2010年12月25日

今週の一本(2010/12/19~12/25)―『アマガミSS』第25話

今回は番外編。
ヒロインは上崎裡沙(かみざき りさ)です。

これまで本編には登場していなかったと思いますが、なにげに初期オープニング「i Love」では七咲逢の隣を歩いていたり、「君のままで」では梨穂子やはるかたちが廊下で話しているカットで教室から顔を出していました。
まさに番外編にふさわしいおまけ的なキャラ(^^;

アバンでの描写を見たときは、少し危なげで黒いキャラのように見えて、その後もどういうキャラなのか掴みかねる状態が続きました。
そうこうするうちに、純一が2年前のクリスマスに蒔原美佳(まきはら みか)に振られた(と思い込んでいた)原因を作ったのが裡沙だったことが判明。
裡沙によれば、美佳は、純一からのデートの誘いを面白半分で受けて、待ち合わせ場所で振るつもりだったそうです。
その様子をクラスの友達と見て楽しむつもりでした。

その頃から純一のことが好きだった裡沙は、美佳に待ち合わせ場所が変更されたと嘘をついて、その「最悪の事態」を未然に防いでいました。
ところが、美佳に振られたと思った純一は、それ以来女子と距離を置くようになってしまいました。
これに責任を感じた美佳は、純一に告白することを諦め、ずっと陰から見守り続けることに。
でも、最近になって純一が積極的に女子と仲良くするようになったので、純一が6人のメインヒロインたちと次々と仲良くなるたびに、純一にはすでに彼女がいると言って、純一から引き離していました。
そしてついに裡沙は決心します。
純一がほかの女の子に傷つけられることがないように、これからは自分が純一の彼女になって守っていこうと。
告白は見事成功。
でも、これまでのことがあるので、自分が純一の彼女になったという事実を公にできません。

やがて創設祭がやってきます。
裡沙と一緒に創設祭を回りたい純一は、裡沙が頑なに2人だけでいようとすることに不安を感じて、その理由を尋ねます。
追い詰められた裡沙はついに真実を打ち明けることに。
すべてを打ち明けた裡沙は純一から離れていこうとしますが、純一は裡沙と別れたくないので、これから一緒に裡沙が嘘をついた人たちに謝りに行こうと切り出します。
そして晴れて公に交際していくつもりです。

でも、裡沙はこの申し出を拒否。
なぜなら、これは自分自身でけりをつけなければならない問題だから。
裡沙は1人で、これまで嘘をついた人たちに謝りに行きました。

ということで、裡沙は純粋すぎるがゆえに危なげなキャラに見えていただけなんだと納得。
逆に純粋すぎて、一歩間違うとホラー展開が無きにしもあらずですが(^^;

各ヒロインたちは裡沙の謝罪を受け入れてくれたようです。
詞については、高橋先生が後ろにいるので抑えているように見えないこともないですが、実際のところは裡沙に嘘をつかれた時点では本気で純一のことを好きになっていなかっただけなのでしょう。
戸惑ったような表情をしているのは「いまさらそんなことはどうでもいいのに。律儀な子ね」というような感じでしょうか(^^;

そしてラストは、裡沙が純一と2人で創設祭を回る幸せそうな姿を描いて終了。


第1話開始当初はヒロインの天然っぷりが激し過ぎていまいちのめりこめませんでしたが、作品の雰囲気に慣れてきてからはなにげに毎回楽しんでいました。
各エピソード4話構成という縛りの中で、なかなかうまくまとめられていたように思います。


最後に蛇足。
絢辻詞編の出来が良すぎたので、絢辻詞編と七咲逢編のDVDだけでも買っておこうと思ったのが数週間前。
ところが今は、すでに発売中のVol.5までが手元にあるという不思議な状態(^^;
監督のオーディオコメンタリーが全話に収録されていることがわかったので、なぜか購入してしまいました。

