2010年08月07日

今週の一本(2010/8/1~8/7)―『伝説の勇者の伝説』第6話

今回は、ライナとフェリスの珍道中に特に進展はありませんでしたが、シオンのほうに少し動きがありました。
シオンが家臣たちの反対を押し切ってネルファ皇国を訪問します。
ステアリード公爵一派がシオン暗殺をもくろんでいるのは明らかなので、かなりの危険が伴いますが、シオンは反国王派を一網打尽にできるかもしれないというフロワードの言葉を優先しました。

フロワードがシオンに決断を迫るシーンなど、かなりの場面でフロワードの指輪が意味ありげに光っていましたが、この指輪がシオンの判断に影響を与えているのでしょうか?
後半で、この指輪が闇を操る勇者の遺物だということが明らかになりますが、それ以外にも王の判断をゆがめるような力を秘めているのかもしれません。

ネルファ皇国を訪問したシオンは王と会見します。
ネルファ側はローランド帝国に侵略されることを恐れていたようですが、シオンは今後とも友好関係を維持したい意向を示します。
ネルファ皇国王はシオンの言葉に嘘がないことを感じ取り安堵したようです。
そこにスターネル王子が登場。
暴言を吐きまくってシオンを愚弄したうえ、父王のこともじじい扱いです。
シオンはこれも軽く受け流して器量を見せました。
ネルファ皇国王は翌晩にシオンを歓迎する酒宴を開くことを提案し、シオンはこれに参加することを快諾。

翌朝。
シオンは、スターネル王子を担ぎ上げて裏で操っている人たちがいることがわかったので、フロワードに探らせます。
そして、行くところがあると言って部屋を抜け出してしまいました。

トアレの家。
朝食をとるために起きてきたライナは、一人朝食をとるシオンの姿を見て唖然とします。
シオンはトアレの人柄を確認しに来たようです。
それともう一つ。
ライナとフェリスに酒宴の席に現れるはずの暗殺者を始末するように頼みにきました。

酒宴。
シオンが歓談を楽しむ裏で、ライナとフェリスは見事に暗殺を食い止めます。
ライナはあいかわらず不満を口にしながらもしっかり任務を果たしています。
フェリスはシオンが殺されることなどありえないと思っているようで、ほんの肩慣らし程度に動いているのでしょう。
シオンの護衛を務めなければウィニット団子店が取り潰されてしまうと言っていますが、これは半分冗談なのかもしれません。

その後シオンは、歓談の場から離れてフロワードが待つ部屋へ。
そこにはフロワードとともにウェリアス伯爵の遺体が。
今回のシオン暗殺計画の首謀者の一人だそうです。
黒幕はスターネル王子。
スターネル王子は、父王がトアレに王位を継承しようと考え始めたことを知り、父王を暗殺して自分が王位につこうとしています。
その後ろ盾としてローランドの反シオン派の貴族を頼りました。
後ろ盾を得る条件がシオン暗殺だったのでしょう。
シオンはこのことをネルファ皇国王に伝え、スターネル王子の処分を任せることに。

その後、フロワードはシオン暗殺に協力したほかの貴族を始末し、最後にトアレを抹殺しようとします。
シオンにメノリス大陸全土を支配してもらいたいので、トアレが次期賢王として安定した施政を行うことになっては困るようです。

トアレの家に行ったフロワードは、ライナをトアレだと勘違い。
闇を操ってライナを倒そうとします。
この闇は、魔法じゃない何か。
ライナの眼でも構成を解析できません。
それでもライナとフェリスは魔法と剣で反撃します。
フロワードはライナの魔法攻撃を見て、自分の間違いに気づきました。
ライナはトアレの護衛か何かだと考え直します。
フェリスの動きも常人離れしているので、トアレが優秀な人材を集め始めていると思い込んでしまいました。
フロワードはけっこう思い込みが激しいタイプなのでしょうか(^^;

フロワードは、ライナとフェリスを倒して、早急にトアレを抹殺してしまおうと、さらに激しい攻撃を仕掛けてきます。
この攻撃でフェリスが致命傷を負って倒れてしまいます。
この事態に怒りをあらわにするライナ。

この時点でライナは、大帝・黒叡の伝説を思い出し、フロワードが指輪で影を操っていることを見抜いていました。
世界を覆った陰の王の伝説。
この王は、一番の部下に影を操る奇妙な力が込められている指輪を与えたそうです。
その部下は指輪の力で次々と敵対国家の要人を暗殺していきましたが、伝説の勇者アルフォード・ミランに指輪をつけていた指を切り落とされてしまいました。
その後どういう経緯でフロワードが指輪を手に入れたのかはわかりませんが、この指輪も勇者の遺物の一つだそうです。

