2010年09月18日

今週の一本(2010/9/12~9/18)―『祝福のカンパネラ』第12話

今回はついに最終回。
このところ重い話が続いていましたが、最悪の結末は回避してくれました。
なかなか清々しい終わり方で、この作品らしい気持ちのいいエンディングだったと思います。
それにしても、すべてを見通しているシェリーが最後まで謎でした。
天蓋の水車がある塔のことまですべて知っています。
もし2期があるとしたらラスボスになってしまってもおかしくない怪しさです。


それはともかく、本編です。
前回の「行こう、みんな。天蓋の水車へ!」からの続きです。
廃坑にたどり着いた一行は、ここで二手に分かれます。
レスターたちOasisメンバーは、廃坑にあったサテライトから天蓋の水車へ。
アバディーンとアヴリルはその場に残って晶石モンスターの大群を相手にします。
晶石モンスターたちの外見はコミカルですが、これはかなり厳しい状況。
エールの暴走によって晶石モンスターが次から次へと生まれてきます。
アバディーンは、ここで果ててしまうことを覚悟の上で、アヴリルに頼みます。
戦いが終わったらこれまでのことを一緒にミリアムに謝ってほしいと。
それに対してアヴリルは
「いいえ、私はどこまでもミリアム様の味方ですから。一緒にアバディーン様を責めるかもしれません」
「――そうか」
「はい。そしてそのあとは魚パーティーです」
「わかった。活きのいいサンマを用意しよう」
ラストバトルを前にしてのこういうやり取りはけっこうグッと来るものがあります。
というか、これはもう「アヴリル=もとは猫だった」が確定ですね。

一方、エルタリアにも晶石モンスターの群れが襲い掛かっていました。
立ち向かうのは神殿騎士団です。
サルサ&リトスとゴーレムも協力します。
さらにファビウスとナーガンも加勢。
このあと明らかになりますが、アルトワーズの話によれば、ファビウスとナーガンとシェリーとアルトワーズ、それにチェルシーはかつてクランを作って冒険していたようです。
でもそれは1年前や2年前というわけではなく、10数年単位の昔のことだと思うので、チェルシーだけ年齢的に不釣合いです。
剣を振りかざす小さな女の子というビジュアルはまさに「萌え」で、アニメ的には悪くないですが(^^;
第2話でガーネットに「剣たる少女よ」と呼びかけられていたり、第6話でエルタリアに再び訪れようとしている災いの原因を突き止めて事態を鎮静化するのが自分の使命で、自分はそのために生まれてきたと女神に向かって言っていることには深い意味があったようです。
おそらくチェルシーは普通の人間ではないのでしょう。
ガーネットの言葉どおり剣の化身のような存在なのではないでしょうか。

そんな謎の少女チェルシーは、レスターたちと一緒に天蓋の水車がある場所へ到着していました。
ここでついにアルトワーズと対面です。
そして驚きの真実が明かされます。
なんとアルトワーズはアニエスの母親でした。
アニエスが必死にアルトワーズを探していたのはそのためだったようです。
まぁこれはどうでもいい真実ですが(^^;
重要なのはもう一つの真実です。
アルトワーズはリスクの大きい天蓋の水車の修復をあきらめ、自らの体を媒介にしてエールの流れに直接介入し、晶石モンスターの大量発生という形でエールを保存していました。
天蓋の水車は古代のアーティファクトで、現在では失われてしまった技術を使って作られています。
修復に失敗すれば二度と元に戻せなくなって、この世界からエールが永遠に失われてしまいます。
かといって暴走を放置していればエールは溢れ尽くし、枯渇してしまいます。
そうなれば、エールを必要とするすべてのものが機能を停止してしまうので、アルトワーズはたとえ自分の身を犠牲にしてでも、こうするのがベストだと考えました。