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2010年12月17日

今週の一本(2010/12/12~12/18)―『アマガミSS』第24話

「詞は詞のままで 純一は純一のままで すべてわかりあえたら」どうなるのか?
その答えを見せてくれる、絢辻詞編 最終章です。

クラスメイトへの協力を求めることを頑なに拒否する詞に対して純一が口にした一言「そんなのらしくないよ」
これが引き金になり、詞はこれまで以上に温和な表情で周囲と接するようになり、本当の自分を純一にすら見せなくなってしまいました。
クラスの雰囲気も大きく変わって、創設祭の準備はスケジュールどおりに完了。
創設祭当日もすべてが順調に進みます。

でも純一は浮かない顔。
今の詞も悪くないけど、心の中のもやもやが消えません。
純一はそのまま学校を離れてしまいました。

やがて創設祭が終わり、教室で打ち上げ会が開かれます。
そこに純一が戻ってきます。
正吉に励まされて、あとで後悔しないようにもう少し頑張ってみることにしました。
詞を無人の教室に呼び出して「好きだ」と告白します。
そして、自分も純一のことが好きだと言いかけた詞を遮って、さらに続けます。
自分にはクリスマスに嫌な思い出があること。
詞が隠していた裏の性格を知って驚いたこと。
「でも知ってよかった」
詞はこの言葉に驚きますが、純一の話はまだ続きます。
創設祭の準備に没頭しているころから詞のことが好きになっていき、変わってしまった今の詞のことも好きだと。
「でも、僕は、前の意地っ張りな絢辻さんも、その前の猫をかぶってた絢辻さんも、全部ひっくるめて好きなんだ。だから、いなくなったなんて淋しいこと言わないでほしい。また僕の至らないところがあったら叱ってほしい」

ここまで聞いた詞はとうとう我慢できなくなってしまいます。
「なんで、なんでそんなこと言うの?」
そしていきなり掌底突きと膝蹴りをきめて、倒れた純一に馬乗り。
「あんたがあんなこと言うから、だからあたしは自分を消えたことにして!なのに・・・」
どうやら詞は、「そんなのらしくないよ」と言われたことで、このままでは純一に嫌われてしまうと思ったようです。
そこで本当の自分を押し殺して、純一が考える完璧な絢辻詞を演じていました。

詞に馬乗りされた純一は、以前の詞が戻ってきてくれたことに喜びます。
純一の反応を見た詞は、そのまま泣き崩れてしまいました。
そんな詞をそっと抱きしめる純一。

その後。
打ち上げが終わって全員帰宅し、学校に残っているのは純一と詞の二人だけになりました。
詞は、これまで話していなかったことを純一に打ち明けます。
小さいころに“現実”を突きつけられてサンタがいないことを知ってから、自分がサンタになってクリスマスイブにみんなに幸せをプレゼントしようと決心したことを。
子供のころに創設祭に来たときに、これを自分の手で成功させればみんなを幸せにできるんじゃないかと思ったそうです。
創設祭実行委員になったのはそのためでした。
でも、創設祭を成功させることがいつのまにか自分の満足感を満たすためのものに変わってしまったと、後悔の念を口にします。

純一はそんな詞を励まします。
「まだクリスマスは終わってないよ。来年も再来年もクリスマスはまたくる。そのたびにみんなを幸せにすればいいじゃないか―――だから、僕のことも幸せにしてほしい」
詞は照れて答えるのを躊躇ってしまいます。
その時突風が吹き、詞の髪が乱れてしまいました。
純一は思わず手を伸ばし、詞の髪に触れてしまいます。
顔が近づき、しばし見つめあった後、詞が目を閉じ、そのまま自然にキスをする二人。
そして詞が、純一の言葉に答えます。
「私も橘くんのこと好きよ。もう絶対に離さない」
「それって契約?」
「ううん。約束」

ということで、最高の笑顔を浮かべる詞を映した後に初期オープニング「i Love」が流れ出し、各メインキャラたちの様子を描きながらラストシーンへ突入です。

10年後。
このころの創設祭にも、今と変わらぬクリスマスツリーが飾られています。
それを見てはしゃぐ女の子。
女の子はママとパパに駆け寄ります。
もちろんこの二人は純一と詞。
かつての約束を思い出し幸せを確かめ合う二人。
あまりのハッピーエンドにニヤニヤが止まらないラストとなりました。

