2014年08月31日

ちょっと昔のいいアニメ―『夏色キセキ』

最近はアニメが大量に放送されていて、それをチェックするだけでも大変。
でもここでちょっと一休みして過去の名作を振り返ってみようかな、というこのコーナー。

第27回は『夏色キセキ』です。

『夏色キセキ』第8話より 『夏色キセキ』第12話より 『夏色キセキ』アフターストーリー「15回目のナツヤスミ」より

神奈川では2012年4月から金曜日の深夜にTBSで全12話が放送されました。
その後発売されたDVDの第7巻には、アフターストーリーとして「15回目のナツヤスミ」という短編の特典映像が収録されていて、主人公たちの4年後の姿が描かれています。

当時のキャッチコピーは
四人だけの秘密は、夏色の空に溶けたキセキ
でした。

中学2年生の女の子4人の日常をベースに、御石様(おいしさま)がもたらす奇跡というファンタジー要素を加えて毎回楽しく、ときには感動的なエピソードが繰り広げられます。
声優ユニットのスフィアを主役にすることを前提に制作されていて、メインキャラ4人にはスフィアメンバーそれぞれの性格が反映されているのも本作の特徴の一つです。
そのためもあってか、人物描写の面で手抜きがなく、各キャラの心情がしっかり描かれているので、物語としての見応えが増しています。
また、舞台は静岡県下田市で、実際の地名や名所も多く登場し、ご当地アニメの側面もあります。
下田を出て八丈島に行くエピソードもあり、これは脚本家の手腕が存分に発揮された素晴らしいエピソードでした。
最終話の落としどころもうまくて、メインキャラ4人が奇跡に頼る非現実的な毎日から卒業し、「いつまでも友達でいよう」というしっかり地に足の着いた希望を胸に新たな一歩を踏み出していく様子は、彼女たちが精神的に成長したことをはっきり示してくれる感動的な締め方でした。

スフィアが主演ということで、放送当時は先入観から否定的な見方をする人が多かったようで、第1話開始時点でメインキャラのうちの2人が喧嘩していることも不評だったようです。
ですが、物語の導入としては別段不自然なことはなく、中の人に関係なく物語を楽しめる人であれば、なかなかの良作と感じられるのではないでしょうか。
この導入がどうしても気になる場合は、『夏色キセキ』コミックス第1巻を読むといいかもしれません。
この巻は全7話収録で1~5話でアニメの前日譚が描かれています。
残りの2話はアニメの第1話に相当する話で、アニメとの整合性もとれているので、アニメの導入に唐突感を感じた人はすっきりすると思います。

ストーリーとは関係ありませんが、夕暮れの空の色や高彩度の回想シーンに見られる色使いが独特で、個人的にはこの点が最後まで気になりました。
回想シーンで低彩度と高彩度を使い分けているのは、中学2年生の少女たちにとって思い出は色鮮やかによみがえるものだということを表現するためかとも思いましたが、第11話の一番重要な回想シーンが低彩度だったりして一貫性がなく、どういう意図で低彩度と高彩度を使い分けたのかいまいち腑に落ちませんでした。

とまあちょっと気になる部分はあるものの、ストーリーとキャラの魅力は文句なく素晴らしく、トータルではとても見ごたえのある作品だと思います。

また、アニメ終了後に「夏色キセキフェスティバル」が開催されました。
「夏色キセキ」の楽曲と、スフィアが作中キャラになりきって演じる朗読劇を組み合わせたステージで、アニメ最終話で各キャラがどういう心境だったのかをさらに深く知ることができます。
この様子が「ほぼフル尺」(水島監督談)で収められた特典ディスクがDVD最終巻に付属するので、もし機会があれば視聴することをお勧めします。
アニメ本編が気に入った方ならきっと感動できると思います。

ということで、今回はここまで。

それではまた、次回をお楽しみに。

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公式サイト
http://www.natsuiro-kiseki.jp/

夏色キセキ
第1話 11回目のナツヤスミ
第2話 ココロかさねて
第3話 下田ではトキドキ少女は空をとぶ
第4話 ユカまっしぐら
第5話 夏風邪とクジラ
第6話 夏海のダブルス
第7話 雨にオネガイ(他の話数より本編がなぜか15秒短い)
第8話 ゆううつフォートリップス
第9話 旅のソラのさきのさき
第10話 たいふうゆうれい、今日のオモイデ
第11話 当たって砕けろ!東京シンデレラツアー
第12話 終わらないナツヤスミ
アフターストーリー 15回目のナツヤスミ(DVD第7巻 特典映像)

監督
水島精二

副監督
木村隆一

シリーズ構成
浦畑達彦

演出
第1話 木村隆一
第2話 山本恵
第3話 亀井治
第4話 京極尚彦
第5話 かわこしたかひろ
第6話 五十嵐紫樟
第7話 亀井治
第8話 中村里美
第9話 奥野耕太
第9話 サトウシンジ
第10話 かわこしたかひろ
第11話 亀井治
第12話 木村隆一、福岡大生(演出助手)
アフターストーリー 黒川智之

脚本
第1話 浦畑達彦
第2話 浦畑達彦
第3話 村井さだゆき
第4話 綾奈ゆにこ
第5話 村井さだゆき
第6話 髙橋龍也
第7話 浦畑達彦
第8話 綾奈ゆにこ
第9話 綾奈ゆにこ
第10話 村井さだゆき
第11話 髙橋龍也
第12話 浦畑達彦
アフターストーリー 髙橋龍也