これにミネットが反論します。
こんなのはベストじゃないと。
「誰かが犠牲にならないといけない方法なんて、ぜんぜんベストだなんて思いません!」
残りの全員もこの言葉に賛同し、天蓋の水車を修復する道を選びます。
アルトワーズは彼らの強い想いを感じ取り、世界の行く末を彼らに賭けてみることにしました。
天蓋の水車への干渉をやめます。
これで晶石モンスターの新たな発生は収まりましたが、その代り、暴走したエールがレスターたちに襲い掛かることに。
レスターとミネットが天蓋の水車を修復する間、残りのメンバーが暴走するエールと激しい戦いを繰り広げます。
アニエスはタンゴの電撃ダンシングで竜と化したエールにダメージを与えます。
カリーナはモンテッキアを使って拘束結界を発動。
竜が動けなくなったところでチェルシーが竜を一刀両断します。
ところが、竜はすぐに復活してしまいます。
アニエスたちは一方的に体力を消耗していきます。
チェルシーの剣も折れてしまいました。
絶体絶命。
そこに助っ人参上。
間一髪のところでアヴリルが駆けつけてくれました。
アバディーンも一緒です。
途中で晶石モンスターの足止めをしてくれていたニックとガーネットも到着。
晶石モンスターの新たな発生が収まったので、相手にしていた晶石モンスターをすべて退治してここまで来ることができたようです。
これに勇気づけられたアニエスたちも気を取り直し、全員一丸となってエールの暴走に立ち向かいます。
そのとき、チェルシーの前に、大聖堂に収められていた神剣シーラスティンが転移してきました。
「剣たる少女」チェルシーの思いに反応したのでしょうか。
神剣を手にしたチェルシーはまさに無敵。
暴走するエールを一太刀で拡散させてしまいます。
レスターはこの一瞬の隙をついて天蓋の水車にミネットのアニマペルラの力を注入。
天蓋の水車の修復に成功しました。
エールの流れが正常化し、エルタリアでは祝福のカンパネラ(鐘)が鳴り響きます。

ミネットがエールを使い果たして再び眠りにつく涙の展開になるのかと思っていましたが、そうはならずに清々しいエンディングとなりました。
ウシロシンジ監督の前作『おまもりひまり』と同様に尺不足で最後の余韻を楽しめなかったのは残念ですが、ラストに向けての期待感の盛り上がりはなかなかのものでした。

最後に蛇足。
最終回のエンドクレジットはちょっと不思議でした。
これまでゴーレムとナーガンが登場する回は「ゴーレム/ナーガン」と併記されていたのに、今回は「ゴーレム」だけ。
しかも、ついに姿を現したアルトワーズも表記なし。
声を当てているのは平田宏美さんですが、クレジット表記はなぜか「モンテッキア」だけでした。
兼役の場合はメインとなる役どころで表記されることが多いので、この作品における重要度は
ゴーレム > ナーガン
モンテッキア > アルトワーズ
フィオーレ > タンゴ
ということでしょうか(^^;

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2010年09月11日

今週の一本(2010/9/5~9/11)―『祝福のカンパネラ』第11話

細かい矛盾やストーリーの粗が気になって印象を落としてしまう作品もあれば、逆にそんなことは笑って済ませて純粋に話の流れを楽しめる作品もあります。
この作品はもちろん後者です。
感動の最終回に向けて突き進むメインキャラたちの動きがすべての粗を打ち消してくれています。
今回のエピソードのあまりに予定調和な展開もすんなり受け入れて楽しむことができました・・・・・・ちょっと持ち上げすぎかな(^^;

ということで、今回はレスターたちとアバディーンの対立が解消し、最後のクエストに旅立つまでを爽快に描いていました。
派手なバトルシーンも見ごたえがあってなかなか良かったです。


