいとする強い意志が働いている)。
海底都市名意味現・海洋都市名
ゲニコス普遍グリーンランド・シティ
プローディフティコス進歩アラスカ・シティ
エンディポシアコス感動スカンジナビア・シティ
ハラ歓喜ラブラドル・シティ
イリニ平和パタゴニア・シティ
ノイモン知性シベリア・シティ
イザニコス理想カムチャッカ・シティ
ウシヤスキコス本質アンタクティカ・シティ
エルピダ希望消滅(浮上プロジェクトの失敗により水圧で圧潰)

※海洋都市の正確な位置は不明ですが、第19話のリーの台詞によれば、エルピダは「カムチャッカ・シティの南方3000km」にあるそうです。

各話サブタイトルと元ネタの比較
この作品のサブタイトルは映画のタイトルが元ネタになっているようです。
最初の方の話数はただ語呂をまねているだけですが、第9話あたりからサブタイトル表記が元ネタのタイトルロゴを模したものになっています。
ということで、各話サブタイトルと元ネタのタイトルロゴを比較してみました。
第1~13話のサブタイトルと元ネタの比較(画像)
第14~26話のサブタイトルと元ネタの比較(画像)

DVDのチャプター切りとオマケ映像について
本作のDVDには仕掛け(というかお遊び)があって、チャプターの切り方が一般的なアニメとは異なります。
「マイアのリアクションチャプター」と銘打って、「!」「グア」「!!」「あの~1」「あの~2」「あの~3」「あの~4」「えぇぇぇえ!」「はあ~」などなど、本編内でのマイアのリアクションに飛べるようになっています。
なので、たとえばOPを飛ばしてAパートを観たいと思ってもAパート冒頭には飛べません(^^;
また、次回予告がDVD版に差し替えられていますが、オマケでTV版次回予告が入っています。
これについては一切記載がなく、いわゆるイースターエッグです。
第1巻は映像特典画面でカーソルを[MAIN]に合わせて←か→
第2巻以降はメインメニューでカーソルを[映像特典]か[チャプター]に合わせて←か→
で視聴できます。
posted by animisc at 23:22| Comment(2) | TrackBack(0) | ちょっと昔のいいアニメ | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ダフネでここまで丁寧な解説があるとは!w
自分も9話がツボッたのを今でも覚えていますw
Posted by at 2013年06月29日 12:47
コメントありがとうございました!
9話はほんと笑えますよね。
この作品はキャラデザのせいで敬遠されて
いるみたいですけど、コメディアニメの
隠れた傑作だと思います。
Posted by アニミスク at 2013年07月28日 13:12
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