でもここで、すべてを打ち砕くエンディング。
これまでと演出が変わらない通常エンディング「嘆きの天使」です。
ここまで空気を読まないエンディングはどうなんでしょうか。
せっかくの雰囲気がすべてぶち壊されてしまいました(^^;
これがなければ最高の気分で観終えることができたのに。。。


ということで、絢辻詞編は終了です。

詞が小さいころのクリスマスに経験した“現実”というのはかなり重い出来事だったようで、これが詞の人格形成に大きな影響を及ぼしたように思えます。
でも今回の話の中では具体的に語られませんでした。
また、詞の家族関係やエンディングの意味ありげな画の数々など、気になることはかなり残っています。
でもそんなことはどうでもいいと思えるほど素晴らしい結末で、『アマガミSS』の締めとして文句のつけようがないエピソードだったと思います。


次回は上崎裡沙編。
特別編的な位置づけでしょうか?
純一がクリスマスに対して嫌な思いを抱くことになった出来事の真実が明かされるようです。

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2010年12月10日

今週の一本 その2(2010/12/5~12/11)―『アマガミSS』第23話

純一の前では飾り気のない素の表情(裏の顔)をみせる詞。
あることをきっかけにして、その裏の顔をクラス中にさらけ出すことになってしまいます。
純一さえ傍にいてくれればいいと言って手帳を燃やし、いったんは表と裏の顔を使い分けることをやめる意思を示したかに思えましたが、最後には驚きの展開が待っていました。

詞というキャラの魅力もさることながら、4部構成のストーリー物としてはこれまでで一番見ごたえのある出来になっています。
少なくとも今のところは。
最後にどう締めてくれるのか、今から楽しみです。


ということで本編です。

人手不足で創設祭の準備が間に合わなくなりそうなうえ、過労で倒れたことが職員会議で問題になったこともあり、詞は追い詰められてしまいます。
ほかの人の協力を募るという考えは頭の中にあるものの、すべてを完璧にこなす絢辻詞という人物像(とプライド)に縛られて、柔軟に動くことができなくなっているようです。
でも、純一のアドバイスがあったことで、とりあえず同じクラスから協力を募ることにしました。

始めのうちはためらっていたクラスメイトたちでしたが、薫や正吉が挙手したことがきっかけとなり、次々と協力者が増え、結局クラス全員(?)で協力することになったようです。
これに納得いかない女子3人組が、詞と純一がまるで恋人同士のように仲睦まじく創設祭実行委員の仕事をしているという噂を大げさに取り上げて不満を口にし始めます。
最初は穏便に話そうとしていた詞でしたが、説明しようとした純一が邪険にされたのを見て態度が一変。
みんなの前でウラガワの性格をさらけ出してしまいます。
スケジュールに問題はないという若干のウソが含まれていたとはいえ、正論で女子3人組を黙らせてしまいました。

学校からの帰り道。
純一と2人で神社に立ち寄った詞は、「書きなぐったアレ」が書かれている手帳を取り出して燃やしてしまいました。
「もう必要のないものだから」
学校でもう表と裏の顔を使い分ける必要がなくなったということでしょう。
そして、自分にはもっと大切なものがあるとわかったと言って、純一に告白します。
「あなたを私のものにします」
ちょっとはしょりすぎ。
要するに、純一と一緒にいると嬉しいし楽しいから、ずっと一緒にいたいということでした。
純一がそばにいてくれれば十分だと、自分の想いを真剣に伝えます。
純一は突然の出来事に驚きながらも、詞の告白を受け入れました。
すると詞は、契約の証だと言って目を閉じます。
そして2人はキス。
ここで終わっていれば綺麗だったのですが、詞は興奮して鼻血を出してしまいました。
純一は「絢辻さんでも興奮するんだね」と余計なひと言。
詞に張り手を食らってしまいました(^^;


翌日。
昨日のことがあるため、教室の中は異様な雰囲気です。
そして体育の時間。
女子と男子に分かれて授業を受けます。
女子はドッジボールです。
詞 vs その他の女子全員に分かれてしまいました。
この状態に嫌気がさした薫は、恵子を誘って詞チームに加わることに。
そこに純一が飛び込んできます。
男子はグラウンド10周の課題を与えられていましたが、女子の不穏な様子に気付いた純一が猛ダッシュで10周終えてやってきました。
息を切らせながら、暇だから自分も参加させてくれと言う純一。
詞はそんな純一に満面の笑顔を見せます。
例の女子3人組は状況がおかしな方向に流れ始めたので怒って立ち去ってしまいました。