前回アバディーンとともに消えたミネット。
眠るミリアムを前にして、最期の言葉を残します。
ミリアムを救うために自分を犠牲にするという決断にミリアムは納得しないだろうから、これはあくまでミネットが自分のしたいことを自分のためにするだけ。
ミリアムの回復後にそう伝えてほしいと。
その言葉を聞いたアヴリルは「ありがとう。姉さん」
アヴリルもオートマタだと思うので、その製造過程でミネットを作った時の技術が流用されているのでしょうか。
だからミネットはアヴリルの“姉さん”なのかもしれません。
アバディーンもミネットの決断に感謝し、いよいよコアの移植が開始されます。
でもミネットは完全に割り切れているわけではなく、その心にはレスターとの別れに対する未練が残っていました。

その頃、レスターはミネットを必死で探していました。
やがてカリーナが合流。
他のOasisメンバーもそれぞれミネットを探してくれています。

ミネットの居場所を見つけてくれたのはモンテッキアです。
広域捜索魔法で森林地帯にアニマペルラの反応をキャッチ。
カリーナとレスターを乗せて、モンテッキアは全力全開でその場所へ向かいます。

その巨大な魔力を感じ取ったのか、アヴリルがカリーナとレスターを急襲します。
カリーナは、自分がここでアヴリルを足止めすることを選択し、魔法でレスターだけを先にミネットのもとへ送ります。
自分はいつもレスターのことを信じてきたから、今度はレスターが自分のことを信じて心置きなくミネットを救出してきてほしいと。
「またのちほどですわ」
「ああ、わかった」
そしてカリーナ(&モンテッキア)とアヴリルの激しいバトルが開始されます。
猫のようにすばしっこいアヴリルを相手に、カリーナは大量の砲撃魔法で対抗。
ところが、アヴリルは戦闘用のアーティファクトを体に取り込んでいるため、カリーナは押され気味です。
アヴリルは一刻も早くアバディーンのもとに戻るため、一気にけりをつけようとします。
ミネットのコアを移植するためにはアヴリルの存在も必要不可欠なのでしょうか?
一方のカリーナもただ押されているだけでなく、奇襲的に大量砲撃をするなど一歩も引きません。
「あなたに守りたい人がいるように、私にだっていますのよ」

その頃レスターはアバディーンの屋敷に到着。
当然、アバディーンが迎え撃ちます。
やはり移植作業にはアヴリルの存在が必須のようで、ミネットはまだ無事です。
お互いの道が重なることはないと言うアバディーンに対して、レスターは「俺はそれを重ねに来た!」
レスターはまだ、ミネットとミリアムが二人とも助かる方法を見つけるという希望を捨てていません。
レスターは戦闘用アーティファクトを使うアバディーンに必死に立ち向かいます。
でもやがてレスターはボロボロに。
そこにミネットが飛び込んできました。
ミネットは二人の戦いを必死に止めようとしますが、戦いは収まりません。
ただミリアムを救いたいアバディーン。
アバディーンやアヴリルの苦しみを感じ取り、みんなが助かる道を見つけようとするレスター。
「全員無理やりでも、意地でも助ける」ため、アバディーンにも協力してもらいたいレスターは、攻撃の手を緩めないアバディーンと戦わざるをえません。
そしてついに、晶石から抽出したエールを組み込んだ剣を使い、渾身の一撃を繰り出します。
相打ち覚悟での一撃はアバディーンのエールと反応して大爆発。
剣は壊れてしまいましたが、アバディーンの戦闘用アーティファクトにもダメージを与えることができました。
戦いはひと段落。
ミネットがレスターに駆け寄ります。
そんなミネットにレスターは語ります。
誰でもみんな、欲しいもののためならなんだってする、わがままで欲張りな存在なんだと。
だからミネットだってわがままになってもいいんだと。
大変ならOasisにクエストの依頼をしたっていい。
「ミネット、君はどうしたい?」
「・・・パパやみんなと・・・ミリアムと一緒に幸せになりたいです。私もみんなと居たいですよ!」

