一人は、スーツに身を包む、一見クールだが実は限りなく変態な男。
一人は、その男に心を与えられ、操り人形と化している
あまりにシュールな描写に笑うしかなかったこの場面。
ローゼンバーグがL・Aにリカルド抹殺を命じるという、今回のタイトル「逝く男」に繋がる重要な場面なんですけどね。
この設定は脚本段階できっちりと描写されていたのでしょうか。
それとも演出を2人で担当したことで何らかのブレークスルーがあったのか(^^;
今回はけっこう重い内容で、まとめかたもうまかったと思うけど、この衝撃的な場面があったおかげで重くなりすぎずにすんだのかな。。。と好意的に解釈しておきます。
ストーリーのほうは、前半でローゼンバーグが魔女の力を手に入れようとする理由を明かし、後半でリカルドとL・Aの対決。
この対決が思いのほか緊迫しました。
サブタイトルが「逝く男」だったのがこの緊迫感の一因でしょう。
リカルドとL・Aのどちらかが退場するのははっきりしているけど、それがどちらなのか最後までわからないという緊張感。
勝負がつき、L・Aが息を引き取る間際、リリオがL・Aの手をとって微笑む場面がまたいい。
L・Aはエリスへの感情を含むすべてをローゼンバーグから与えられたと聞いてショックを受けていましたが、この最後の場面で、エリスに対する感情だけは本物だったことに気付きます。
リリオのおかげでわずかな救いを得たL・A。
本当にいい場面でしたが、やはりここでもリリオの行動が謎です。
どうして自らすすんでL・Aの手を握ったのでしょう?
話は前後しますが、前半のローゼンバーグ。
彼は、「今回の旅」の目的とそれを仕組んだ張本人が自分であることを告げます。
記憶をなくしたエリスに賞金をかけて外界に解き放ち、魔女組織がエリスに護衛をつけるように仕向けたのだと。
その護衛がナディだったのは単なる偶然。
L・Aはナディとエリスの絆を深めさせるための駒の一つ。
エリスに感情を持たせて魔女の下地を作り、最後にエリスが大切に思う人間(ナディ)の命を奪えば、魔女の力を手に入れられる、というのがローゼンバーグの考えです。
手に入れた力を使って何を行なうかといえば、父を死に追いやる決定を下したアメリカ連邦政府への復讐。
これは、再びブルーアイズの元に戻ったBレディ1号、2号がもたらした情報からの推測ですが、おそらくそのとおりなのでしょう。
ローゼンバーグの父はマクスウェルの悪魔を実現する研究をしていた人で、その答えが「魔女」にあることに気付き、この仮説を実証するため旧ベルリンからアメリカに亡命しました。
彼の研究は、魔女の遺伝子を手に入れた連邦政府によって国家プロジェクトとして承認されますが、彼はこのプロジェクトから外されます。
そのうえこれまでの研究成果をすべて奪われてしまい、絶望の果てに自殺してしまった、というのがBレディたちが持ってきた情報からわかったこと。
とまぁ、ついにローゼンバーグの思惑が明かされたわけですが、最終的に個人的な復讐をしたかっただけというのはちょっとガッカリかも。
彼にはもっと大きな野望を抱いていて欲しかった。
ところで、Bレディ1号&2号は、ブルーアイズと別れた後、ローゼンバーグの過去について調べていたようですね。
これはブルーアイズへの忠誠心からなのでしょうか。
それとも魔女組織の差し金で、情報を携えて戻ってきたのかな。
いずれにしても、彼女たちについては謎のままになりそうですね。
最後に蛇足。
ブルーアイズ先生から「マクスウェルの悪魔」についての講義を受けるナディの反応も面白かった(^^;
エル・カザド VOL.12 [DVD]
公式サイト
http://www.elcazador.tv/index.html
http://www.tv-tokyo.co.jp/anime/elcazador/ (テレビ東京・あにてれ)
エル・カザド 第24話
逝く男
演出
清水久敏
川面真也
脚本
川崎ヒロユキ
キャスト
ナディ 伊藤静
エリス 清水愛
ローゼンバーグ 三宅健太
ブルーアイズ 久川綾
リカルド 立木文彦
リリオ 井上麻里奈
L・A 宮野真守
Bレディ1号 岡本麻弥
ラベル:エル・カザド




