公式サイトのSTORYを見ると秋葉の夢だったようです。
でも、「うん、きっと夢ね」と歯切れが悪かったり、「この夢、なんだったのかしら」といかにも意味ありげ。
きっと壮大な伏線エピソードだったに違いありません(たぶん)(^^;
ヒントはラストカットの破壊された都市でしょうか?
あれは人類がスペースコロニーに移住する前の地球の惨状なのかも。
秋葉はその頃の地球を夢に見たのかもしれません。
あるいは、今回の話は秋葉が無意識のうちに見たパラレルワールドの光景だったのかも。
「宇宙をかける少女」の能力の一端が示されたのでしょうか?
それともこの「夢」のほうが現実でコロニーの生活のほうが夢とか・・・可能性はいくらでもありそうです。
今後のエピソードで謎が明かされていくのでしょう(たぶん)(^^;
そんな謎に満ちた今回のエピソードは、秋葉が仮面のピッチャーとなって道場破りをする場面から始まります。
標的となったチームはダリバール・シャークス。
最後のバッターとしてバッターボックスに立つのはミンタオです。
秋葉は魔QT(現実世界のEX-QTのことのようです)を使ってミンタオをあっさり倒し、球団の権利書を要求。
監督のエミリオはルール違反だと抗議しますが、NLPB(日本女子プロ野球機構)の副理事長・真宮寺時雨が現れ、その抗議を一蹴します。
時雨は古い野球をなくして、QT使いによる新しいリーグを作ろうとしています。
そのために秋葉を利用しているようです。
シャークスが破れ、残る球団はカークウッド・パイレーツだけとなりました。
その頃、いつきは郵便局で働いていました。
彼女もかつては野球選手。
パイレーツの四番バッターだったようです。
でも、QTを使えるために球界から追放されてしまいました。
職場からの帰り道、いつきは河原でキャッチボールする少女たち(エリカとリリー)を目にします。
遠い目でボールを眺めるいつき。
エリカとリリーは、道場破りが再び現れたことについて話しています。
やがて話題はQTのことになり、QTとは「イメージで現実に干渉する力」だということが語られます。
アニメ本編でQTについて説明されたのは初めてではないでしょうか?
なぜこの回で・・・(^^;
その後、いつきが向かった先は孤児院でした。
いつきは(この世界では)この孤児院で育ったようです。
子供たちは嬉しそうにいつきを迎えます。
やがて夜も深まり子供たちが寝静まった頃、いつきはシスターのニーナに仕事で稼いだお金を渡します。
経営難の孤児院の役に立ちたいから。
この孤児院には孤児として桜がいました。
これもちょっと不思議です。
秋葉は桜のことを妹と思いたくないのでしょうか?
あるいは、桜は血の繋がった妹ではないのかも。
場面は変わり、NLPBの建物。
時雨が、父であり理事長でもある人物と面会しています。
理事長は時雨が道場破りを主導していることを知っていました。
時雨は、QT使いを球界から追放した父親に反抗し、野球をもっとダイナミックかつエキサイティングに変えようとしています。
時雨 「古い野球は死に、新たにQTリーグが生まれるんだ」
理事長 「お前はいたずらに野球の鬼を増やしているだけだ」
時雨 「野球の鬼。いるなら見てみたいもんだ。あんたはそこで時代が変わるのを黙って見てな」
そういい残して、時雨は理事長の部屋から出て行きます。
理事長は現実世界のネルヴァルが反映された人物ということになりそうですが、その息子が時雨というのは何か意味があるのでしょうか?
もしかすると時雨は、風音が前回話していた、ネルヴァルが人類社会に潜伏させたネルヴァリストの子孫なのかもしれません。
再びいつき。
彼女は夜は飲食店のバイトをしています。
空き瓶を出しているとき、いつきは自由を満喫する若者たちを目にします。
ナンパする少年の一人はフリオでした(^^;
いつきが空を見上げると、そこには月が。
いつきは思わずこの月に球場の空に舞うボールのイメージを重ねてしまいます。
このシーンの月は地上から見たものなので、コロニー育ちの秋葉が見た夢としてはちょっと違和感があります。
いつきが野球をしていた頃の思い出に浸っているところに、馬場つつじが登場。
仮面のピッチャーを倒せば球界に復帰させると、いつきに言い寄ります。
そうなれば孤児院も救えるかもしれないと駄目押し。
仮面のピッチャーは明日パイレーツスタジアムに現れるという言葉を残して去っていきます。
この後のシーンでわかるように、彼女は普段は時雨と行動を共にしています。
ところが実際は理事長の意を汲んで仮面のピッチャーを倒すために動いているようです。
これは、馬場つつじが現実世界で生徒会を裏切ることになるという暗示でしょうか?