そのとき別の声が。
「私も、みなさんや兄さんたちとずっと一緒にいたいです」
足元もおぼつかないのに、ミリアムが起きてきました。
いつも支えてくれる兄や、大切なコアを差し出してくれようとする友達がいて、自分は幸せだと言うミリアムの言葉を聞き、アバディーンの戦闘意欲が失せました。
とりあえず戦闘終結です。
ミリアムは、アバディーンとアヴリル、そしてミネットが自分のために重大な決断をして動いてくれていたことに感謝。
Oasisメンバーがどうしてここまで一生懸命に動いてくれていたのか疑問を口にします。
それにレスターが答えます。
ミリアムの本心を聞きたいと思っていたと。

ミリアムはミネットに歩み寄り、自分の本心を、自分のわがままを明かします。
「私は死にたくない。兄さんたちやミネットさんたちと、ずっと一緒に仲良くしていきたい・・・だからレスターさん、兄さん」
「パパ、アバディーン」
「「私たちのわがままを叶えてください」」

レスターはこの依頼を快諾。
アバディーンもOasisと連携して解決策を探すと約束しました。

そのとき、ガーネットが突然現れ、全員ただちにOasisに集合するよう命じます。
どうやら事態は「すんごいこと」になっているようです。

そしてOasis。
ウェスコート鉱山の調査を終えたサルサ&リトスが「すんごいこと」について説明。
ウェスコート鉱山で異変が発生し、晶石モンスターが大量発生していることを伝えます。
謎の光の柱は、天蓋の水車からサテライトに向けて逆流しているエールで、世界に終末が訪れようとしている。
これで世界中のエールを安定させるはずの天蓋の水車が異常を起こしていることがはっきりしました。

ここでレスターがあることに気付きます。
ミリアムのコアの異常も天蓋の水車の今の状態が引き起こしているのではないか。
だとすれば、天蓋の水車を元の状態に戻せばミリアムは回復するはず。
一行は晶石モンスターで溢れるウェスコート鉱山から天蓋の水車にたどり着けることを推察し、そこに向かうことに。
「行こう、みんな。天蓋の水車へ!」

次回は最終回。
アニマペルラはエールを安定させるものらしいので、ミネットが天蓋の水車の暴走を治すカギとなりそうです。

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2010年09月04日

今週の一本(2010/8/29~9/4)―『祝福のカンパネラ』第10話

「ミネットちゃんはどうしたいの?アルトワーズに言われたから、みんなを幸せにしたいの?」
というシェリーの質問に対して、ミネットがしっかりした覚悟を示しました。
そして物語は大団円に向かって突き進みます。

第1話を見たときに、ラストで感動の展開が待ち受けていることを少しだけ期待していましたが、まさかここまで魅せてくれる内容になるとは思っていませんでした。
期待しすぎるとハズレてしまうことが多いですが、このままきれいに締めてくれるでしょうか。


アバディーンがミリアムを連れ戻しに来た夜。
ミネットは笑顔で「またね、ですよ」
このときすでにミネットの心は決まっていたのかもしれません。

翌日。
Oasisメンバーはアバディーンがせっぱつまっていることを感じ取り、ミネットの警護を強化します。
同時にカリーナがコアに関しての調査を進めます。
さらに、神殿騎士団の協力を得てアバディーンの捜索も開始することに。
ミネットとミリアムがともに幸せになれる解決策をぎりぎりまで探すつもりです。

そこに、レスターが“ぎりぎり好き”だと聞いたと言って、いつもの調子でリトスが登場。
当然サルサも一緒です。
いつもとぼけた感じの二人ですが、情報収集能力はなかなかのもので、昨夜アバディーンが訪れたあたりからの状況はすべて把握済み。
エールの異常の件についてはこの二人が調べることになりました。
Oasisとトルティアカンパニーが協力して今回の件の解決に当たります。

その後。
カリーナやアニエスがミネットの気分を和らげようと、率先してのんびりした日常を演出。
ミネットは楽しいひと時を過ごしますが、これだけですべてを忘れることはもちろんできません。
一人になった時に、前回作った鈴を見つめながらミリアムのことを考えます。

