とりあえず楽しめたのは間違いないので良しとしましょう(^^;
前回ラストで、現場に出ていた屍姫たちが一斉に倒れてしまいましたが、本山でも同様の事態が発生していました。
ただの屍になって暴走してしまうことを恐れた白江鈴千は、屍姫たちを本山から出すよう指示します。
ここで神生真世が白江に紫央の居場所を尋ねます。
神生は、読経が始まってから姿を見ていないという答えを聞いて、何か考え込みます。
やはり紫央の動きには何か疑問を感じていたようです。
その頃、浄房地下では赤紗が本性を表しかけていました。
ここでの赤紗の語りから、屍姫の秘密が徐々に明らかになっていきます。
若い女性しか屍姫になれない理由は、屍姫を作り出すときの術法が、光言宗の開祖が死んだ自分の娘を蘇らせるために編み出した術法だから。
開祖が残した経典に従って、開祖の娘と同じ年頃・星巡りの少女しか屍姫にできないことが明かされました。
開祖が生み出した最初の屍姫は保存され、その霊力が屍姫と契約僧の縁を結ぶ触媒として利用されていたそうです。
この触媒というのが、前回ラストで北斗が打ち抜いた死体。
赤紗の目的の一つは、この触媒を破壊することでした。
そして別の目的は、「もう一つの屍法姫(しほうき)経典」を手に入れること。
星村家から奪ったものはこれの写しで、ここにあるものが本物だったようです。
目的の経典を手に入れた赤紗はついに本性を表します。
北斗に経典を巻きつけ、108人の末期の血を納めた棺を開放。
北斗と一体化させ、北斗を自分の屍姫にしてしまいます。
そして、北斗に命じて用済みになった狭間を始末させます。
北斗は狭間に圧倒的な力の差を見せ付けて勝利しました。
ここでオーリとマキナが到着。
北斗はマキナを敵と認識して襲い掛かります。
激しい戦闘の末、縁が切れてオーリのルンを受けられないマキナは倒れてしまいます。
赤紗はそんなマキナに、何も知らずに死ねるのは幸せだという言葉をかけます。
北斗がマキナに止めを刺そうとしたとき、オーリの座檀術法が炸裂し、北斗が吹き飛びます。
それを見た赤紗はオーリの成長ぶりに驚きます。
「驚きましたね。キミがここまでやるようになるとは」
「俺だけの力じゃない。マキナと兄貴とお前のせいで死んでいった人たちみんなの力だ! お前のように自分の屍姫を殺したヤツには絶対分からない」
「ほざきましたね」
何も知らないオーリの言葉に怒りを感じた赤紗は、オーリとマキナに真実を語る決意を固めます。
自分の屍姫を好き好んで殺したわけではないことを知らしめるために。
そして、真実を知ったときにオーリとマキナがどういう行動を取るのか確かめるために。
「私は、屍姫を愛していた」
「嘘だ!」
「嘘ではない。なぜなら、私は――私の恋人を屍姫にしたのだから」
赤紗は修行を始めるずっと前から詩条響と一緒だったようです。
お互い身寄りが無く、支えあいながら過ごしていくうちに愛し合うようになりました。
ところが、響は難病に侵されてしまいます。
響は死ぬ間際に「あなたの屍姫になれば、ずっと一緒にいられるのに」と呟いたそうですが、なぜ彼女が屍姫の存在を知っていたのかは深く考えないほうがよさそうです(^^;
この呟きは響の未練。
響には屍姫になる素質があったので、このままではほかの契約僧の屍姫として戦わされることになってしまう。
そんなことは我慢できない赤紗は、響を自分の屍姫にできるよう神生真世に直訴します。
赤紗の必死の想いが通じたのか、神生はそれを許可します。
響は神佳をも凌ぐ屍姫と噂されるほど強かったようです。
赤紗の願いはただ一つ。
「108人の屍を殺し、未練にとらわれた彼女を救ってやりたかった」
やがて「あの日」がやってきます。
200体を超える屍を相手に、わずか数人の契約僧と屍姫で挑むことになった運命の日。
集結した契約僧と屍姫が少なかった理由には連絡の遅れも災いしたようですが、これこそ狭間の狙いだったようです。
屍が次々に倒され、赤紗に錫杖を突きつけられた狭間は、動じる様子も無く薄ら笑いを浮かべます。
その視線の先には108体の屍を倒した響がいました。
「私――数えたら108人、殺したわ」
ここまでの話を聞いたマキナは言います。
「当然ね。常に最前線で戦い、しかも群れの中に飛び込めば。それで彼女はどうしたの? いきなり成仏してしまったとでも?」