放課後。
詞と純一が教室に顔を出してみると、薫、正吉、恵子の3人だけしかいません。
ほかのクラスメイトたちは用事があるとかで帰ってしまいました。
仕方なくこの面子で作業を進めることに。
結局、この日の作業が終わったのは夜遅くなってからです。
みんなで帰途につきますが、詞は忘れ物をしたと言って教室に戻ってしまいました。
不審に思った純一が教室に行ってみると、思ったとおり詞が作業の続きをしています。
「言ってくれれば僕も手伝うのに」といつもの調子で語りかける純一に、詞はおもわず抱き着いてしまいます。
ここで純一が言います。
やはりもう一度みんなに手伝いを頼んだほうがいいんじゃないのかと。
このままでは確実に間に合わないし、詞もそのことはわかっているはずだと。
これに対して詞は、間に合わないようなら自分が徹夜でも何でもしてなんとかすると応えます。
純一は、そんなことをしてまた倒れたらどうするのかと言って、思わず怒鳴ってしまいました。
ここから少し口げんかのような状態になってしまいましたが、純一はまだ詞を説得しようとします。
みんなに謝ってもう一度手伝いを頼もうと。
それが嫌ならイベントを少し減らそうと。
でも、そんなことは詞のプライドが許しません。
詞は、唯一の理解者だと思っていた純一の口からこのような言葉が出てきたことに耐えられなくなり、純一を平手打ちして走り去ってしまいました。


翌日。
登校した純一が教室に入ると、詞と女子3人組が仲良く創設祭の準備について話していました。
純一はあっけにとられてしまいます。
薫によれば、詞が彼女たちに頭を下げ、涙まで流して頼んだ結果、協力してもらえることになったそうです。
女子3人組と話す詞の様子に黒い面影はまったくありません。

その日の放課後。
純一は詞と2人きりになって事情を聞こうとします。
昨日はクラスのみんなに手伝ってもらうのをあんなに嫌がっていたのに、どうしてこんなことになっているのか尋ねました。
手伝ってもらうのが嫌だと言う詞が、純一のことをひっぱたいたことも口にします。
「なんのこと?
あ、もしかして、あの子のことを言ってるのかな?
意固地になって、一人で創設祭の準備を何とか間に合わせようとしてたあの子。
でも、もうあなたの知ってるあの子はいなくなっちゃったの」

この成り行きを最初に見たときは、「絢辻詞編」は二重人格を扱うサスペンスホラーだったのかと思ってしまいました(^^;
でもこれは、詞が唯一の理解者だと思っていた純一に裏切られたと思って、素の自分(裏の顔)をさらに深いところに押し隠して、純一にすら偽りの自分(表の顔)しか見せられなくなってしまったのだと思います。
これまでも表の顔と裏の顔を自分の意志で使い分けていたので、二重人格というわけではないでしょう。
ただし、この状態が続くようなら本当に人格が分裂してしまいかねないと思います。
純一は詞を救えるのでしょうか?

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2010年12月04日

今週の一本(2010/11/28~12/4)―『アマガミSS』第22話

今回は主役二人の魅力が炸裂するなかなかの良回でした。
純一のお人好しで憎めない性格や、詞の“ウラガワ”の人間味あふれる描写がツボにはまりまくりでした。

そして、前回に続き、詞と彼女の姉・縁とのぎくしゃくした関係も描かれました。
縁はのほほんとした性格で、詞とコミュニケーションを取ろうとしている一面はあるものの、ある程度以上深くかかわろうとしていないように見えます。
本当の姉妹ではないのではないかと思うくらい他人行儀で、すごく不思議な関係に思えました。


さて、本編。
ネクタイをつかまれて何やら危なげな状況に陥った純一。
この状況下でも一番気になるのが詞の胸だというのが彼らしいです。
おまけにアクシデントとはいえ、詞の胸に触れてしまうとは(^^;