翌日。
秋葉はパイレーツに道場破りを仕掛けます。
パイレーツは秋葉の前に壊滅寸前。
最後に2軍のネネコが残りましたが、かなうはずがありません。
時雨の野望実現はもう目前です。
そこにいつきが飛び込んできます。
驚く時雨。
彼は、横にいる馬場つつじを見て事情を察します。
彼女が裏で理事長と組んでいたことを。
そしていよいよ秋葉といつきの対決。
秋葉 「私は復讐する。私からすべてを奪い去った野球界に」
それに対するいつきは、QTを使わずに打とうとしたために負傷してしまいます。
一方の秋葉も魔QTの使い過ぎで痛めた右肩が疼きだしたため一時撤退。
決着は後日に持ち越しとなります。
対決後、横になるいつきに馬場つつじは尋ねます。
なぜQTを使わなかったのかと。
いつきは、使ってしまうと仮面のピッチャーと同じになってしまうからだと答えます。
QTを復讐のために使ってしまいそうで怖かったと。
いつきは使えないと判断した馬場つつじは、もう会うことはないと言ってその場を去ろうとします。
いつきは、孤児院の子供たちを救うチャンスがなくなってしまうことを恐れたのか、もう一度チャンスをくれるよう頼みます。
それを聞いた馬場つつじは、いつきに1枚の地図を渡します。
「そこに野球の鬼がいるそうです。あの球を打つ術が見つかるかもしれませんね」
そういい残して立ち去る馬場つつじの顔にはうっすらと笑みが浮かんでいました。
何か裏の目的があるようです。
場面変わって獅子堂家。
そこにいるのは秋葉とナミと妹子。
かつて大勢いた侍女は妹子だけになり、風音と高嶺は謎の死をとげていました。
NLPBからすべてのQT使いが追放されたとき、秋葉は何もかも失ってしまったようです。
ナミは病気を患っています。
でも今の獅子堂家には、ナミに満足な治療を受けさせるお金がありません。
とりあえず豪邸を売ってみてはどうか・・・というのは禁句なのでしょう(^^;
秋葉はナミを苦しみから解放しようと、ナミの首に手を伸ばします。
そのときナミが一言。
「ゴメンね、お姉ちゃん。私の病気が治らないばっかりに、無理ばかりさせて」
これを聞いた秋葉は手を止めます。
このシーンも、長女と次女がすでに亡くなっていたり、秋葉がナミを手にかけようとしたり、ものすごく意味ありげ。
妹子がメイド姿で登場しますが、なぜかナビ人姿のイモちゃんは登場しません。
ナビ人は単なるロボットではなく、かといって人工知能が搭載されているわけでもなさそうなので、これが本来のイモちゃんの姿なのかもしれません。
現実世界のイモちゃんにはこの女性の記憶が移植されているのかも。
イモちゃんが乗るメイド姿のドロイドは、過去の姿を模したものなのでしょうか?
またまた場面は変わり、今度は山の上。
いつきが地図に示された場所にやってきました。
そこにあったのは「礼央破流堂」。
その中から野球の鬼(レオパルド)の声が。
いつきは、魔QTの球を打つ方法を探しに来たのだと言います。
レオパルドはいつきを相手にせず、QTで岩を飛ばしてきます。
それをすべて打ち返すいつき。
打ち返された岩は砕けていきます。
「貴様も力の使い手か。面白い。ならばボクの金棒を握ってみろ」
いわれるままにレオパルドの金棒を握ろうとするいつき。
ところが、金棒に触れたとたんいつきは吹き飛ばされてしまいます。
このときいつきは一瞬、鬼のイメージを見ます。
これがちょっとだけウルに似ているように思えたのは気のせいでしょうか?
そういえば秋葉が魔QTを使って投げる球もウルに似ているようです(特に目の形が)。
いつきにとってウルっていったい?
「貴様の中に住む鬼だ。力という名のな。その鬼を喰らい自らが鬼にならねば魔QTは打てん。貴様に人を捨てる覚悟があるか」
「望むところです」
「いいだろう。修行をさせてやる。ただし条件が一つ。お前が力を得たとき、ボクの望みを叶えてもらう。いいな」
「いいでしょう」
「契約成立だ」
現実世界でQTを使うには、体内にQTに関わる因子を持っている必要があります。
鬼(EX-QT能力者)になるための修行とは、この因子を1つ上のレベルに活性化させることなのでしょうか?
