細かいことを言えば気になる点がけっこうありましたが、そんなことは言わせないぞとばかりに力ずくでまとめてきました。
しかもかなり爽快で感動的なエピソードになっていて、この良さは素直に認めざるを得ません。
ということで本編。
コアコントロールシステム改の魔導ダイナモが停止してしまい、オペレーション・マルスが失敗したかに思えたところで、坂本が大和に向かおうとします。
他のウィッチたちは激しい戦闘で魔法力を消耗してしまいましたが、まともに戦闘に参加できなかった坂本だけが魔法力を残すという皮肉な展開です。
まだ飛ぶことができたミーナが坂本を止めようとしますが、坂本の強い意志の前に折れてしまいます。
ミーナも坂本も、坂本が生還できる可能性が極めて低いことは承知しています。
それでも坂本は、必ず帰ってくると約束して大和へ。
自分の魔法力を直接注入して魔導ダイナモを再起動させるつもりです。
「すまんな宮藤。私は結局、戦場でしか生きられない武士(もののふ)なのだ。それ以外の生き方は、私にはない」
空母天城に退避している他のウィッチたちは、それを見守ることしかできません。
その後、坂本は見事に魔導ダイナモの再起動に成功します。
が、コアコントロールシステム改は大和だけではなく坂本もネウロイ化させ始めます。
坂本はそれすら受け入れて魔導ダイナモを動かし続けます。
そしてついに大和の主砲を発射。
大和の46センチ砲の威力は絶大で、巨大なネウロイの巣は壊滅します。
この爆発に巻き込まれた大和も消滅したかに思えましたが、しばらくして天城のレーダーが大和の反応をキャッチしました。
ところがそれに呼応するようにネウロイの反応も復活。
視界が晴れた上空に見えたのは、ネウロイ化したままの大和と、これまでに見たこともないほど巨大なコアでした。
しかも、このコアに坂本が取り込まれています。
どうやら大和はネウロイの力により再生したようです。
坂本が大和の外にいるということは、坂本の体も吹き飛んで、その後再生されたのでしょうか。
それと同時に坂本の魔法力もある程度復活したようです。
ネウロイが坂本の魔法力を利用してシールドを張れるようになってしまいました。
再びネウロイの攻撃が開始されます。
艦隊の反撃はまったく効きません。
大和の甲板に烈風丸が突き刺さっていることにいち早く気づいた芳佳は、真烈風斬でネウロイにとどめをさすべく大和へ向かおうとします。
残っている魔法力を振り絞って再び空へ飛び立とうとします。
あまりに無茶な行動に初めのうちは反対していた他のウィッチたちも芳佳のひたむきな態度にやがて声援を送り始めます。
リーネとペリーヌの言葉でかつての特訓を思い出した芳佳は、ストライカーユニットと一つになって発艦に成功。
魔法力も完全復活したようです。
魔法力の充填には精神的な要素(あきらめない気持ち)が大きく影響するようです。
芳佳は大和に向かいますが、それを阻もうとネウロイの攻撃ユニットが猛攻を開始。
芳佳は大和に近づけません。
ここで坂本が意識を取り戻します。
巨大コアが自分の魔法力を利用してシールドを張っていることに気付いた坂本は、芳佳では太刀打ちできないと考え、引き返すよう指示します。
でも芳佳はそんな言葉を受け付けません。
「ウィッチに不可能はありません!坂本さんがそう言ったんじゃないですか!あたし、絶対にあきらめません!」
そのとき後方から砲撃が。
攻撃ユニットが撃ち落されていきます。
芳佳の思いに触発された他のウィッチたちも魔法力を復活させて駆けつけてくれました(^^
第501統合戦闘航空団・ストライクウィッチーズが再び空でともに戦います。
みんなの援護を受けてなんとか大和の甲板に到着した芳佳。
甲板に突き刺さってネウロイ化していた烈風丸を渾身の力を振り絞って引き抜き、巨大コアへ突入します。
「やめろ宮藤!烈風丸はお前の魔法力を吸い尽くすぞ!」
「かまいません!それで、みんなを守れるなら!願いがかなうなら!」
芳佳は自分の魔法力をすべて烈風丸に託します。
ネウロイのシールドすら突き破ってコアにたどり着いた芳佳は、ついに真烈風斬を放ちます。
そして見事に巨大コアを破壊。
魔法力を完全に失った芳佳と、コアから解放された坂本は海面に向けて落下していきます。
「宮藤、お前、魔法力が・・・」
坂本は芳佳の魔法力が失われてしまったことを気遣ってなにか言葉をかけようとします。
でも芳佳はそんなことはまったく気にしていませんでした。
「いいんです。みんなを守れたから。願いがかなったから!」
ここで坂本は、自分たちがもう飛べないことを思い出しました。
このままでは海面に落下して、ウィッチとしてだけではなく人としての人生も終わってしまいます。
でも芳佳はこの状況にも動じません。
なぜなら、自分たちには仲間がいるから。
みんながすぐに駆けつけてきてくれることを微塵も疑っていません。
その思いに応えるように、すぐにみんなが飛んできました。
芳佳と坂本は仲間に支えられ、11人全員で基地に帰還します。
最後は芳佳のモノローグで締め。
「私はこの戦いですべての魔法力を使い果たした。もうウィッチとして空を飛ぶことはできないだろう。でも、私は後悔していない。だって、大切なものを守れたのだから。願いがかなえられたのだから」
1期の焼き直しに近いシリーズ構成は2期の存在意義すら疑問に思えるほどでしたが、各話の出来は1期同様素晴らしく、なかなか楽しめたシリーズでした。
坂本の“再生”とか、「空を飛ぶことはできない“だろう”」という芳佳のセリフとか、この2人の魔法力復活をにおわせる伏線(?)は用意されていますが、ここは素直に第501統合戦闘航空団の物語は終わったと考えるべきでしょうね。
扶桑に戻った芳佳が魔法を使わずにウグイスを治療する場面は泣けます。
そしてもし続きがあるとすれば、諏訪天姫からの手紙を受け取った竹井醇子が所属する第504統合戦闘航空団が主役の物語なのかもしれません。
でもそれはまた別の話。
1945年7月、ヴェネツィア・ロマーニャ上空のネウロイの完全消滅が確認された。これをもって、正式に第501統合戦闘航空団・ストライクウィッチーズは解散した――
ということで『ストライクウィッチーズ2』は終了です。

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