「成仏だと? 成仏などするものか。彼女は・・・響は・・・」
響は突然、赤紗を攻撃しました。
驚く赤紗の前で、響は屍化。
そして、ほかの契約僧と屍姫たちを倒していきます
討伐隊を壊滅させたのは響だったようです。
「やめろ、響。やめるんだ。やめろーー!」
この叫び声を聞いて一瞬だけ正気を取り戻したのか響は自害(?)しました。
[追記]――――――――――
このシーンで赤紗が響に向かって右手を伸ばしていますが、これは倒れた響を求めて手を伸ばしたのだろうと思っていました。
でも、このすぐ前のシーンでは、赤紗は右手に錫杖を持っています。
響は自害したのではなくて、赤紗が錫杖を投げて倒したのかもしれません。
――――――――――――――
「すべて、偽りだったのだ。108人の屍を倒した者が天国へ行けるなど。それどころか――」
そのとき辺り一帯が光で満たされます。
紫央が瀕死の体で座檀術法を発動しました。
何としても真実を語らせないつもりのようです。
紫央はここから離れるようオーリに指示します。
自分の命と引き換えに赤紗と北斗を始末しようと決断したようです。
でもその前に、赤紗がオーリに真実を暴露。
「聞け、花神旺里! 108の屍を倒した屍姫は、それまで保っていた理性を失い、未練も執着も持たない破壊の屍となるのだ!」
ここで紫央の座檀術法により、浄房が消し飛んでしまうほどの大爆発が起こります。
赤紗と北斗はこの爆発に巻き込まれてしまいました。
浄房の外に退避していた本多は、この惨状を目の当たりにしながらオーリとマキナに赤紗と響のその後について語って聞かせます。
紫央が命がけで隠そうとした真実を(^^;
響は封印されて浄房地下の棺に安置されることになりました。
赤紗が真実を知ったのはこのとき。
紫央から聞かされました。
紫央 「これまでも108人近く殺した屍姫は、密かに契約僧から引き離され、ここに連れてこられた」
本多 「契約僧には、天国へ行ったと伝えてな」
赤紗は、響が今後どうなるのか尋ねます。
紫央 「間もなく再生するだろう。だがそれは、破壊の屍としてだ。この屍は決して倒すことができない。永遠に生き続ける。そのため一切の縁を断ち封印する」
地下室に並ぶ大量の棺の中には、開祖以来同じように封印されてきた屍姫たちが眠っているようです。
すべてを理解した赤紗は響を自分の手で始末しようとします。
でも、意識を取り戻した響が赤紗の頬に手を伸ばしてきたため、赤紗の手は止まってしまいます。
結局、響はまだ浄房地下のどれかの棺に封印されているのでしょうか?
赤紗は「これが、私がすべてを捧げた光言宗か?」という言葉を最後に、背信僧となってしまったようです。
屍姫に関する真実は、紫央家と監査官の一部のみが知っていることでした。
屍姫の末路があまりにも哀れなことを知っていた紫央は、このため屍姫の使用を嫌っていたようです。
本多がここまで話したとき、赤紗の声が聞こえてきます。
「聞いたでしょ。光言宗はキミ達をたばかっていた」
赤紗は北斗に守られて爆発を生き延びました。
「屍姫と契約僧の縁が絶たれた以上、もはやお前達に戦うすべはない」
ここで赤紗は、マキナの傷が癒えていくのに気付きます。
驚く赤紗。
そして最後はマキナが決めてくれます。
「一度縁が切れたからって、どうしたっていうの。
私とオーリには触媒なんていらない。
二人の心が一つのうちは、何度だって縁を結べるわ。
あなただって自分の屍姫とそうやって戦ってきたんじゃないの?
行くわよ、オーリ。
私にはあなたが必要なの」
その頃、依海市に出ていた屍姫たちもマキナと同じように回復しつつありました。
縁が切れた理由を知った早季が頼もしい言葉を聞かせてくれます。
「なんだ、そんなことか。
莉花。
あなたと私は何?」
「それは・・・契約僧と屍姫・・・」
「違うでしょう!
あなたと私は何!?」
「友達――かけがえのない」
「そうよ。だからあなたと私は結ばれている。
触媒がどうであろうが、それは変わらない!」
ということで、大団円に向かって一直線。
前回からテンション高めで(粗は目立つものの)なかなか魅せてくれます。
どう締めてくれるのか楽しみです。
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