その頃、ミリアムの家では、調子が悪くてベッドに寝ているミリアムが、アバディーンにミネットのコアを奪うのはやめてほしいと頼んでいました。
でも、そんなミリアムの元気がない様子を見て、アバディーンの決意はさらに強くなってしまったようです。

一方、エールの異常についての調査を進めるトルティア姉妹。
サングラットの街の南西で過去にないタイプのエールの異常が観測されたという情報を得ました。
観測計によれば、その場所にエールが逆流しているようです。
世界のエールを循環させているという“天蓋の水車”の手掛かりとなりそうです。
そしてその場所とは、ウェスコート鉱山。
第4話でレスターたちが訪れた廃坑です。
二人は列車で鉱山に向かっていましたが、遠くに鉱山が見え出したところで異変が起こります。
鉱山に謎の巨大な光の柱が出現。
これにはさすがのリトスも動揺し、真面目な顔になってしまいました(^^;

その夜。
ミネットがレスターの部屋にやってきてお休みのあいさつ。
何か思いつめたような様子を一瞬だけ見せますが、すぐにいつもの笑顔に戻って部屋を後にします。
ミネットはそのままOasisを飛び出して大聖堂に向かいます。
各部屋のドアノブに、みんなに渡すはずだった鈴を残して。
大聖堂の屋上にやって来たミネットは、しばらく夜の街並みを見つめ、やがて覚悟を決めました。
そのときどこからともなくシェリーが現れ、ミネットに声をかけます。
当たり障りのない会話を交わした後、ミネットの覚悟を確認しました。
その覚悟が中途半端なものであればミネットを止めたのでしょう。
でも、ミネットの覚悟は確かなものでした。
シェリーはミネットの意思に任せ、背中を押してあげます。
「後悔しないよう、全力で頑張るのよ」

その頃レスターは、部屋の外で鳴る鈴の音に気付きました。
ドアを開けてみるとドアノブに鈴が。
不審に思ってミネットの部屋に行ってみると、ミネットの姿がありません。
レスターは取り乱してミネットの名前を叫びます。
その声に驚いたほかのみんなが部屋を飛び出してきました。
そしてミネットが出て行ってしまったことを知ります。
ミネットを追ってOasisを飛び出すレスター。

ミネットはアバディーンが見つけてくれることを期待して(?)街中を歩いていました。
やがて、そんなミネットの前にアバディーンが立ちはだかります。
ミネットはアバディーンに向かって歩を進めます。
そしてアバディーンとともに消えてしまいました。

重い。
でも見入ってしまう。
なかなかの展開。
次回は「それぞれの思い」
いつも落ち着いて凛々しかったレスターが“娘”のためにボロボロになってます。

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2010年08月28日

今週の一本 その2(2010/8/22~8/28)―『祝福のカンパネラ』第9話

今回は急展開。
アバディーンがミネットのコアを奪おうとする理由が明かされました。
さらに、ミリアムに隠された謎も明らかに。
一気にシリアス展開に突入です。


収穫祭が終わり一夜明けた翌日。
ナーガンが流星群の観測データを持ってOasisにやってきました。
データによれば、7年前から異変の兆しがあったようです。

アルトワーズもこれに気付いて独自に調査を進め、その原因を究明していました。
原因は、この世界に満ちるすべてのエールを循環させている古代のアーティファクト“天蓋の水車”にあるようです。
アルトワーズは“天蓋の水車”がある場所も突き止めてそこに向かいました。

神官たちや神殿騎士団もその場所を見つけようとしているようですが、いまだ発見に至らず、Oasisも引続き調査を続けることに。

そのころミネットは、ミリアムと待ち合わせしていました。
ニックが護衛についていますが、アニエスの言っていたとおり、街中でアバディーンが襲ってくる気配はなさそうです。