キャスト
寿美菜子  逢沢夏海(#1~12、アフターストーリー)
高垣彩陽  水越紗季(#1~12、アフターストーリー)
戸松遥   花木優香(#1~12、アフターストーリー)
豊崎愛生  環凛子(#1~12、アフターストーリー)
沢城みゆき 逢沢涼夏(#1)、夏海の母(#2、#8、#10、#12)
真堂圭   逢沢大樹(#1~4、#6、#10、#12)
山崎和佳奈 紗季の母(#1、#2、#7~9、#12)
鈴村健一  笠井先生(#1、#6)
五十嵐裕美 テニス部部員(#1)、後輩(#5)、多恵(#6)、男子(#9)、音楽プロデューサー(#11)
中嶋ヒロ  テニス部部員(#1)、後輩(#5)、柴田(#6)、子供(#9)、少女(#11)
庄子裕衣  女子生徒(#1)、先生(#5)、水野(#6)、女子(#9)、ステージママ(#11)
逢坂良太  男子生徒(#1)
野間田一勝 男子生徒(#1)、生徒(#5)
長沢美樹  優香の母(#2~4、#6、#7、#10)
名塚佳織  優香の姉(#2、#5~7)
三木眞一郎 紗季の父(#2、#7~9、#12)
恒松あゆみ 凛子の母(#2、#4、#5、#7、#8、#12)
小松未可子 啓太(#2、#3)
MAKO    祐介(#2、#3)
佐々木啓夫 ラジオ体操(#2)、漁師(#9)
宮野真守  佐野貴史(#3、#4、#7)
長南翔太  友達(#4)、生徒(#5)
松本忍   係員(#4)、取引先のおじさん(#10)、駅アナウンス(アフターストーリー)
子安武人  凛子の父(#5、#7)
沼倉愛美  浅野(#5、#6)、女子(#8、#9)、アナウンサー(#10)、リーダー(#11)
斎藤千和  石田(#5、#6)
勝沼紀義  店長(#5)
大原崇   藤井(#5)
高下三佳  祥(#6)
黒川万由美 美夕(#6)
滝知史   貴史の父(#7)
鈴木將敬  おはやし(#7)
村山悟   おはやし(#7)
東信夫   おはやし(#7)
藤井茂雅  おはやし(#7)
藤原徹佳  おはやし(#7)
佐々木里奈 おはやし(#7)
寺崎裕香  沖山小晴(#8、#9)
益山武明  車内アナウンス(#8)
西健亮   船内放送(#8)
茅野愛衣  沖山千晴(#9)
谷育子   女将(#9)
山口享佑子 住人(#9)
上田燿司  社長(#11)
林和良   プロデューサー(#11)、審査員(#12)
高橋研二  マネージャー(#11)

サブキャラのフルネームについて
メインキャラ4人の両親の名前は設定上存在しますが、途中から名前を出さない方針に変更されたようです。
第1話で夏海の母が「逢沢涼夏」とクレジットされているのを除けば、その後はすべて「~の母」「~の父」になっています(TV放送時の第2話では夏海の母が「逢沢涼」と誤植されていて、DVDで「夏海の母」に修正)。
ということで、それぞれのフルネームをわかっている範囲で記載しておきます。

夏海の母:逢沢涼夏(あいざわ すずか)
紗季の父:水越賢司(みずこし けんじ)
紗季の母:水越舞美(みずこし まみ)
優香の母:花木貴子(はなき あつこ)
優香の姉:花木瑞帆(はなき みずほ)
凛子の父:環航一郎(たまき こういちろう)
凛子の母:環沙苗(たまき さなえ)

第6話に登場するテニス部員たち
多恵:植田多恵
美夕:長井美夕
祥:山本
※本編EDのクレジット表記は「祥」で、『夏色キセキ OFFICIAL MUSIC GUIDE』では「梓」。どちらが正しいのか不明。

回想シーンの色使いについて
上記のとおり、この作品では回想シーンの色使いに低彩度と高彩度の2パターンが存在します。
これについては言葉を連ねるよりも画像を見れば一目瞭然なので、低彩度(通常)の回想シーンと高彩度の回想シーンをいくつか抜き出してみました。

低彩度(通常)の回想シーン
『夏色キセキ』第2話より(低彩度(通常)の回想シーン)『夏色キセキ』第10話より(低彩度(通常)の回想シーン)『夏色キセキ』第11話より(低彩度(通常)の回想シーン)
第2話より第10話より第11話より

『夏色キセキ』第12話より(低彩度(通常)の回想シーン)
第12話より

高彩度の回想シーン
『夏色キセキ』第2話より(高彩度の回想シーン)『夏色キセキ』第6話より(高彩度の回想シーン)『夏色キセキ』第6話より(高彩度の回想シーン)
第2話より第6話より第6話より
『夏色キセキ』第6話より(高彩度の回想シーン)『夏色キセキ』第11話より(高彩度の回想シーン)『夏色キセキ』第12話より(高彩度の回想シーン)
第6話より第11話より第12話より
『夏色キセキ』第12話より(高彩度の回想シーン)『夏色キセキ』第12話より(高彩度の回想シーン)
第12話より第12話より
posted by animisc at 20:59| Comment(0) | TrackBack(0) | ちょっと昔のいいアニメ | 更新情報をチェックする
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