2011年06月02日

今週の一本(2011/5/29~6/4)―『STEINS;GATE(シュタインズ・ゲート)』第9話

開始当初はまったく期待していなかった作品ですが、回を増すごとに面白くなってきました。
ストーリー展開はもちろんのこと、キャラどうしのかけあいも秀逸で、毎回引き込まれてしまいます。
今回は特に、岡部と紅莉栖の電話でのやり取りが最高に笑えました。
ストーリーの方はミステリー色が増してきて、ラストは演出のうまさもあり画面に釘づけです。


ということで本編。

何度目かの円卓会議開催です。
最初の議題は、今後の活動内容について。
過去へのDメール送信実験が成功したことで、マッドサイエンティスト・岡部の次の目標が決まりました。
その目標とは、物理的タイムトラベルの実現です。
ところが、それが不可能であることを紅莉栖に指摘されてしまいます。
SERNの設備をもってしてもいまだに成功していないことを電話レンジ(仮)でできるはずがないと。

電話レンジ(仮)で過去にDメールを送信できる理由は、ブラックホールとリフターを利用するSERNの実験と原理的には同じものだと紅莉栖は考えています。
でも、電話レンジ(仮)でブラックホール生成に成功しているとしても、リフターに相当するものが見当たらないので、なぜDメールを過去に送れるのかが現状では不明です。

ここで妄想。
リフターは、アルミに高電圧をかけることで得られる浮力を利用して飛びます。
もしも高電圧というのが必須条件だとするなら、未来ガジェット研究所のすぐ近くに高電圧発生装置があります。
ブラウン管です。
Dメールを送信できる時間帯が限られているということからすると、1階のブラウン管工房で12時~13時と18時頃にいっせいにTVをつけるようなことをして、それがリフターの代わりになっているのでしょうか?
そんなことをする理由があるとも思えませんが(^^;

とにかく、紅莉栖は電話レンジ(仮)の原理を解明するのが先だと主張します。
ゲルオカリンになりたくない岡部は渋々これに同意しました。

そして次の議題。
各ラボメンの現状報告。
SERNサーバー内にあるデータの翻訳(担当:紅莉栖)の状況は特に報告事項なしです。
ハッキング(担当:ダル)の状況も特に進展なし。
別サーバーにある謎のプログラムを解析しないと状況は変わらないようです。
この謎のプログラムはIBN5100で解析できるはずなので、岡部がそのことを確認すると、意外な答えが返ってきました。
なんとIBN5100が研究所にないことが判明します。

どうやらいつのまにか過去が改変されてしまっていたようです。
岡部の知る限りではこのような変化を起こすDメールは送っていなかったはずです。
紅莉栖は、小さな改変が徐々に大きな改変につながっていくバタフライエフェクトによるものだと結論付けました。

あるいは、再び妄想するなら、前回萌郁が送信したDメールにIBN5100が神社に奉納されていることが書かれていて、それを読んだ何者かが回収してしまったのかもしれません。
この「何者か」というのは、萌郁がメールをやり取りしていたFBという人物でしょうか?
萌郁がDメールを送った相手は過去の自分ではなくてFBで、FBがIBN5100を回収したのかもしれません。

岡部はとりあえずるかに電話して、IBN5100が神社に奉納されていることを確認します。
るかによれば奉納の事実はありましたが、現在は所在不明とのこと。
誰かが密かに持ち出したようです。

岡部は次に、奉納について教えてくれたフェイリスに電話。
どうやら彼女の父が奉納したらしいことがわかりました。
岡部はIBN5100に関してさらに詳しいことを聞こうとしたようですが、フェイリスはなぜか岡部を自宅マンションに呼び出します。

フェイリスのマンションに向かう途中、岡部はいくつかの事実を知ることになります。
・まゆりにメタルうーぱをあげた事実がなくなっていること。
・萌郁が秋葉原でIBN5100を探し続けていること。
・萌郁がDメールを送信した後、ラボメンたちの記憶から萌郁の存在は消えたはずだったのに、るかがDメールを送った後で再び萌郁を知っている状態になっていること。
岡部は、Dメールで過去が改変されるたびに事実が少しずつ変化していることに気付きました。

そしてフェイリスのマンションに到着。
ここで驚愕(?)の事実が明らかになります。
フェイリスの家は秋葉原一帯の大地主でした。
さらに、秋葉原に萌え文化が取り入れられたのはフェイリスがお願いしたからだということも明らかに。

まあ、これらの事実は岡部にとってはさして重要ではないので、岡部はさっそくIBN5100に関する情報を求めます。
これに対してフェイリスは取引を持ちかけてきました。
情報と引き換えに一度だけDメールを使わせてほしいと。
過去を改変することで事実が変わってしまうことの恐ろしさを実感し始めた岡部はこれをいったんは断ります。
でも、IBN5100の手掛かりを得られるかもしれないというかすかな期待から、考えを改めて取引に応じることに。

フェイリスは希望どおりDメールを10年前に送信しました。
Dメールの内容は不明です。
送信直後、再び世界線が移動します。

今回のダイバージェンス値は0.409420。
0.571024(#1)、0.571015(#7)、0.523299(#8)、0.456903(#8)ときて、また値が減りました。
ダイバージェンス値というのは、基準(0)からのズレを表す数値だと思いますが、世界線が移動するたびにズレが小さくなってきているようです。
でも、値の大小と事実の変化の度合いが対応しているように思えないので、この値の意味がいまいちよくわかりません。

さて、部屋の中にはこれまでいたキャラたちのほかにフェイリスの父が現れました。
岡部がIBN5100について質問すると、この父がかつて所有していたのは間違いありませんでしたが、すでに手放してしまったことが判明します。
ところが神社に奉納したのではありませんでした。
この世界線では、奉納の事実がなくなっていました。

マンションからの帰り道。
岡部はこれまでの経緯を思い出しながら途方に暮れてしまいます。
自分たちは取り返しのつかない間違いを犯してしまったのかもしれないと考え始めました。
とここで、まゆりに呼ばれて正気を取り戻した岡部は、衝撃的な事実を知ることになります。
「オカリン、オカリン。まゆしぃは『哀ソード』の同人誌買いに中野に寄るので帰ります」
「中野とは、ずいぶん遠回りするのだな」
「うん。とらのあな、こっちの方にもあればいいのにな」
「なっ? 何を言っているのだ。とらのあなならそこに……」
そう言って岡部が指差した先にあったのは、扇風機が陳列された電気屋。
「とらのあな」はなくなっていました。
それどころか街全体から萌え文化が消失しています。

ということで今回はここで終わってしまいましたが、このラストシーンの演出は圧巻でした。
まさに息をのむ展開で、文字どおり息が止まってしまい画面に釘付けでした(^^;
これは次回が待ち遠しすぎます。

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