詞の手帳には、それを見られたら詞が学校にいられなくなるかもしれないことが書かれているようです。
「その代り、見た人も学校にいられなくしてあげるけどね」という過激な発言が飛び出すくらい、相当きわどいことが書かれている様子。

結局、詞の純一に対する過激な行動の原因は、「書きなぐったアレ」を見られたと思い込んだ詞の早とちりだったことがわかりましたが、詞は今の出来事を口外しないよう純一に迫ります。
胸を触られて純情を汚されたことを純一の家族や先生に相談しないといけないとダメ押しするのも忘れません。

純一はしかたなく誓いを立てさせられることに。
「僕は何も見ていません。絢辻さんは裏表のない素敵な人です」

よくできました、ということで詞が一言。
「ご褒美にもう一度触ってみる?」

純一は一応ためらって見せてはいるものの、両手を伸ばして触る気満々。
どこまでも自分の欲望に正直な男です(^^;
でもその想いは「冗談に決まってるでしょ!」の一言であえなく撃沈。


翌日。
詞に裏の顔があると言っても誰も信じてくれないだろうと思った純一は、試しに正吉に話してみることにしました。
でも運悪く、その場に詞がやってきます。
詞は正吉をうまくごまかして、純一を創設祭実行委員本部へ連れて行きました。

「誰にも言わないって約束したはずよね」
純一の平和な日常が一転して恐怖のどん底に(^^;

詞は、純一がもう二度と他人に話そうなどと思わないように、連日こき使ってたっぷり働かせることに。
純一は、授業中にうとうとしてしまうくらい疲れがたまってしまいます。

そんなある日、純一が仕事を終えてふと気づくと、すでに日が暮れて夜。
窓から外を見てみると、詞がまだ働いていました。
純一は缶コーヒーを差し入れに行きます。

ふと疑問に思った純一は、どうしてそんなに頑張るのか詞に尋ねます。
詞は自分のためだと答えました。
作業が遅れれば実行委員長である自分の評価に傷がつくので、完ぺきを求める自分としてはそんなことは許せない。
それに、もともと仕切るのは好きだし、クラス委員とか実行委員をやっておけば推薦入試で有利でもあると。

一通り話し終わったところで、純一は手伝いを申し出ます。
でも詞は、そんなことを言い出す純一のことが理解できません。
自分が純一の立場なら絶対にそんなことは言わないし、相手が何を考えているかわからないので、近づこうともしないはず。
なのに純一は自分から手伝うと言い出したり、差し入れまでしてくれる。
どうして?

純一の答えは「楽しいから」でした。
毎日忙しいけど充実しているので、これまでにない生活を送れて嬉しいようです。
詞の二面性などまったく気にしていません。

結局、働き過ぎて授業中にまた寝られたら自分の評価にも影響しかねないという詞によって、純一は追い返されることに。
ここで純一は、詞がまるで家に帰るのを嫌がっているみたいだと感じ取りました。
詞はそんなに姉と顔を合わせたくないのでしょうか。
それとも家庭自体に何か問題が?

そして翌日。
詞が過労で倒れて欠席してしまいました。
それを知った純一はさっそくお見舞いに行きます。
詞の家の近くまで来たところで、詞の姉の縁に出会います。
純一は縁に詞の様子を尋ねますが、詞はあまり話さないのでわからないという答えが返ってきました。

縁は純一を家に案内します。
そして、ベッドで横になっている詞に呼びかけましたが、返事はありません。
縁は立ち去ってしまいます。
それを待っていたかのように詞が目を開けました。
「まったく、少しは静かに寝かせてくれないかしら」
汗をかいたと言って体を拭き始める詞。
ふと気づくと、純一が正座してこちらを見ています。
詞が体を拭きはじめたときの純一の表情が目に浮かびます(^^;

ひと段落して二人は話し始めますが、純一が縁のことを話題にし始めると、詞は少し寝ると言って会話を打ち切ってしまいました。
詞は姉のことを話したくないようで、気分を害してしまったようです。
でも、長居したことを詫びて帰ろうとする純一に「お見舞い。。。ありがとう」と声をかけているので、純一のことを怒っているわけではありません。