その頃、秋葉は主治医であるエルの治療を受けていました。
エルは、もう野球はやめるよう秋葉に忠告しますが、秋葉は聞こうとしません。
説得するのは無理だと思ったエルは「あと3球。それがあなたの限界よ」
治療を終えた秋葉は、雨が降る中、ほのかと共に最後の対決の場へ向かいます。
「3球・・・か。これがQTの力を魔QTにまで高めた代償」
「悔いはないわ。私はそのためにあんたと、鬼と契約したんだから。復讐が終わったら契約どおり、私の命をあげる」
「わかっているならそれでいい」
一方、いつきの方の準備も整っていました。
最後の修行では、飛んでくる岩を砕くことなく綺麗に打ち返しています。
すべての修行をやり遂げたいつきは、再びレオパルドの金棒を握ります。
(このときレオパルドの悶えるような声が聞こえたような(^^;)
いつきは金棒を引き抜きQTを発動させます。
そのまま金棒を振ると山が吹き飛ぶほどの威力です。
本編では語られていませんでしたが、QTが発動すると目の下に隈が現れるようです。
隠された(基本的な)事実がどんどん明かされていきます。
なぜこの回で・・・と思うのは野暮な疑問なのでしょう(^^;
「印を得たようだな。では約束どおり、望みを一つ叶えてもらおう。ボクの望み、それは、お前のように強くなった人間を喰らうことだ!」
「それはできません」
「何!?」
「私はもはや人間ではなく、野球の鬼ですから」
「うまいことを言ったつもりか!?」
いつきとレオパルドが一触即発の状態に。
ここで理事長が登場。
横には馬場つつじが付き従っています。
そして明かされる真実。
レオパルドを礼央破流堂に封じたのは理事長だったようです。
理事長は言葉を続けます。
「貴様はワシの野球を壊す悪しき物だ。永遠にそこに閉じこもっているがいい」
激昂するレオパルドに向かって理事長は大量の芋を突き出します。
「まぁいい、ここからでも世界はよく見える。憶えておけ、鬼を利用するものはいつか鬼に滅ぼされるとな」
パイレーツスタジアム。
秋葉は魔QTを使わずにネネコを三振にとります。
時雨 「これですべての球団はオレのものだ」
そのとき、鬼と化したいつきが現れ、再び秋葉に勝負を挑みます。
いよいよ最終対決・・・と思ったところで秋葉の右肩が痛みを増し、秋葉は崩れ落ちてしまいます。
すると観客席からナミの声が。
「お姉ちゃん、がんばれ」
ナミに元気付けられた秋葉は立ち上がり、仮面を取ります。
「獅子堂秋葉としての、飛び切りの勝負を見せてあげるわ」
でも、渾身の魔QTを使って投げた球はいつきに打たれてしまいます。
このとき打球音のほかに銃声のような音が。
バッターボックスが映し出されたとき、いつきは倒れていました。
そこに理事長と馬場つつじがやってきます。
「QT使いなど互いに潰しあってくれればそれでいいのだ。もとよりお前達QT使いを球界に戻すつもりなどない。古きよきベースボールを滅ぼす鬼どもめ」
いつきは悔しい思いを抱きながら力尽きて絶命。
「獅子堂秋葉。お前も姉達のように地獄へ送ってやろう」
「じゃあ、やっぱりあんたたちが・・・」
謎の死を遂げた秋葉の姉達は理事長(ネルヴァル)に抹殺されていました。
このやりとりを観客席で見ていた時雨は、事実の重さに耐え切れず腰を抜かしてしまいます。
「ああ、鬼だ。親父。あいつこそ野球の鬼だ」
秋葉はいつきがかぶっていた帽子を拾い上げ、自分の頭に。
真実を知った秋葉は魔QTを全開で発動。
「私が終わらせる!こんな世の中ーー!!」
光が溢れ出し、理事長と馬場つつじは力に圧倒されます。
光が消えたとき、雨が降る球場に残ったのはボールとバットだけ。
球場の周囲は廃墟と化していました。
今回のエピソードでは「野球」と「鬼」が重要な位置づけで出てきます。
当然これも何かの暗喩だと思いますが、「野球」を世界、「鬼」をEX-QTまたはEX-QT能力者と置き換えて見てみると面白いかもしれません。
次回からは通常の内容に戻るようです。
はたして、今回のエピソードに隠された意味は何なのか・・・。
何も意味がなかったとしたら驚きですね(^^;
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