やがて、レスターが護衛の交代のためやって来ます。
ミネットとミリアムはかなり気が合うようで、楽しく歓談しています。
ミリアムの家の猫へのプレゼントについて話していました。
レスターの提案もあり、晶石を使った鈴をプレゼントすることになります。
あの子も喜んでくれると嬉しがるミリアム。
ミネットも猫を見てみたいと言いますが、ミリアムはちょっと困った様子です。

一行はさっそく材料を仕入れるため市場へ。
ほとんどの材料を揃えた後、一行が次に向かったのはトルティアカンパニーです。
ここで市場では売っていない特殊な晶石を手に入れました。
サルサとリトスの漫才姉妹のもてなしを受け、楽しいひと時を過ごした一行は、レスターの工房でみんなで鈴作りに取り掛かります。

さて、そうしている間も、Oasisのクエストは続行されています。
カリーナはベルリッティ家の書庫にある文献から情報を得ようとしています。
アニエスは再びアルトワーズの研究所へ。
チェルシーは今日も見知らぬ土地を彷徨っています(^^;
結局誰も成果は得られませんでした。

再び工房。
鈴が完成しました。
ミネットもミリアムも大喜びです。
ミリアムが「“2人とも”きっと喜んでくれると思います」と言った直後、上空では流星群が再び活発化。
それに呼応するようにミリアムが突然倒れてしまいました。
ミリアムの“ふわっとした感じ”がなくなっていると言って取り乱すミネット。
それを聞いたレスターの表情が険しくなります。
さらに、異音に気付いて駆けつけてきたカリーナとニナがミリアムを病院に運ぼうとしますが、ここでガーネットが登場。
「やめておけ」
ガーネットは、ミリアムを病院に運んでも無駄だと言って事情を説明しようとします。
その時、アニエスが調査から帰ってきます。
ガーネットは、アニエスに診せたほうが話が早いと言って、アニエスに任せようとします。
この言葉を聞いたミネットが慌ててアニエスを連れてきました。
とりあえずアニエスが応急処置し、一同は部屋の外で待機することに。
やがて、処置を終えたアニエスが部屋から出てきて、みんなに事情を説明し始めます。

まずは、ミリアムが倒れてしまった直接の原因から。
原因は、ミリアムのコアがとても不安定な状態にあるからでした。
なんとミリアムはオートマタだったということが明らかになります。
でも、アニエスが知っている以前のミリアムは普通の人間でした。
ミリアムは人間からオートマタに作り変えられたようです。
それを行ったのが、ミリアムの実の兄であるアバディーンです。
アバディーンとミリアムの家は、失われた太古のオートマタ技術を継承するローランド家。
アバディーンならこのようなことも可能だと、アニエスは語ります。
ミリアムは長く生きられない病気を患っていたので、オートマタにすることで病気から解放してあげようとしたようです。
ミネットがミリアムと妙に気が合って、一緒にいると胸がふわふわと暖かくなるように感じるのも、ミリアムがオートマタだったからでした。

おそらくアバディーンは、ミリアムをオートマタにする前に、家で飼っていた猫を人型オートマタにして実験したのではないでしょうか。
第5話のアバンで過去のミリアムが遊んでいた猫を。
その結果として生み出されたのがアヴリルなのかもしれません。
ミネットが猫を見たいと言ったときにミリアムが困ったような表情をしていたのは、そのことを知られたくなかったからでしょう。

今になってミリアムが突然倒れた間接的な原因は、流星群の異常によってエールの流れがバランスを崩していることにありました。
人型のオートマタを動かすには大量のエールが必要なうえ、この状況でオートマタとしての機能を正常に保つには膨大なエールを制御できる特殊なコアを持っていなければなりません。
その特殊なコア“アニマペルラ”を持っているのがミネットです。
アバディーンがミネットのコアを奪おうとしている理由がこれで明らかになりました。

ガーネットによれば、このままエールの異常が続く限り、いずれミリアムのコアは完全に停止してしまいます。
これを聞いたミネットは、大好きな一番の友達を失いたくないと泣き叫びます。
そんなミネットを前にしても、レスター達にはなすすべがありません。