そしてここでフェリスが復活。
剣で体を支えてやっと立っているようにも見えますが、言動はいつもと変わりません。
ライナもフェリスを気遣う様子を見せずに、二人で指輪を狙えば勝てると戦意を表します。
これに乗って「演技」を続けるフェリス。
致命傷を負っているはずなのに、苦痛のかけらも見せません。

フロワードはこのはったりに見事に引っ掛かり、いったん退くことを決断。
ライナとフェリスを生かしておけば自分の主の障害となるので、いずれ二人を倒すと言い残して消え去ります。

フロワードが去って気が抜けたフェリスは倒れこんでしまいます。
ライナの腕の中で安心しきって意識を失ってしまいました。

場面変わってローランド帝国。
クラウにフロワードの経歴を調べさせたシオンが、その結果報告を受けています。
フロワード公爵家に養子に入る前の情報が見つからないうえ、関係者はすべて殺されているそうです。
クラウは、危険すぎるのでフロワードを解任すべきだと進言します。
そこにフロワード本人がやってきました。
クラウはフロワードに不審の目を向けながら退場。
フロワードは二人のやり取りの内容を感じ取り、シオンに自分の処遇を尋ねます。
シオンはフロワードのネルファ皇国での働きを認め、解任するつもりがないことを伝えます。
利用できるものはすべて利用するのが自分の主義だと。
フロワードは、シオンが望んでいる限りはシオンに仕えることを改めて宣言します。
そしてネルファ皇国での出来事について追加報告。
トアレ邸を襲撃したときに邪魔が入ったことをシオンに伝えます。

その後一人になったシオンは考え込みます。
「フロワードとライナたちがぶつかった?それはつまり、間接的に俺がライナとフェリスを殺そうとしたことにならないか?・・・ばからしい。俺はそんなヘマはやらない。何も問題はない」
間接的にライナとフェリスを殺そうとしたのは疑いようのない事実なのに、無理やり自分を納得させようとしているようです。
伝説の勇者の遺物を利用した平和の実現をめざす一方で、フロワードの口車に乗るような形で大陸を支配するという考えも大きくなってきているのでしょうか?
いずれはライナたちを切り捨てるという判断を下すことになるのかもしれません。

そして再びライナとフェリス。
二人はトアレの家を去りました。
自分たちを狙ってフロワードがやって来たときにトアレに危害が及んでしまうかもしれないから。
フェリスの傷は致命傷だったはずですが、ライナが(魔法で?)治療したようです。
フェリスはライナの“雑な手当て”に嫌みを言いますが、これは本心ではないようです。
ライナもそのことに気付きました。
フェリスがデレ始めた?・・・というか、ライナに心を開き始めたように見えます。
気のせいか表情も豊かになってきているようです。
かすかな笑みが印象的でした。


ということで今回はおしまい。
過去編でいい感じに盛り上がったけど、現在の話に戻った途端に第1話同様ギャグの入れ込み方が微妙に思えてしまいましたが、今回はいい感じにまとまっていました。
ギャグ成分は今回くらいがちょうどいいのかもしれません。

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2010年07月24日

今週の一本(2010/7/18~7/24)―『伝説の勇者の伝説』第4話

第2話から続いた過去編が終わり、自称「世界が崩壊するほどの美人」(フェリス)とフェリスに色情狂疑惑を持たれた男(ライナ)の珍道中(?)が開始されました。
これで第1話につながり、次回からは本筋が進行しそうです。
第1話の時点では話の組み立て方に違和感がありましたが、それ以降は徐々に面白くなってきているような気がします。
フェリスのキャラクター性がいまいちつかみどころがなくて浮いてしまっているのを除けば、なかなかいい感じになってきたかも。


本編。

ライナはローランド高等収監所に収容されてしまいましたが、これがこれまでの出来事と自分の生き方を見つめなおすいい機会になったようです。
そして、ありあまる時間を利用して「昼寝王国をつくるためには」というレポートを書き出しました。

そして2年後。

ライナのもとに、いつものように看守がやってきます。
でも今回は朝食を持ってきたのではなく、悲しげな表情のまま牢獄の鍵を開けました。
この収監所から出られるのは、牢獄内で死亡したときか、死刑を執行されるときだけ。
看守は、使いの者にライナを引き渡すよう書かれた命令書を受けたようです。
この2年でライナに情が移ってしまった看守は失望を抑えられません。

収監所の門の外で待っていたのはフェリスでした。

胸から腰のライン、そして顔に移るカメラの動きはライナの視線の動きですね。
フェリスがライナを色情狂扱いする理由の1つは、この視線の動きに気付いたからなのかもしれません。

ライナはフェリスに案内されてどこかに連れて行かれます。
でもライナは人気のない森の中で逃走を図ります。
昔の約束があるのでまだ死ねないから。
キファに言った、簡単には死なないし、死ぬつもりもないという言葉のことでしょうか?