純一が外に出ると、縁がいました。
縁は、純一から詞の体調について聞いて安心した様子を見せます。

縁は詞のために買ったスポーツドリンクを受け取ってもらえなかったので、野良犬にあげようとしていました。
でも犬はなかなか飲んでくれないようです。
このときに縁が口にする「最近の野良犬って、人に懐かないように教育とかされてるのかな?」という言葉は、自分に打ち解けてくれない詞のことも念頭にした台詞なのでしょうか。
かなり意味深なように思えます。

純一は、縁の雰囲気が詞とあまりに違うので戸惑ってしまいます。
「絢辻さんとあの人が姉妹だなんて、ちょっと信じられないな」


翌日。
詞が体調を回復して復帰。
詞のほうから純一に挨拶してきました。

とここで、はるかと響が登場。
響がミスサンタコンテストに出る決心をしたので、水着についての確認に来ました。
はるかに任せるとすごい格好をさせられそうだから、規定を確かめておくためです。

はるかは、きわどいビキニを着たらどうかと勧めたようです。
その言葉を聞いた純一が即座に反応します(^^;
「きわどいビキニ?」
すごい妄想が始まるのかと思ったところで、詞が純一の足をおもいっきり踏みつけます。
「あら、ごめんなさい」

はるかはさらに続けます。
響は背中からお尻のラインがきれいだから、そこはぜひ出したいと。
当然これにも純一は反応。
「背中からお尻のライン?」
そして妄想を始めようとしたところで、再び詞が妨害。
純一の足を踏みつけ「あら、ごめんなさい」
純一だけでなく、視聴者の期待までぶち壊す究極のドS・絢辻詞といったところでしょうか(^^;

水着の件については、明確な規定はないので常識の範囲内で、ということで解決。
「今年のミスサンタコンテストは、すごいことになりそうだ」
純一の期待が高まります。

その日の夕方。
純一が段ボールを運んでいると、詞の悲鳴が聞こえてきました。
慌てて駆けつけると、詞が片方の靴下を脱いで立っています。
けがをしたのかと思ってよく見てみた純一は、詞の足が濡れていることに気付きました。
純一は、当然の疑問として、なぜこんなことになっているのか尋ねます。
「かけられたの。。。おしっこ、ひっかけられたのよ」
「えーっ!だ、誰に!?」
「バカ!犬に決まってるでしょ!!」

高価そうな犬を見かけたので使い道があるんじゃないかと思って捕まえようとしたら、妙になつかれてひっかけられてしまったそうです。
決して純一が想像したような変態プレイが行われたわけではありません。

ここで純一は何を思ったか、詞をおんぶして水道まで行こうとします。
詞は文句を言いながらもおぶさりますが、その姿ははしゃいでいるようにも見え、なんだかうれしそうです。

その夜。
独り言モードの詞。
「橘くん、本当に不思議な人。
私とは違う価値観を持ってるのかな?
ちょっと気になるかも。
あれ?
そういえば私が誰かを気にするなんて、もしかして初めてじゃない?
へんなの。
もしかして詞、お気に入り?
あ、もう、何考えてんだろう私!
あー、橘くんのせいで勉強する時間が減ってるじゃない!
もうあったまきた!
今度っからもっといじめてやるんだから!
覚悟してなさいよー」
言葉自体は恐ろしいけど、口調からは嬉しさがにじみ出ている、なんともわかりやすい性格の詞。
なんだかニヤニヤが止まらない引きでエンディングです。

次回は「プライド」
詞の自尊心を傷つける事件が発生しそうです。

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2010年11月27日

今週の一本(2010/11/21~11/27)―『アマガミSS』第21話

今回は全体的に作画がいまいちでした(いつものこと?)。
ラストで絢辻詞(あやつじ つかさ)が純一に迫るシーンで、詞の足首の描写がおざなりだったのにはがっかり(^^;
でもストーリー展開は秀逸。
決して派手な内容ではないのに引き込まれて、気付いたら終わっていました。

まずは1年前の創設祭。
純一が過去の失恋の想い出を抱えたまま前に踏み出せない様子を描き、その後、詞が何かを思いつめたように「来年はきっと。。。」の一言。
なにやら興味深い展開を期待させてオープニングです。