その夜。
ミリアムのことで頭がいっぱいで眠れないミネットはレスターの部屋へ。
今ミリアムにしてあげられることをみんなで考えようというレスターの言葉で、とりあえず気持ちを落ち着かせることができたようです。

そのとき、ミリアムの部屋から陶器が割れる音と、ニナの悲鳴が。
アバディーンがミリアムを連れ戻しに来ました。
無言で対峙するアバディーンとレスターたち。。。

ということで、今回はここまで。
前半はあいかわらずのほほんとした雰囲気でしたが、後半で一気に緊迫した展開になってしまいました。
でも、シリアスへの持っていき方に無理がなくて、まったく違和感がありません。
このあとミネットがどういう選択をするのか続きが気になります。

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2010年08月21日

今週の一本 その3(2010/8/15~8/21)―『祝福のカンパネラ』第8話

今回は、嵐の前の静けさといった感じのまったり回。
まあ、まったりなのはいつもどおりですが(^^;
とりあえず今後活躍することになるであろうすべてのキャラが顔を出していたので(1カットだけでセリフなしのキャラもいましたが)、サブタイトルに偽りなしでしょうか?

内容のほうは、サービスカットとギャグが大半でしたが、サルサとリトスのトルティア姉妹に焦点を当てて、彼女たちの関係性をこれまでよりも深く掘り下げていました。
サルサがリトスとガーネットにもてあそばれて“恐怖のズンドコ”にたたき落とされてしまうかわいそうなシーンもありましたが、最後は互いに相手を想いあう気持ちが描かれてきれいに終了。

そういえば、シリーズ最後は収穫祭を舞台に大団円を迎えるのかと思っていましたが違ったようです。
今回のエピソードで収穫祭を迎えてしまいました。
それともこの祭りは何日間かにわたって実施されるのでしょうか?

次回は「異変の予兆」
かなりシリアスな展開になりそうです。
これまでのまったりした雰囲気も残してくれるとうれしいですが、はてさてどうなるでしょうか。

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2010年08月14日

今週の一本 その3(2010/8/8~8/14)―『祝福のカンパネラ』第7話

7年に一度の流星群。
通常であれば一夜で収まるはずなのに、今回は収まる気配がないようです。
エールに何か異常が起きているのではないか・・・ということで、Oasisはこの件の調査をするというクエストを引き受けます。
まずは、アニエスのメトレス(師匠)であるアルトワーズの研究所を調べることになりました。

研究所に向かった一行を待ち受けていたのは、アルトワーズが侵入者を防ぐために仕掛けたトラップ。
アニエスが知っているものとは微妙に変わっているようで、一行はなかなか先に進めません。
どうやら誰かが変更したようです。
「大丈夫、人は誰しも迷うもの。気を落とさずに行きましょう」と言う実体験に基づくチェルシーの言葉が妙に説得力があります(^^;

こんなことをできるのはアルトワーズしかいないのではないか。。。
アニエスはアルトワーズが研究所に戻っているのだと思い、これでやっと彼女に会えると大喜び。
ところが、たどり着いた研究所にアルトワーズはいませんでした。

ここでミネットがあることに気付きます。
この研究所にかすかに見覚えがあることに。
アニエスの話によれば、ミネットはここで誕生したようです。
そのときはエールが不足していたのですぐに眠りについてしまいました。
再び目を覚ましたのが、第1話で大聖堂に落ちたエールの塊を吸収したときでした。

一行はさっそくエールの異常に関するヒントを探し始めますが、それらしいものはいっこうに見つかりません。
あきらめかけたとき、ミネットが小さなガラス玉(?)を見つけてきました。
レスターが手にとってよく見てみると、玉が突然光って、本棚に向けて光線が延びました。
そこには、この玉がちょうどおさまりそうな窪みが。

