三代吉は愛子のことをあきらめるしかなくなり、愛子は自分の想いが届かないことに気付きながらも行き場を失い暴走してしまいます。
この二人には、お互いに別の相手を見つけるしか選択肢はなくなったようです。
再びよりを戻すことも可能かもしれませんが、それは気持ち的にちょっと難しいかもしれません。
本来の主人公・眞一郎は、いきなり兄妹疑惑が浮上して悩んでいます。
そんな彼の前に再び乃絵が弁当を持って現れます。
眞一郎がまだ比呂美のことで悩んでいると直感した乃絵は、一緒に悩みを解決してあげようとします。
「私がそばにいると混乱するって言ってたでしょ。
でも、それって間違いだと思うの。
混乱するのは、逆に一人だからだわ。
暗闇でも一緒に歩いてくれる誰かがいれば、
きっと心強いわ。
きっと答えにたどり着ける。
私が眞一郎のそれになってあげる」
でも、眞一郎は乃絵には理解できないと言って拒否。
落ち込んだ乃絵は、弁当を持って地べたのもとへ。
「今日はあなたに、とてつもない罪をプレゼントするわ」と言って、唐揚げ入りの弁当を食べさせようとしますが、地べたは食べません。
同族を食べるという罪を犯すことを本能的に避けた・・・かどうかは定かではありませんが、そんな地べたを見て、乃絵はさらに落ち込みます。
飛ぶことのできない地べたでさえ自分がすべきこととしてはいけないことをわかっているのに、自分は何をしたらいいのかわからないと。
乃絵は次に、昼食抜きでバスケの練習をしている比呂美の所へ行き、弁当を差し出します。
今は食べたくないと言う比呂美に乃絵は「食べるのよ」
ちょっと険悪な雰囲気になりますが、比呂美はひとまず抑えて弁当を食べることに。
眞一郎母の嫌味に比べれば、これくらいは何でもないのでしょう。
乃絵は比呂美に休む間を与えずたて続けにおかずを差し出します。
比呂美はちょっと待ってほしいと言いますが、ここで乃絵が暴走。
「じゃあ謝って。眞一郎に謝って」と、いきなり意味不明な一言。
眞一郎が落ち込んでいる原因は比呂美にあると、比呂美を責めます。
そして比呂美は、「あなたは絶対に飛べない」という訳のわからない侮辱を受けて切れてしまいます。
取っ組み合いのけんかを始めてしまう二人。
険悪な雰囲気に気付いた朋与たちバスケ部員が止めに入りますが、二人を抑えることはできません。
騒ぎが大きくなりかけたときに、偶然そばを通りかかった眞一郎が声をかけて、けんか終了。
眞一郎は、その場に残った乃絵に事情を聞こうとします。
乃絵は言います。
眞一郎も比呂美も何も教えてくれないから、自分は眞一郎を助けてあげられないと。
「眞一郎のこと、わかりたいのに。
眞一郎が悩んでるの見てるのが辛いの。苦しいの。
なのに、私には何にもできないなんて」
冒頭の乃絵のセリフもそうですが、このセリフも、ちょっと見方を変えれば、かなりストレートな告白です。
乃絵は純粋であるがゆえに自分の気持ちをストレートに言葉にする女の子。
彼女自身に眞一郎が好きという自覚はなくても、心の奥ではそういう感情が芽生えているようです。
いくら鈍感な眞一郎でも、さすがにそれに気付いたようで、「もしかして、お前・・・俺が好きなのか?」とちょっと間の抜けた一言。
ニワトリとして好きなんじゃなくて、人間の恋愛対象として好きなのかと尋ねる眞一郎の言葉を聞いて、乃絵も自分の本当の気持ちに気付いたようです。
乃絵はとりあえずその場を走り去ります。
その夜、眞一郎は踊りの練習に行きます。
そこには愛子の姿も。
練習が終わった帰り道、愛子は眞一郎にもセーターを編んであげようかと言いかけますが、そこに純が登場。
自分は比呂美と付き合ったから、眞一郎も早く乃絵と付き合えと催促します。
愛子は先に帰りますが、眞一郎が乃絵と付き合うという話を聞いてしまいます。
家に戻った愛子は、眞一郎へのセーターを編みながら先ほどの話を思い出して混乱。
そのときメールが届きます。
眞一郎からのメールかと一瞬期待したものの、差出人は三代吉でした。
ここで愛子は三代吉と別れる決心をしたようです。
「これから行ってもいい?」という三代吉と、自宅ではなく神社で会います。
前回の一件があったにもかかわらず、まだ希望を捨てない三代吉は、元気を装って明るく振舞います。
セーターはどこまで編みあがったのか尋ねる三代吉への愛子の答えは「ごめん。やっぱり編んであげられない」
三代吉は、ずっと前から眞一郎のことが好きだったと言いかける愛子の言葉をさえぎります。