ライナは雷の魔法でフェリスにダメージを与えて逃げようとしますが、フェリスはこれを剣で抑えてしまいます。
驚くライナ。
本気で挑まないと殺されるかもしれないと焦ります。
そのつぶやきを聞いて、フェリスも驚いたようです。
手を抜かれたことに。
これまで自分の兄以外との勝負で手加減されたことはなかったようです。

ライナはいったん距離を取ってから攻撃しようとしますが、フェリスはそれを許しません。
あっという間に距離を詰めて、ライナが攻撃魔法を放つ前に斬りかかってきました。
ありえない攻撃にライナは再び驚きます。
複写眼でフェリスの術式を見抜こうとしますが、フェリスが魔法を使っていないことにさらに驚愕。

そして今度は、隙を見て水の魔法で攻撃しました。
この攻撃にフェリスは再び気分を害されます。
また手加減されたことを感じ取ったようです。
広範囲に攻撃できる炎の魔法を使っていれば自分にダメージを与えることができたはずなのに、なぜ手を抜いたのか?
ライナの答えは、そんなことをすればフェリスが死んでしまうかもしれないし、きれいな顔を火傷させるのも悪いから、というものでした。
フェリスは「なるほどな。私の、世界が崩壊するほどの美人っぷりに色情狂のお前としては戦闘中によからぬ妄想ばかりが頭を巡って適正な判断が下せなかったと、そういうことだな」と、どこまで本気なんだかわからない理屈で一人で納得しています。
そして剣を収め、王が待っていると言って一人で先に行ってしまいました。
ライナは、わざわざ処刑されに行くお人好しがいるはずがないだろうとその場を動こうとしません。
それに対してフェリスは、こなければひどく後悔することになると言うだけです。
その言葉に引っ掛かりを感じたライナは、もうどうにでもなれといった心境でフェリスについていくことに。

やがてローランドの城下町に入ったところで、ライナは町の変貌ぶりに驚きます。
人々の顔には笑顔があふれ、町には活気が満ちています。
2年前の殺伐とした雰囲気とはまったく別物です。

城に入り王と面会したライナは愕然とします。
そこにいたのはシオンでした。

シオンはライナが獄中で書き綴ったレポートを手にしていました。
そこに書かれていたのは、昼寝王国をつくるための方法。
伝説の勇者の遺物の桁外れの威力を抑止力として使うことで、世界中の戦争をなくせばいいという内容でした。
シオンはこの突拍子もない考えに共感したようです。

「というわけでライナ、お前は今から世界各地を巡り、その勇者の遺物とやらをかき集めてきてほしい」
従わなければ死刑だと笑顔でライナに命令するシオン。
さらにフェリスには、補佐役としてライナに同行するよう命じます。

フェリスは憮然として言います。
シオンを手伝っているのは兄に命じられたからで、部下になったわけではないと。
ところがシオンはすでにルシルの承諾を得ていました。
そしてフェリスに彼からの言葉を伝えます。
「言うことを聞かなければ、即座にウィニット団子店が取り潰し・・・になるそうだ」

この言葉に衝撃を受けるフェリス。
なぜそこまで団子にこだわるのかはわかりませんが(^^;

そのとき、どこからともなくルシルの声が。
「あと2分以内に旅立て」

「くっ、あいつ本気だ」

「あと1分」

フェリスは有無を言わせずライナを引きずっていきます。
かなり強引な展開ですが、伝説の勇者の遺物を求める旅の始まりです。

ライナも口では文句を言っていますが、もう誰も何も失わない世界をつくるために自分ができることをしてみようと決心を固めたようです。
目指すは、みんなが笑って昼寝だけしていればいいような世界。

一方、シオンのほうは、まだ自分が望む世界がどういう世界なのか明確な考えをまとめきれていないようです。
とりあえず今はライナの考えにかけて、ヒントをつかもうとしているのでしょうか。
今後、裏でどういう動きを見せてくれるのかが気になります。

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