アニエスがレスターから玉を受け取って、玉をこの窪みにはめ込んでみると、何かの仕掛けが動作する音がして、本棚の奥から手紙が出てきました。
その手紙にはアルトワーズからアニエスへのメッセージが書かれていました。
アルトワーズは、エールを循環させるアーティファクト「天蓋の水車」のある場所に向かったようです。

そのとき、研究所の外からニックの叫び声が。
全員で駆けつけると、そこには小さな少女の姿がありました。
彼女はアヴリル。
アニエスは彼女のことを知っているようです。
アヴリルはミネットのコアを奪いにやって来ました。
Oasis一行は当然そんなことを許しません。
アヴリルは力ずくでコアを奪おうと、有無を言わせず襲い掛かってきます。
アヴリルは素手でOasisメンバー全員を相手にできるほどの高い戦闘力を持っています。
しばらく激しい攻防が続いた後、どこからともなく「戻れ、アヴリル」という声が。
今度はアバディーンという青年が現れました。
アニエスは彼のことを兄と呼んでいます。
ミネットが誕生した時の回想シーンにも出てきた人物です。
第5話に登場したミリアムの兄(?)とも似ているようですが。。。

アバディーンはアヴリルを連れてひとまず撤退。
ミネットとアニエスは複雑な想いを抱えることになってしまいます。

ということで今回はここまで。
まったりした展開の中に緊張感あふれる戦闘シーンが適度に盛り込まれていて、独特の雰囲気で毎回楽しませてくれます。

次回は「8話だよ!全員集合!」
なんだかふざけたサブタイトルですが、いよいよラストに向けて動き出すのでしょうか?


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2010年07月04日

今週の一本(2010/6/27~7/3)―『祝福のカンパネラ』第1話

第1話はキャラ紹介エピソード。
可もなく不可もなくといった感じで無難にまとまっていました。
大勢の女の子たちに囲まれた唯一(?)の男キャラ・レスターも、こういうハーレム系アニメにしては特に嫌みが感じられなくて、普通にいい人っぽかったです。

本編のほうは特に大きなイベントがあったわけでもなく、気付いたら終わっていました(^^;
こういう感覚は『ARIA』以来かもしれません。
もちろん『ARIA』とはまったく異なる作品なのはわかっていますが。。。
とりあえず、ストーリーが本格的に展開するのは次回以降ということになりそうです。

これだけでは「今週の一本」として記事を書くはずがないのですが、始まりと終わりがツボにはまりまくりました。

番組開始早々、ミネットと謎の女性のやりとり。
BGMの良さもあって妄想爆発です。
「いつか目を覚ますときがきて、もしそのとき近くに誰かがいたら、私はまずその人を幸せにしよう。その人の家族になろう。そう胸に誓いました」
というミネットのセリフで、これから描かれる本編(もちろん妄想の)での出会いと別れが思い浮かんで、このミネットは本編ラストで眠りについて新たな出会いを待っているんじゃないかと思えて、ちょっと涙ぐんでしまいました(^^;

当然そんなのはただの妄想で、このセリフはこのあとの本編につながっていきます。
ミネットが目覚めて最初に目にする人物がレスターで、ミネットはレスターを幸せにするために努力することになるようです。

神殿騎士団が大聖堂に運び込んだアーティファクト(人工遺物)というのがミネットで、ミネットは大聖堂に落ちたエールの塊のおかげで力を得て目を覚ましたのでしょう。

で、このシーンが第1話のエンディングとなりました。
エンディングは橋本みゆきさんが歌う「未来回帰線」。
この曲への入りが素晴らしすぎて、ここでも感動です(^^;

ここまで気持ちがいいと、始まりと終わりの間にあった本編の普通さ加減は気になりません。
とにかく次回を見てみようという気になりました。

監督はまたまたウシロシンジさんです。
これはもしかしたらかなり楽しめる作品になるかもしれません。

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posted by animisc at 03:47| Comment(0) | TrackBack(1) | 祝福のカンパネラ | 更新情報をチェックする