そして、自分には愛子しかいないと言って、手をつないで帰ります。
愛子は結局、自分の気持ちを言葉にして伝えることはできませんでした。
その頃、比呂美は仲上家の手伝い。
PCにデータを打ち込んでいます。
そこに眞一郎母がやって来て、「昨日のことだけど、あなた・・・」と意味深な言葉を発します。
すぐに思い直して話題を変えてしまいましたが、比呂美と眞一郎の兄妹疑惑の話を比呂美が本気にしていることについて何か言いたかったような感じです。
おそらく、比呂美の母への憎しみが強かったため、その娘の比呂美に勢いで言ってしまっただけで、自分でも確証はないのでしょう。
比呂美と母が話しているのを目撃した眞一郎は、また何か言われたのかと比呂美に尋ねます。
でも、比呂美は眞一郎を無視。
部屋に戻った眞一郎は、乃絵について考えます。
比呂美のことばかり考えていたから気付かなかっただけで、本当は乃絵のことを好きなのかもしれないと。
眞一郎もついに自分の本当の気持ちに気付いたようです。
その頃、乃絵は悩んでいました。
自分は変わってしまった。
恋をしたらしい。
いろいろなところが熱い。
もう恥ずかしくて眞一郎の顔を見ることができない。
と、純に泣きつきます。
純は、変わってもいいんだ、変わらなきゃダメなんだとそんな乃絵を諭します。
翌日。学校。昼休み。
三代吉のカラ元気も昨夜の件でついに切れてしまったようで、かなり落ち込んでいます。
愛子のことを諦める気になっているようです。
昼食を一緒に食べようと誘いに来た眞一郎に向かって、「お前、かっこいいよな。いいぜ、俺、お前なら」と、聞きようによってはちょっとあぶない発言(^^;
眞一郎はそんな三代吉を残して乃絵のところへ。
乃絵が今日も弁当を持ってきてくれていることを期待した眞一郎は、彼女に声をかけます。
でも、乃絵は変わってしまいました。
ちょっと挙動不審。
あわててその場から逃げ出します。
追いついた眞一郎がなぜ逃げるのか質問すると、なぜ追いかけるのかと逆に質問。
もう支離滅裂です(^^;
話があるからだと答える眞一郎に、「3秒以内に言って。話って何!?」
なんだか逆に追い詰められる形になった眞一郎は「俺と付き合えよ」
自分のことを恋愛対象としてみているのかと確認する乃絵に、眞一郎はそうだと答えますが、乃絵はもっとはっきりとした答えを聞きたい様子。
好きだという言葉を「ちゃんと言って」ほしいと要求。
眞一郎は「乃絵が好きだ」とそれに応えます。
その言葉を聞いて顔を真っ赤にする乃絵。
この辺の流れは完全にギャグですね。
重い雰囲気が続いたので、ちょうどいい息抜きです。
言葉だけじゃなくしっかりと形に残したいのか、乃絵はさらに「ここに書いて」と要求。
眞一郎は石を並べて「のえがすきだ」と書きます。
石が足りなくなったので、「だ」の濁点は乃絵の手袋。
眞一郎は、幸せで泣きたいと言う乃絵を見て、乃絵が自分のことを本当に好きなんだと気付きます。
放課後。
眞一郎は「あいちゃん」へ。
乃絵と付き合うことを愛子に話します。
眞一郎にとって愛子は、こういうことを気軽に話せるただの友達。
愛子の想いには本当にまったく気付く様子がありません。
眞一郎の言葉を聞いた愛子は、ついに自分を抑えきれなくなってしまいます。
眞一郎に飛びついてキス。
自分のことも見てほしいと訴えます。
でも残念ながらこの想いが叶うことはないでしょう。
眞一郎がそのことをはっきり伝えないと、愛子はさらに深く傷つくことになってしまいます。
眞一郎が真心の想像力を正しく使えないので、不幸になる人が増えていっているようです。
乃絵の影響で変化していくのかなと思っていましたが、今回、乃絵も「変わってしまった」ので、今後どうなることやら。
これ以上悲しむ人を増やすような動きはしないでほしいところですが。。。
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true tears 第7話
ちゃんと言って、ここに書いて
演出
安藤真裕
脚本
岡田麿里
キャスト
仲上眞一郎 石井真
石動乃絵 高垣彩陽
湯浅比呂美 名塚佳織
安藤愛子 井口裕香
野伏三代吉 吉野裕行
石動純 増田裕生
黒部朋与 渡辺智美
眞一郎の父 藤原啓治
眞一郎の母 高橋理恵子
あさみ 下田麻美
美紀子 渡部恵子
有沢 川野剛稔
永森 中西英樹
ラベル:True Tears