本編はアバンから約1年後。

前年に続き今年も創設祭実行委員に詞が立候補しました。
ここは第1話の冒頭を髣髴させるような流れですが、今回は少し違います。
詞をサポートするため、純一も実行委員に立候補します。
創設祭に参加してこれまでの自分を変えるためです。

実行委員になった二人は、おもに詞の経験と実行力があって、そつなく仕事をこなしていきます。

純一は、なんでも一人でやってしまう詞の仕事ぶりに感心します。
詞は謙遜しますが、ふと思いついて、とある仕事を純一に手伝ってもらうことに。
資材倉庫での備品調査です。

二人はさっそく備品調査を開始。
でも、資材倉庫のドアの不具合がなぜか放置されていたため、二人は資材倉庫に閉じ込められてしまいました。
ところが、詞はまったく動じません。
そのうち助けが来るはずだと言って純一を安心させます。
純一も詞の言葉に納得し、備品調査を進めます。

やがて純一は、詞がどんな音楽が好きなのか質問。
なんとなく聞いてみたくなったからです。
それを聞いた詞は「そう。なんとなく。。。」
何か期待していたのでしょうか?
冒頭の「来年はきっと。。。」もそうですが、自分に振り向いてくれる男子が現れるのを待っているのかもしれません。
美人のように見えるし性格もよさそうなので、なぜ彼氏がいないのかは不明ですが。。。

結局、詞が想定していた“助け”は現れませんでしたが、代わりに美也が来てくれたので、二人は無事に資材倉庫から出られました。
美也が去り際にドアを閉めてしまうちょっとしたコメディ描写は、間の取り方がうまくて、あっけにとられてしまうと同時にクスリと笑ってしまいました。

その後、一緒に下校した詞と純一は、詞の姉、縁(ゆかり)と遭遇することに。
ここで詞の表情が一変して固くなります。
姉との間にわだかまりがあるようです。

縁は純一に言います。
「いつも詞ちゃんがお世話になって。。。る?」
あくまで社交辞令で発した言葉ですが、詞が他人を頼ることなどありえないと考えているのは明白です。

詞は、姉と純一がこれ以上話をすることを避けるように、姉とともにそそくさと帰ってしまいました。


そして別の日。
この日は純一が一人で実行委員の仕事をしています。
押し寄せる苦情や質問に対応できなくなった純一は、詞を探してプールへ。
詞は水泳の補習で教師の代理をしていました。
詞は、教師からも絶大な信頼を得ているようです。

純一から事情を聞いた詞は、あとで行くと言って、とりあえず補習を続けます。

純一は詞が来るまで教室で一人で書類整理をしていましたが、落とした書類を拾おうとしたときに、床に手帳が落ちていることに気付きます。
ここの描写は明らかに演出ミスで、純一が「なんだこれ?」と言うカットで床に手帳が落ちている描写がなかったので、かなりの違和感がありました。
が、それはひとまず置いておくとして、純一は、持ち主の名前が書かれていないかどうか確かめるために手帳を開きます。
そこにはきれいな文字でスケジュールがびっしりと書き込まれていました。

とここで、手帳を落としたことに気付いた詞が、更衣室から水着のまま教室に駆けこんできました。
普段は冷静な詞がそこまで慌てなければならないほど重要なことが書かれているようです。
純一が手帳を手にしているのを見た詞は「もしかして、中を見ちゃったりした?」
純一は持ち主の名前を調べるために少しだけ見たと答えます。

それを聞いた詞の声音が変わります。
「そう。。。」
そして突然、純一のネクタイをつかんで引き寄せ「見ちゃったんだ」

その声音と行動に驚いた純一は「えっ?」と口にすることしかできません。
視聴者的にも、あまりの急展開に「えっ?」です(^^;

どうやら詞はただの優等生ではなく、二面性があるようです。
シリーズ最後のヒロインだけあって、かなり興味深い引きになりました。
エンディングの絵からすると、過去に付き合っていた男性に二股をかけられていたために“歪んで”しまったようにも思えますが。。。

次回、詞の「ウラガワ」を知ってしまった純一がどういう対応をするのか気になります。

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